murajun
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2008/10 >>
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

トップページ

Doctors Blog

新着コメント

新着トラックバック

< 前のページ

とうとう厚労省が「独自の見解」を発表した。実に嘆かわしい弁明と【通達ミスの隠蔽】を行い、全国の正直に報告した 13000箇所の医療機関と そこで働く医療関係者、さらには職員の家族・・・恐らくは 100万人を超える医療関係者の怒りと失望を買ったと思う。

こんな「恥知らずの自己弁護」をするようでは厚労省の存在意義はもはや無い。【Shame on you.】 である。医療関係者からの信頼は完璧に崩れた。

昨夜からのTV報道をツブサには見ていないが、テレ朝では昨日今日と「報道ステーション」では流していないようだ。それはそうだろう、【朝日新聞東京本社診療所】も当該診療所として晒されたのだから。

 

TBSや毎日新聞は、まるで親の敵の様に物凄いクソ記事を垂れ流してくる。昨日のTBS 「ニュース23」などは トップニュースで、東京下水道死亡事故より先に報道した。もちろん、内容は極めて低レベルだったが。世界中に破廉恥な国辱記事を撒き散らす自称「報道」機関だけのことはある。「医療崩壊幇助」が社運を賭けた会社なのだろうか?

NHKも比較的詳しく報道したが、せっかく前日に流した「通達されてない自治体が過半数」という独自調査を何故か控えて、今日は全てを医療機関のせいにした。厚労省から横槍が入ったのか? kinntama の小さい放送局だ。

 

いちおう、NHKの流した【通達ミス】報道を再掲しておく。

http://www3.nhk.or.jp/news/k10013338291000.html 

複数の人への使用が禁止されている採血用の器具が、各地の医療現場で使い回されていた問題で、厚生労働省は、おととし、都道府県に使い回しの禁止を徹底するよう通知していましたが、3分の2にあたる31府県が、通知の内容を医療機関に伝えていなかったことが、NHKのアンケート調査でわかりました。(以上、NHK) 

 

そして極め付きは・・・ 毎日新聞社 【2008年8月7日】

採血器具使い回し:1万3123施設 2施設除き針は交換--厚労省公表  (赤文章は著者挿入)

 

 使い回しが(2006年3月3日以来、出したつもりの通達で)禁じられている採血用の医療器具について、厚生労働省は6日、メーカーや国の(よく読んでも理解しがたい)指示に反して複数の人に使っていた医療機関などが(通達前に使用を中止していた本来は問題ない所まで含め、禁止される前の1995年以来、全部で)1万3123施設に上るとの調査結果をまとめ、施設一覧を公表した(が、通達ミスをした厚労省担当者や都道府県担当者、さらには納入先医療機関への連絡義務を怠ったメーカー販売業者の名前は公表しなかった)2施設を除き針は交換しており、肝炎などの血液感染の危険は(極めて)低いが、厚労省は(自身の通達ミスの責任は放棄して、何故か)採血検査を受けた人に医療機関や保健所に相談するよう呼びかけている。

 問題になったのは血糖値などを測るため指先を針で刺す器具で、12社が30種類を販売していた。(1)使い捨て(2)針だけ交換--の2タイプあり、(2)は針の周辺部分にも血液が付く恐れが(極めて少ないがあり、万が一血液が付着したさいに、キチンと消毒したりアルコールでふき取ったりしても、もし数日以内に再使用した際に、もし被験者の既にある傷口に、もし誤って押し付けてしまうような不手際が万が一あった場合には、ウイルス感染の危険性が完璧には否定できないという疑いが)あるため、同じ器具を複数の人が使わないよう求め(添付文書に、禁止ではなく、よく注意するよう記載をし)ていた。05年(秋)には英国(の器具取り扱いに不慣れな介護施設内)で、この(30種類のうちの特殊な構造の1種類の)器具による(とみられる)B型肝炎感染が報告され、厚労省も06年3月に複数使用の禁止を自治体や医療機関に通知していた(が、それ以前は世界中で問題が生じたとの報告を認識はしていなかったので、特に禁止とは添付文書にも記載していなかった。また、都道府県担当者に通知が理解しにくかった日本語だったので、通知が全国のいたるところで現場の医療機関などに届いていなかったことも知っているが、このことは隠蔽しようと思っている)

 調査は今年5月に島根県益田市の「おちハートクリニック」で(ロシュ社のランセットドラム方式という極めて特殊な構造をした器具も用いて、販売業者の説明に基づいた使用方法を行った際、)針の使い回しが発覚したことを受け実施。(この特殊な器具以外では針の使い回し事故が生じにくい器具まで調査範囲を広げると、全国で)不適切な使用があった施設数は▽病院3291▽診療所8456▽介護・福祉施設1376。おちハートクリニック以外で針も交換していなかったのは広島市の日本製鋼所広島製作所診療所だけで、それ以外は部品を消毒するなどして再使用していた。

 看護師や栄養士などの養成学校(で実習に用いると生徒は適切使用と当然ながら理解し医療現場でも踏襲するが、そこで)の283課程▽12府県445市区町村の保健事業▽健康保険組合38団体--でも、不適切使用があった。(当然ながら)感染報告はないという。

 一方、文部科学省は6日、(医学部などの)実習などで器具を不適切に使用していた大学などの教育機関が137校あっ(て、そこの卒業生が指導に基づいていわゆる不適切な使用をし)たと発表した。

 厚労省医政局は「(2006年3月に禁止に切り替えた)通知が現場(に届かなかったことを隠し、通知は届いていたのに怠慢で理解しようとしなかった現場)で徹底されなかったために、誤った(と厚労省が感じている)使用が広がった(が、まさかこれほど広く使用されているとは臨床経験が無いので全く知らなかった。もちろん、他の医療現場の事情も知らない)今後は、(日本語をもっと勉強して、医者やメーカーや都道府県担当者にも判る)より周知されやすい通知の出し方を工夫したい(ので、今回は医療機関を悪者にして、自分達の通達ミスは隠蔽しますので、マスコミ各社には今後のこともあるので何とか穏便に済まして欲しい)と話す。【清水健二、加藤隆寛】

固定リンク | コメント (0)

2008.08.05 20:00 |  開業 / 病院経営  |  採血器具「通達ミス」  |  murajun  | 推薦数 : 4

【通達ミス】の深層

もう既に忘れられようとしていた【微量採血器具の不適切使用】問題について、厚労省は本日マスコミに対し調査結果を記者会見したようだ。実際に報道が公開解禁されるのは明日の夕方以降になろうが、7日の朝刊には再び「トンデモナイ医者ドモが起こした大事件」として派手に取上げられるであろう。

TVや新聞など報道担当者には、どうか良識ある冷静な真相究明をお願いしたいものである。

 

最初、6月中旬に保健所を通じて各医療機関に調査が依頼され、6月末の集計・公表の予定が「7月中旬予定」に変わり、「7月末には公表」という期日も過ぎての「8月5日公表」となった。既に大半の都道府県での晒し者報道は6月末までに「HPでの公表」を含めて全国各地の医療関係者を「ウツ状態」に陥れ、行政と医療機関の信頼関係を失墜させている。宮内庁病院、東京大学、裁判所診療所を含め、朝日新聞本社診療所でも「使い回し」が行われていた事実は東京都のHPに公開されている。

 

どうして医療機関に【通達】が適切に届かなかったか?、どうして不適切使用が起こりやすい状態だったか?、関係機関やメーカーなどが通達を受けてどう行動したのか?など、6月12日の記事【通達したぞ、知らんのか?】を始めとして、7月17日にかけて記載してきた。

http://blog.m3.com/BackToTheStreet/categories/911 

左のカテゴリーをクリックしてもらうと20程度の愚痴っぽい記事が読めると思う。

 

医療関係者、特に実際に使用した看護師や勤務医のこの問題に関する関心は驚くほど低かったようだが、再発防止と医療環境改善には、【通達ミス】の真相究明は不可欠であるとの想いから多くの記事を書いてきた。

明日の報道を前に、もし参考にして頂ける報道機関があれば読んで欲しいと思う・・・

 

さて、そんな中で、本日 8月5日に「NHKテレビ」で以下の画期的な報道がなされた。動画でNHKニュースも見れるので、当事者や報道関係者は是非観て欲しい。そして、過去の僕の記事と比べながら考えて頂けると幸いである。

 

http://www3.nhk.or.jp/news/k10013338291000.html 

複数の人への使用が禁止されている採血用の器具が、各地の医療現場で使い回されていた問題で、厚生労働省は、おととし、都道府県に使い回しの禁止を徹底するよう通知していましたが、3分の2にあたる31府県が、通知の内容を医療機関に伝えていなかったことが、NHKのアンケート調査でわかりました。

この採血用の器具は、糖尿病の患者などが個人で血糖値を測るために使うもので、厚生労働省は、複数の人に使い回しをすると肝炎などの感染が広がるおそれがあるとして、おととし3月、都道府県や医師会などに通知を出し、使い回しの禁止を徹底するよう求めていました。これについて、NHKが全国47都道府県にアンケートをしたところ、3分の2にあたる31府県が、通知の内容を医療機関に「伝えなかった」と回答しました。また、残る16の都道府県も、規模の大きな病院など「一部の医療機関に限って伝えた」と答え、医療機関すべてに伝えた所はありませんでした。

この理由を複数回答で尋ねたところ、▽「医師会やメーカーから情報が伝わると考えた」が81%と最も多く、続いて▽「取扱説明書に記載があれば問題は起きないと考えた」が36%、▽「医師などが知識をもっていれば問題は起きないと考えた」が21%となっていて、医療情報に対する行政の認識の甘さが改めて浮き彫りになっています。(以上、NHK)

 

このようにして、2006年3月に【通達ミス】は明らかに起こったのである・・・

伝えなかった「理由」が全て身勝手な「見当違い」だったことは過去の記事で説明したので今日は割愛したい。

 

厚労省担当者(どうして名前が出ない?)は自分が出した【通達】を 誰かがきっと全ての医療機関に届けてくれるという慣れ親しんだ「幻想」を抱いたかもしれないが、【通達】を受けた側の都道府県の担当役人も 医師会・学会関係者も 器具製造販売関係者も・・・きっと「他の誰か」が伝達してくれるだろう・・としか甘く考えなかったのが今回の【通達ミス】問題の真相だと僕は感じる。

 

そして「健康被害」は皆無だったとはいえ、被害を被りそうになった全国の延べ数億人の患者さんには多大なるご心配をかけることになってしまった。ここに当事者の一人としてお詫びしたい。

また、「規模の大きい重要な病院じゃないから・・」という理由で軽んじて扱われたうえに、新聞報道で極悪人の様に晒し者にされて落ち込んでしまった当事者の皆さんには、「お互い挫けずに これからも良い医療をしていきましょう・・」と声を掛け合いたいと思います。

 

さて、明日の夜、どんな報道が見られるのでしょうか? 特に【朝日新聞本社診療所】で「使い回し」をしたテレビ朝日の「報道ステーション」の真相究明の努力に期待したいものです・・・

 

読んでくれてどうもありがとう

固定リンク | コメント (0)

2008.07.17 15:33 |  開業 / 病院経営  |  採血器具「通達ミス」  |  murajun  | 推薦数 : 1

【通達ミス】の要因

前回、この2006年3月3日の【通達】がキチンと伝わらなかったことは、特定の誰かが悪いのではなく、(僕らを含めて)関係者すべてが悪い・・・ということを書いた。

【関係者】数自体も 2006年3月より最近では増えているようで、厚労省からの2008年6月6日に『内容が判りつらく問い合わせに答える目的』で出された公開済みの「事務連絡」には、関係連絡先が2年前の24箇所から一気に33箇所にまで急増している。その中には、今回の「使い回し」が判明した「老人ホーム関係」や「訪問看護関係」、「国立病院機構」、さらには、「文部省」、「法務省」、「宮内庁」まで含まれている。

さすがに宮内庁病院や裁判所共済診療所などでの「使い回し」があれば大問題でしょう、となったのか、今回の「通達ミス」の再発防止に向けて厚労省の担当者も実に大変な作業を遂行されておられるようで何ともお気の毒な思いもする。

 

しかし、今年の再度の「該当する器具の説明文」を読んでも、なかなか実情が掴みにくい通達内容であったと悔やまれるのである。当時の製品リストは「20種類の不適切品一覧」だったが、これが後に30種類以上に増えたことから判るように「これ以外は不適切ですよ・・こちらを使いなさい」と適切な器具の一覧を丁寧に示すべきだったと感じる。(ただし、当時は僅かしか適切な器具は無かったようですし、2000年には数種類だけだったようです)

 

厚労省発の2006年3月3日の通達の「主文」には、こう書かれている。

        「記」   

1.製造販売業者による添付文書の改訂等 

 ①「禁忌・禁止」の項に以下の内容を記載すること。 

    個人の使用に限り、複数の患者にしようしないこと。  

 ②出荷前にこの器具に、「複数患者使用不可」のシールを貼付するとともに、既に納入済みの製品にあって、まだシールを貼付されていないものについては、納入先にも同シールを配布し、貼付を依頼すること。

2.医療機関等への注意喚起

  この器具を複数の患者に使用しないように特段の注意をはらうこと。

                             以上

 

勿論、これにP1の総論的表紙が一枚付いているが、なんといっても役人言葉で実に難解であり、それゆえ【都道府県担当者】や【日本医師会】からの<通訳の様な要約>が必要になり、前回の記事の事情が生じているようだ。

 

とにかく 上の「主文」からは、今回の通達がなぜか「2系統」に同時に向けられたことが理解できる。(多分、良くあることなのでしょう)

まずは、「製造販売業者」に対して・・・『添付文書を改訂し、シールを貼ったり、禁忌を謳いなさい』

次は、行政や医師会等に対して・・・『関連の医療現場に器具の使用に際しては特段の注意をはらうよう注意喚起しなさい』

 

この「2方面への同時通達」が、都道府県担当者の他に24機関に対して流されたので複雑な問題が生じたようだ。

つまり、【日本医師会】は、「主文の2」のみに対して責任を持って全国の地方医師会に対して通知を行ったようだ。『禁忌・禁止・シール貼付』などの単語が製造販売業者を通じて伝わる(そちらに伝達責任がある)と判断したのではなかろうか。

対する【製造販売業者】の方は、問い合わせたところ、この通達を読んでも「何年ほど遡って納入先にシール貼付を依頼するか」が各社でバラバラで、実際のところ今回の調査の様に10年ではなく、せいぜい数年しか確認作業が行われなかったようだ。だから、「医療現場にはシール貼付の依頼」は僅かしか届かなかったのが実際のようだ。厚労省は、「何年遡りなさい」と丁寧に通達すべきだったと感じられる。

 

【シール貼付】に関しては、以前に2006年6月末日までにメーカー8社から「納入先にシール貼付依頼を完了した」という報告を受けたと厚労省が発表したことで、もしかして「虚偽報告の疑い」もあるか?と疑問を呈したが、実際には業者としても「一体何年くらい遡るのかが通達からは判断不能で、多くは簡単に判った数年分だけを行って厚労省に報告した」というのが実際のようだ。更に、「遡っての納入先へのシール貼付の義務」は、実はメーカー8社ではなく、専ら「販売業者」にあったようで、その意味では、「販売のみの業者からは厚労省への報告が無かった可能性」も否定は出来ない。とにかく、電話では『あの当時は業者サイドもどこまですべきか通達からは理解できず、今では古い話なので詳細は忘れてしまった・・・、まさかココまでの問題になるとは感じなかった』との回答であった。

 

やはり、対象をハッキリさせ、無用な混乱を避けるためにも、あの【通達】は「業者向け」と「医療現場向け」の2種類に分けて発すべきだったのではないかと感じる。夫々が、持分のみに対処しようとして、『禁忌・禁止・シール貼付』といった大事なことが、2006年3月以前の器具購入者には全く通知されなかったのは悲劇としかいえないだろう。

 

関係先としての【日本医師会】からは先に述べたような通知が地方支部に伝達されたが、関係先の一つ【日本看護協会】はどのような伝達を全国の看護師達に行ったのであろうか? 当該器具に最も接するのは圧倒的に看護師であり、各地の看護学校でも実習で使用されていた訳であるから、どのように現場に通知されたのが興味深い。

 

多くの学校現場や介護現場でも「使い回し」の被害者が生じたが、学校関係や介護関係にもどのように伝わったのか? これらは、2006年3月の関係先にはあがっておらず、2008年6月の関係先リストに登場しているので、いつどのように厚労省から通達されたのかの流れを検証することが再発防止には不可欠と考えられるので興味深い。

 

通達の流れの全体像を記載するのは僕には難しいので、この程度にしておきたい。

 

いずれ、どのような厚労省から医療現場への【通達】方法が望ましいか、再発防止とよりよき医療のために、僕の考えを書きたいと思う・・・

 

読んでくれてどうもありがとう

固定リンク | コメント (0)

2008.07.17 00:50 |  開業 / 病院経営  |  採血器具「通達ミス」  |  murajun  | 推薦数 : 1

【通達】の行方

北陸地方の某県や中部地方の某政令指定都市など、自治体担当者が医師会や医療機関に【通達】を流さず勝手に止めてしまった、という事例も各地で少し報道されたが、当院へは一応あの厚労省からの【通達】は届いていた。

ただ、日本中で一万箇所を超える医療関係機関が残念なことに充分に理解できなかった今回の不可思議な【通達の届き方】を全国各地でキチンと検証していくことは、今回の反省や今後の再発防止、ひいては将来の医療の充実に恐らく寄与するだろうとの判断から、この際に【当院への通達の届き方】を不幸な「一例報告」として示したい。ただ、関係者に迷惑が生じてもいけないので、あまり深く追求をしないで頂きたいし、出来る限り匿名で記載したい。

 

既にご承知の様に、最初の【厚生労働省医薬食品局安全対策課長】の名前で平成18年3月3日に発せられた今回の【通達】は、【各都道府県衛生主管部長】宛てであった。A4用紙 計5枚、P1は総論的説明文、P2は2項目の簡潔な本文、P3は穿刺器具の一例を漫画記載、P4は該当する8社・20機種の製品名一覧(島根のR社製品もあるが、問題のクリニックは新規開業らしく、恐らく二年前の通達は届いていない)、P5は同じ【通達】を併行して流した関係24団体の法人一覧(当院関連は、日本医師会を含め4団体)

 

ちなみに、当地の【保健福祉環境事務所(保健所)長】から平成20年6月1@日に郵送された調査(依頼)書には、上記の5枚に加え、一枚の簡単な調査用紙の他に、3枚セットの参考資料が付いていた。追加資料のP1は、二年前に比べ11社・30機種に増えた器具一覧、その増えたうちの7機種は平成18年3月当時既に販売終了していたが、N社の2機種は何故か平成18年3月以降に認可され新発売されていた(この点は非常に不思議である)。P2は「器具全体がディスポの11種」、「周辺部分がディスポの8機種」の一覧があり、使用していても「問題なし」の製品一覧である(後ほど書くが、二年前に教えてくれていれば良かったのにと悔やまれる点である)。P3は各社の問い合わせ窓口一覧。

 

当県では、まず【県保健福祉部薬務課長(監視係)】から3月Q日に【県医師会長】宛てに、先の5枚に一枚簡単な要約<これを要約Aとする>を記した表紙一枚をつけて全6枚が通知された。医師会以外の医療機関や教育機関、介護施設、健康教室などへの通知の有無や方法は全く知らない。(ちなみに、県内の某政令指定都市では医師会員以外への通知は無かったと報道されたことがあった。)

そして、【県医師会長】から3月1N日に、その6枚に更に要約<これを要約Bとする>を記した一枚の表紙をつけた計7枚が、【当地区医師会長】宛てに通知された。

少し遅れて、厚労省から併行して【通達】が流された【日本医師会長】から全国の【都道府県医師会長】へとほぼ同様(恐らく全6枚)の通知が流されたと思われる。これには、【日本医師会長】による要約<これを要約Cとする>を記した表紙が同様についていたはずである(実物は見てない)。

それを受けて、ほぼ同様の全7枚の通知が【県医師会長】から再び【地区医師会長】に約一週間後の3月2Y日に流された。ただ実は、ここで少々「混乱の種」が生じ始めている・・・・

 

【県医師会長】のもとへは、【県保健福祉部】と【日本医師会長】の2箇所から、微妙に異なる要約を記した表紙が付いた全6枚の(厚労省からの)通知が時期を少しずらして届いている。結果的に、更に下流の【地区医師会長】のもとへも【県医師会長】を経由して微妙に異なる要約<これを要約Dとするが、恐らく要約Cと酷似であろう>を記した表紙が付いた全7枚の(厚労省発の)通知が時期を少しずらして届いたことになる。

 

当地の医師会では各機関から毎日送られてくる膨大な情報を、重要度を理事会などで判断しつつ、種々選択整理して会員に文書配布するシステムが普通であり、重大かつ緊急時にはFAXが併用されるが、通常は月末に1度のペースである。当時の記録では3月末日頃に【地区医師会長】から当院を含む【各医師会員】へと今回の【通達の一部】が流されている。だから厚労省からの【通達】は確かに届いたのであり、当院を含め数ヶ所の医療機関が直後に該当機種の使用を停止しているのである。

 

当時の「ご連絡項目一覧」の先頭に、今回の【通達】のタイトルが記載されている。A4用紙で配布された通達資料は計2枚、P1は<要約Dの写し>、P2は該当器具8社・20機種の一覧である。

厚労省から2系統を経由して3週間程度で【地区医師会】へ届いた2種類の全7枚・計14枚が、当院を含む【各医師会員】の手元へは【全2枚の通達】となって通知されたことになる。確かに、必要かつ最も重要な一枚は厚労省通達資料P2の該当器具20機種の一覧であるので、【地区医師会】での種々選択は実に効率的に整理されて届いたと思われ、特に批判される状況にはないと思われる。ただ、少しだけ問題がこの辺で見え隠れする・・・

 

実は<要約B>と<要約D>は両方とも【県医師会長】から【地区医師会長】宛てに重複して送られたのだが、どこを経由したかによって微妙に要約の記載内容が異なっていたのである。

厚労省の通達をもとに【県庁】が作成した<要約A>を更にもとにした<要約B>には、判りにくいが確かに『禁忌・禁止・シール貼付・複数患者使用不可』などの言葉が記載されている。

もう一方の、同じく厚労省の通達をもとに【日本医師会】が作成した<要約C>を更にもとにした<要約D>には、それらの言葉が一切無く、『医療従事者に対し、針の周辺部分や器具全体がディスポであるものを用いるべき旨等の注意喚起が厚労省によってなされた。安全使用に万全を期すため、予防的措置として、本器具を複数の患者に使用しないよう特段の注意をはらうことが求められた』ので、会員に周知して欲しいとの内容になっている。

現時点で冷静に判断すれば、<要約B>と<要約D>には相当の違いがあると思われる。文章中に『禁忌・禁止』の言葉があるかどうかは読み手のインパクトに大きな差がある。また、今回もう一つの問題となった『メーカーによるシール貼付』に関して一切記載が無い場合には、シールに関しての知識・関心が医療機関に生じるはずが無いであろう。当院でも古く購入した器具に「シールは一度も貼付されていないし、シールが存在する」こと自体をスタッフも僕も全く認識していなかった。全く「知りようが無かった」というのが正解かもしれない。

 

もうお判りになったと思うが、平成18年3月末日頃に当地区で【各医療機関】に届いたのは、不幸にして『禁忌・禁止・シール貼付・複数患者使用不可』などの記載されて無い方の【通達の一部】だったのである。

 

だからといって「特定の誰か」が悪いというつもりは全く無い。言うなれば関係者全てに問題点が存在しているのであり、次回は「なぜ、2系統で異なる要約が生じたのか」を中心に、「ではどうすべきだったのか」など今後につながる検証を試みたい。

 

他の有名ブログみたいに検証記事は上手く書けないが、他のブロガーがあまり取上げてくれないので僕が仕方なくコソコソと継続して取り組んでいる・・・・

 

読んでくれてどうもありがとう

固定リンク | コメント (0)

2008.07.16 00:14 |  開業 / 病院経営  |  採血器具「通達ミス」  |  murajun  | 推薦数 : 1

東京の「使い回し」

厚労省からの全国調査結果発表を待ってますが、予定の7月10日を過ぎても出ません。その直前に集計した【愛知県】や【東京都】の回答率が低すぎて公開には不適切と考えたのか、逆に使い回し施設が多すぎて困惑してしまったのか、あるいは「通達ミス」の実態に気付いて愕然としているのか、それとも「メーカー」の周知徹底シール貼りが不充分であったことに気がついて怒りの矛先をどこに向けて良いのか悩んでいるのか、そのどれかだろうと思うのだが、待つ間に先日HPに公開された【東京都】の「使い回し」施設に関して検討を加えてみたい・・・

 

6月30日の締め切りを大幅に過ぎた7月10日に【東京都】の調査結果が公開された。病院・診療所・介護施設・看護学校など810施設での「使い回し」が確認されたという。これは予想外に少ない数字だった。全国平均の半分程度の結果だった。

都内の対象施設は14593施設、うち13782施設から回答が寄せられ、811施設からは期限内には回答が無かった。病院は194施設全て回答済みらしく、未回答の過半数は診療所であろう。診療所での当該器具の使用の有無は比較的把握しやすいハズであるから、未回答の多くは「調査に対する抵抗・反抗の意」を表現している「クロ施設」ではないかと疑われるかもしれない。僕はその気持ちが理解できなくはない・・・

 

少しHP公開のリストを検討してみたい。810施設といっても「期間不明」が10施設以上あり、以下は報道と少しズレがあるかもしれない。なお、検討の最大の目的は「通達」が上手く伝わったか否かである。そのため、「使い回し」施設を3群に分けている。

①は、通達時期を越えて使い続けた施設。

②は、通達時期(H18.2~6月末)に使用を中止した施設。

③は、通達より随分前に使用を止めていた施設。

この中で、③は通達とは無関係となり、②を(①+②)で割った数字が、「通達が機能した率」と云う事になるだろう。①は明らかに通達が理解されなかった施設だと思われ、誰が・何が問題かは後に考えてみたい。

 

さて、上記を公表された「病院」194施設、「診療所」504施設、「介護施設」93施設、「看護学校」13施設に分けて下に示す。

夫々の「通達が機能した率」は以下の通り・・・

「病院」 30.4%、 「診療所」 9.6%、 「介護施設」 5.3%、 「看護学校」 0.0%

 

これから皆さんは何を感じられるであろうか? 「正直者でないと載れないリスト」ですら、こんなに悲惨な数字が出ました。もし、未回答の施設まで含めるとどのようになるか、僕は少々心配です。勿論、病院は全部が正直者であることは疑う余地は無いでしょう。さすがに、霞ヶ関の手本たる「虎ノ門病院」や、市中病院の鑑である「三井記念病院」などは載ってません、素晴らしいです。

このように、厚労省が発した「禁忌・禁止」の通達が、当該器具を2006年3月当時に使用していた「病院の70%」、「診療所の90%」には全く理解不能だった事実が明らかになりました。介護施設では95%、看護学校にいたっては100%・・・悲しいほどに「通達」は理解されませんでした。

 

間違っても、医療関係者は「無視」したのではなく、単に「通達が理解できなかった」あるいは「通達が届かなかった」のいずれかであることは疑いの無いことでしょう。これは、通達行政の問題点を浮き彫りにしていると僕は思います。

 

リストを眺めていますと、さすがに花の都【東京都】ですから、実に煌びやかな名前が並んでいます。HP上に公開されていますから、実名での引用は問題ないかと思いますが・・・

 

リストの一番目は何と、「宮内庁病院」です。皇室の方々も「使い回し」をされてしまったのでしょうか? お大事になさってください。

医学部のある大学も東京には沢山あるんですね。東京大学、慶応大学、東京医科歯科大学、順天堂大学、日本大学、昭和大学、日本医科大学、東京女子医大、杏林大学、帝京大学、慈恵医大などが載っています。まだ他にありましたか?

大学といえば、看護大学の最高峰、聖路加看護大学の名前も・・・

他にも聖路加や日赤や都立広尾など研修医が集まる有名病院も沢山載ってます。

 

しかし、首都東京には色んな診療所もあるんですね、ちょっと興味深く拝見しました。その中でも・・・

 

【朝日新聞東京本社診療所】なんてのもありました。東京での朝日関連の「使い回し」報道はどうなんでしょう? 一つ、朝日としても社の面子にかけて本気で「通達ミス」問題の真相を調査してはいかがでしょう? でも、さすがに毎日新聞や産経新聞の診療所は使ってません、素晴らしいですね。

この問題が裁判沙汰になることはないでしょうが、【裁判所共済組合本部診療所】とか、【法務省共済組合診療所】とかの名前もあります。この「通達ミス」問題に起因する各種被害は法的にはどのようになるのでしょうか? 「使い回し」された裁判官もおありでしょうが、ご意見を拝聴したくなります。

また、現在国会は閉会中ですが、臨時国会が召集されましたら、国会でも何故「通達ミス」が生じたのかを追及して欲しいですね。【参議院職員診療所】なんてのも載ってますが、当の国会議員さん自身は受診されないんでしょうね。

 

診療所は「未回答」が相当数怪しく残ってますので、更に興味深い診療施設がいづれ登場するかもしれません。まさか「厚労省関連」では無いと信じたいですが、以下を見ますと・・・あるかも?って疑われても仕方ないかもしれません。まだ、全部回答済んでませんから・・・あくまでも下衆の勘ぐりですが。

【総務省診療所】、【国土交通省診療所】、【経済産業省診療所】などなど、霞ヶ関の官僚の皆さんも「通達ミス」の被害者のようですね。

 

しかし、通達が何故今回医療現場にほとんど有効に届かなかったのか? ここの分析を充分にしておかないと、今後も同様な問題が何度も繰り返されると思いますので、後ほど考えてみたいと思っています。

【厚労省関連の診療所】は現時点ではどこも載ってないようです、さすがに本家本元は素晴らしいですね・・・

 

読んでくれてどうもありがとう

固定リンク | コメント (0)

今や「通達ミス」が最大の問題であるということは隠しようがないですし、島根も(もしかしたら)英国も【R社の1機種の特殊構造】が招いた惨事であることも深い霧の中でなんとなく明らかになりつつあります。先日、【皮肉な安心設計】でも書いていますが、使用法は簡単・シンプルなほうが望ましいですね。

 

 

また、本当に再発防止と感染被害者の確認が目的ならば、この特殊な構造の機種を使用していた施設を、霧が再び隠す前に厚労省は主に調査すべき状況ではないかと感じます。勿論、罰するためではありませんよ。加えて、なぜあのような特殊構造の間違えやすい機種を認可したかを反省すべき問題がありますし、「シールを貼り終えた」と厚労省に報告したらしいメーカー8社の報告の根拠も恐らく知的な理解ある一部のマスコミ記者が調べ始めているでしょう・・・多分、きっと。

でも、その他のマスコミ各社は各機種の構造上の違いを理解して適正に記事を書いて欲しいと思いますよ。構造も知らなくて理解せずに報道するのはいかがなものでしょう?

 

 

ところで、昨日やっと首都【東京都】が出て、【名古屋市】よりはマシですが異様に少ないと思った矢先、今日は【愛知県】と【兵庫県】が出ています。

最初の頃に出ていた小さな県や比較的大きい【福岡県】、【静岡県】、【大阪府】などと大きく違うのは、両県で【未回答】の施設が異様に多いことでしょう。なぜ遅くまでかかって逆に異様に低い回答率かということを考えると、人間の心理状態というものは実に興味深いですね。

 

【新型インフルエンザ対策】への「甚大なる影響」が懸念される結果でしょう。厚労省やマスコミと信頼関係が消滅した医療機関は、新型インフルエンザの流行時にどのような行動を取るのか簡単に想像できます。自身の生命がかかっていますから、マスコミや行政との深い信頼関係こそが「新型インフルエンザに立ち向かう全て」だったのです。人の気持ちは大切です。イザと言う時のために築きあげるのが信頼関係というものでしょう。

 

昨日の表(前日分を参照下さい)に少し足し引きして書き直して見ます・・・。なお、本日発表の兵庫県と愛知県だけは「未回答」は(まさかとは思いますが、一応回答が遅すぎですから、あくまでも仮にですが、)全部をクロと仮定した数字も並べてみます。

 

             ( )クロと仮定?

 東京都    6.4 施設/10万  1257 万人

 大阪府   11.4            882

 神奈川   未発表?         880

 愛知県    4.0 (20.1)     725 (回答率 84%)    

 埼玉県   未発表?         706

 千葉県    5.0           606 (回答率 ?)

 北海道   未発表?         562

 兵庫県   15.9 (23.7)     560 (回答率 93%)

 福岡県   10.1           504

 静岡県   11.0           380

 横浜市    6.3           358 (回答率 85%)

 名古屋    2.3 (15.0)     222 (回答率 87%)

 群馬県   10.5           203

 山口県   16.4           149

 長崎県   17.3           148

 岩手県   17.6           138

 川崎市    4.1           133 (回答率 76%)

 香川県   17.2           101

 佐賀県   27.2            87

 島根県   19.6            74  

 

多くは申しません。これは、行政との信頼関係が壊れた自治体が一目でわかるような悲惨な調査結果ではないでしょうか?

 

読んでくれてどうもありがとう

固定リンク | コメント (0)

いよいよ今日が厚労省に集まった「正直者じゃないと載れない使い回し悪徳施設」の公表日らしいですね。最初は6月20日締め切りと言ってましたが、あまりの多さに6月30日に延期されました。当院は正直に申告しましたが、7月1日に新聞紙上で訳も判らないマスコミと責任放棄の自治体に屈辱的な晒し者「吉兆の刑」に処せられたのでした・・・と言うところまでは何度か書いています。

 

やっと首都東京都が出ました。少ないですね、大阪の半分です、本当ですか?

10日を前に随分と報道が無いと思っていたら、愛知県の一部の「名古屋市」が8日に市内全施設の調査結果を発表しました。過半数の自治体が6月30日までにHP上に意義不明の調査結果を晒していましたので、名古屋は相当慎重に完璧な調査結果を出すと思っていましたら、8日の時点の回答率は対象となった2140施設のなんと86.8%しかないそうです。

しかも、その「使い回し」施設は僅か51しかなくて、実に素晴らしい名古屋市です。これだと、市内の「使い回し率」は人口10万人当り2.3施設と云う事になり、恐らく全国の最低でしょう。信頼性も最低かもしれませんが・・・・。

@* 2140-1858+51=333  これを名古屋市人口で割りますと 人口10万人当り「15」という数字が出ます。一応、後で比較しましょう *@

 

採血器具の使い回しを巡る問題で名古屋市は8日、市内の全医療機関を調査した結果、51医療機関で採血器具の針のキャップを複数回使っていたと発表した。うち21機関は06年に厚生労働省が禁止通知を出した後も使用を続けていた。調査は市内の2140医療機関が対象で、うち1858機関から回答があった。【9日 毎日新聞】

血糖値を測る器具の使い回し問題で、名古屋市は4日、総合リハビリテーションセンター付属病院(瑞穂区)など市立の医療機関の全7施設で、器具のキャップ部分を使い回していたと発表した。【5日 中日新聞】

 

明日になれば判るでしょうが、マスコミの皆さんには「調査の意義や信頼性」などを充分に把握・理解した上での公平・正確な結果報道を重ねてお願いします。些細なことですが、正直者がバカを見るような不正確で申告だけの調査報道は、霞ヶ関の「居酒屋タクシー」と同じで、ノンキャリア弱小開業医だけを苦しめます。

 

では、厚労省調査結果の報道前夜にこの問題に熱心な「毎日新聞」の7月1日~9日までの「報道」を見てみましょう。数字は、左から「人口10万人当りの施設数」、「2005年の人口(万人)」 回答率は不正確なので一部しか出しませんが、いずれも6月30日の締め切り後です。

 

 東京都    6.4施設/10万   1257万人

 大阪府   11.4            882

 千葉県    5.0           606 (回答率 ?)

 福岡県   10.1           504

 静岡県   11.0           380

 横浜市    6.3           358 (回答率 85%)

 名古屋    2.3           222 (回答率 87%)

 長野県    8.6           220

 岐阜県    8.1           211

 群馬県   10.5           203

 栃木県    8.3           202

 鹿児島   11.9           175

 山口県   16.4           149

 長崎県   17.3           148

 福岡市    8.6           141

 岩手県   17.6           138

 沖縄県    9.3           136

 川崎市    4.1           133 (回答率 76%)

 宮崎県   13.5           115

 富山県   15.8           111

 香川県   17.2           101

 北九州   12.4           100

 佐賀県   27.2            87

 徳島県   15.9            81

 島根県   19.6            74  

 

まだ公表されているところはあるでしょうが、一応この程度が毎日新聞で簡単に見つかります。

この数字の大きな差は一体どうなんでしょうか? 県民性でしょうか? 医学レベルの差でしょうか? 医療機関のサイズの差でしょうか? 自治体の通達能力の差でしょうか?

それとも正直度の表れでしょうか?

 

名古屋市では仮に無回答の施設を全部クロとすれば、上に示したように「人口10万人当り 15施設」となります。なにやら似てますね。

ですから、これは推測ですが・・・・ この「数字の低さ」は厚労省や自治体の「通達ミス」への名古屋市医療関係者の「抗議の意」をあらわしているのではないか?と感じます。そういえば、愛知県は当初調査に協力しないと宣言していましたよね。

 

こんな不公平で不正確な調査報告には実際には何の意味もありません。正直者がバカを見るだけで、将来的にはこの田舎の正直者までが減ると思います。国民の信頼性も更に低下します。厚労省は正直に宣言すべきです・・・【通達が不適切でした】と・・・

 

健康被害が全く?無く、通達ミスも明らかで、器具の機能のバラつきも大きく、教育現場でも不適切に使用され、厚労省や自治体の関連施設でも使用され、メーカーも虚偽報告をしてきたと疑われる・・・・そんな申告調査に、正直に回答を寄せた施設が全国で1万箇所以上もあり、そのほとんどが厚労省との信頼関係を完全に失ってしまった今回の問題、マスコミも適切に報道して頂きたいし、厚労省も大いに反省をして頂きたいと感じます。

 

それにしても、東京は異様に少ないですね。 

 

一度崩壊した信頼関係の修復は容易ではないでしょう・・・・

 

読んでくれてどうもありがとう 

固定リンク | コメント (0)

2008.07.08 10:14 |  開業 / 病院経営  |  採血器具「通達ミス」  |  murajun  | 推薦数 : 3

皮肉な「安心設計」

今日は真面目に書きます。(いつも好い加減ですが・・・) 7月10日に厚労省から発表されるであろう【微量採血器具:ランセット不適切使用調査】に関しての愚考です。

 

まず最初に、今回の「採血器具使い回し報道」で不安を与えている多くの皆様に医療関係者の一人としてお詫び申し上げます。

マスコミの皆様もより良き医療を追求する目的があっての事ですし、「適切な報道」は必要です。厚労省の皆様も、過去の昭和33年までの「注射針共用によるB型肝炎訴訟」の件などがありますので、「不適切使用」に対しては早めの注意喚起をすべき難しい立場を理解しています。今回の全国調査もその意味では適切なものかもしれません。

 

しかしながら、一般国民だけでなく、ほとんどのマスコミ関係者も多くの医療関係者も、もしかすると厚労省関係者でさえも、「微量採血器具 ランセット」に関して不充分な理解のまま【医療機関に対するバッシング報道】だけが先行していないかが危惧されます。

さらに、今回の事を将来の「医療器具」認可の方法や、メーカーからの「添付文書記載」方法や「注意説明通知」方法や、厚労省~自治体~医療現場への「通達」の効果的な方法などについて、医療関係者だけでなく全ての関係者が夫々の立場で再検討すべきと思います。今のところ、どこからも何も建設的な意見が出てきていないと感じます。これでは良き医療を・・という全ての人の望みとはかけ離れた方向です。

行政担当者は厚労省の「通達」発信者も含めて既に移動で別の仕事をされているでしょうが、改めて「なぜ全国のこれほどまで沢山の一万箇所を超える施設で不適切使用が続いてしまったのか?」という事を一緒に真剣に考えていかなければならないでしょう。そのために最近、記事を重ねてきました。今回も含め、決して言い訳ではなく前向きな反省を書いてきたつもりです。

 

さて、今日は真面目に「微量採血器具:ランセット」の話です。「不正使い回し」心配する患者さんから「注射器と勘違いされている実情」が判明しましたので、患者さんへ説明しようと思って調べていたら、僕自身が知らないことが色々とありました。マスコミの皆さんも詳しくは御存知ないでしょうから、愚考を書き残しておきたいと思います。

 

 

 

まず、今回の発端となりました島根の医療機関で使用された「微量採血器具」を示します。少し字がボケてて読みにくいでしょうが、最初の行と最後の文章が読めますでしょうか?

最初は、【世界初の穿刺針内蔵ランセットドラム】と書いてあります。僕は実物を見たことがありませんが、下に示す他のメーカー品に比べて実に「先進的」だという印象です。また、最後には、【感染のリスクを軽減します】と書いてあります。これも他の品に比べて特徴的な機能のようで、この製品が「針自体の使い回し事故」の発端になってしまったことは実に【皮肉な安心設計】になってしまったと感じます。この会社の開発者は実に色々と工夫をされていますし、本来の使用方法であれば「謳い文句」どおりだったのでしょう・・・

どうですか、お気付きになられたでしょうか? 

大きな特徴として、【針を見ることなく セットから廃棄が出来る 安心設計の ランセットドラム】と書かれています。これが実は今回の問題(同じ針を繰り返し使用した)を引き起こした理由だったのでしょう。

 

製品名は出しませんが、下は他の多くの大手メーカーの製品です。今回問題とされた平成9年発売以降の約30製品の多くは似たような感じではないでしょうか? でも、どれも僕は自分で使用したことはありませんし、当院にはありません。それぞれに、工夫が読み取れる構造のようです。

  

島根の器具との違い、どうでしょうか?

下の写真も含めて、どれも「針」がハッキリと見えています。一枚目は緑、二枚目は真ん中の白、三枚目は赤丸内の白が「穿刺針」です。そして「針」は使用者が使用時毎に必ず取り替え使用後に廃棄します。これが「針が見えず、6回まで取替え不要」がセールスポイントの島根の「ランセットドラム」と全然違うことです。針を取り替える際に「針刺し事故」が起こりやすいと不安視されていた時期があったのでしょうか? これらは「改良前の旧型モデル」といった感じでしょうか? 販売種類としては一番多いタイプかもしれませんね。

 

でも、これよりも更に「シンプル設計」のものが、「禁止・禁忌」の通知が出されるはるか以前から医療現場では広く使われていました。下の写真をご覧下さい。真ん中の白は針で、左の「キャップ」が患者さんの皮膚と接触する部分です。

上の写真の製品の「キャップ」は実にシンプルです。前に示した三枚の写真の「皮膚接触部分」との違いが判りますでしょうか?

 

そうですね。真ん中の三枚の「キャップ」には「目盛り」が付いています。針が刺さる深さを調節する目盛りなどでしょう。ですから、これは単に「カバー」する「キャップ」ではなく、器具の不可欠な一部なのです。そうなると、「単回使い捨て」にするより「洗って繰り返し使用」が当然という気がします。実際に使用したことはありませんが、今回の調査は、この「キャップ」部分を再使用したかどうか?が問題とされたわけです。

 

ちなみに「問題なし」として現在使用が認められている製品の一例を示します。上の写真のもので、当院で通達後に使用している「ジェントレット」です。見た目としては大きな違いが患者さんには判りにくいので、現在では誤解を避けるために残念ながら使用を控えている状況です。

白い所までが本体で、左の青い部分が「針を内蔵したキャップ」です。使用後は青い部分を廃棄します。皮膚接触部分を捨て、針刺し事故も伏せぎ、廃棄物の容積も少なく、コスト面も含め確かに優れもので重宝しています。

 

見にくいですが、もう一度、最初の「島根のランセットドラム」をご覧下さい。

 

どうでしょうか? これも「穿刺針内蔵」で、しかも「6連発のリボルバー」です。現在まで当院で使用していた認定品の「ジェントレット」との違いは、ほとんどありませんし、むしろ「6連発」とは逆に先進的な印象さえします。

ただ、残念なことに医療関係者であっても使用方法が複雑で判りにくく、針が替わらない状況での「不適切な使用」が起こったわけです。

 

もう一つ見ていただきたい「製品」があります。

これも今回「不適切使用」として調査対象になったニプロ社の製品です。実名を挙げたのは、他の製品と違って実に良い点があるからです。それは何だと思われますか?

 

いかがでしょうか? どう感じますか?

説明のために先端部分のみを示していますが、ほぼ実物大です。上に挙げてきた他の製品との違いがあります。簡単なことですが、【キャップをしたまま中の青い針が見える】と云う事です。これは下の様に3つの部品で構成されていますが、「キャップ」部分は実にシンプルで更に「透明」です。

 

これは実は非常に大切なことだと思います。

今回の問題は【先に使用した人から出た血液がキャップに付着して、次の人が使用する際にその血液が傷などから侵入すると肝炎などの感染の危険性がゼロではない】と云う事でした。

「ゼロにしろ」というと内視鏡検査も出来ないことは以前のべましたし、そんな「医療行為の危険性をゼロにする」などと夢の様なことは残念ですが今はありえないでしょう。

 

しかしながら、このニプロ社の製品は他と違って「血液汚染の有無」がキャップの裏側まで良く判ります。勿論、消毒・洗浄も容易で、その効果も「透明でないキャップ」に比べると判り易いです。また、「針穴の径」が他よりも大きく、このような器具を使用した際の出血量程度では、血液が付着する可能性すら大きく減じています。

従って、このニプロ社の器具に関しては、他の製品と比べると厚労省が危惧する「血液を介した交差感染」の危険性が極めて少ないものと感じます。また、この「キャップ」であれば「単回使用」も無理なく出来そうでもあります。でも、キャップの交換部品は単独販売されていないようです。

 

いかがでしたでしょうか? 

このように、「世界初・感染に配慮」を謳った製品が便利なようで実は不便で危険だった・・・という印象を持ちました。

最後の製品は実にシンプル。「不適切使用」として届出対象にはなりましたが、【Simple is Best】という事を思い出させてくれました。

 

島根の特殊な製品「ランセットドラム」の不適切使用がきっかけで全ての「微量採血器具」が悪者にされ、全国の1万を超える医療機関や自治体が「不適切使用」をしたと報道されて苦悩しています。これは【ランセットドラムが特殊な構造だったために生じた事故で、他の製品(特にニプロ社製品)などの危険性は遥かに少ない】といえそうな気がしないではありません。同じ範疇に入る製品かどうかも疑問だと感じます。

 

喩えは変ですが、「6速マニュアルの難しいポルシェの運転に失敗した人がいたので、ポルシェのマニュアル車だけを調べるのかと思っていたら、車を運転する人の皆が調査され、ゴルフ場の電動カートを以前運転したことがある人まで検挙された。厚労省が推薦・認可していたのは、実はトヨタのオートマチック・ハイブリット車だけだった・・・・」という感じではないかと思います。

あと、「自分は車は今まで使用せず、ずっと自転車に乗っていた」と報告した人も残念ながら少なくなかったようですが・・・・

 

厚労省には「判りやすい通達方法を再検討」してほしいですが、医療機器の開発認可に当っては「シンプル」なものをメーカーにも指導して欲しいと思います。どうかよろしくお願いします。

 

読んでくれてどうもありがとう

固定リンク | コメント (0)

本日、「五分間ルール」を考案した日本医療界のヒーローと噂される厚労省の課長が環境省の部長にご栄転という目出度い報せに接し、遠方より心からのお喜びを申し上げます。

古巣の課における「資料不正流用?問題」あるいは「データ捏造?問題」で、部下であろう同課長補佐が官僚としての資質を問われるほど厳しく日本の医師会幹部を除く一部の医療界から追い詰められ信頼を失墜してしまっている最中での環境省部長への昇進は何とも忸怩たる思いでありましょうが、世界中の医師免許を持つ者が感動を持って生暖かく受け止めております。

 

さて、【北海道洞爺湖サミット】を直前に控えた「環境省」といえば、泣く子も黙る日本の官僚組織で最重要の部門だと聞いています。世界各国から集うリーダー達に素晴らしい日本の医療制度改革の見識をお披露目いただければ幸いです。

出来ましたら、世界の首脳に先生が推進なされた「五分ルール」、「後期高齢者医療制度」などを説明して感想を求めて頂ければ、どのような「回答」を得られるかを身を持って感じていただけると思います。各国首脳は、深い信頼関係が構築されていなくても日本の環境省部長にも丁寧な回答を寄せるものと拝察いたします。

 

さて、医療に対する非常に高いご見識をお持ちの部長には、同じ医師である鴨下大臣と力をあわせ、新天地で最重要の環境問題の分野で是非頑張っていただきたいと我々も希望しています。

その中でも、脱石油・脱炭素の観点から、増大する【医療廃棄物】をいかに少なくするか、リユース時における安全性の確認はどのレベルを要求するかなどを最優先の課題として取り組んでいただきたいと思います。

 

先般、日本では「微量採血器具」や「真空採血ホルダー」の単回使用を巡る問題が生じたそうですね。これは古い日本式の縦割り行政の中で責任の所在が不明確なシステム不全に起因する「通達ミス」が問題の本質であることが次第に明白になって世界中で注目され始めてまいりましたが、いまだに「環境問題」との整合性が何ら議論し解決されてはおりません。

 

「100%の安全性など無い」、と言うのが世界中の医学界における普遍的な常識ですが、なぜか日本では「採血器具」にだけは100%の安全性を要求して莫大な量の新しい【医療廃棄物】を惜しげもなく生み出していく方針のようですね。

日本厚労省型の安全対策は「環境問題」の観点からどのように解決を図っていくのが理想なのか・・・今、世界中が日本の「採血器具リユース問題」の解決方法を注目し始めています。

 

【地球環境問題】と【医療廃棄物削減問題】とには相反する難しい課題が横たわっています。また、世界中が同じ課題を抱えています。日本の場合、環境省としては脱炭素を・・・、厚労省としては安全確保を・・・当然ながら求めています。その中で混乱している現場の医療スタッフと迷惑を被る患者の悩みを見事に解決していくためには、両方の分野に精通した「世界的頭脳」が必要で、今まさに日本の環境省に大臣と部長が揃われたわけです。やっと、憧れの国である日本の未来は明るくなりそうです。

どうぞ、ご栄転された環境省で、日本だけでなく世界の未来のために【医療廃棄物削減 と 安全対策】という喫緊の難しい問題に取り組んでいただきたいと、遠くアフリカからも部長のご活躍に期待しております。

 

 

 

以上の様な、メールを今朝方、留学で一緒だったアフリカの友人(医師)からもらいました。部長の栄転は世界中で注目されているようですね。素晴らしいことですね。

どうか、世界のために新天地でご活躍下さい・・・

 

読んでくれてどうもありがとう   

(なお、この記事には特定の個人を中傷する意図は全く含まれていません)

固定リンク | コメント (0)

2008.07.05 01:14 |  開業 / 病院経営  |  採血器具「通達ミス」  |  murajun  | 推薦数 : 2

自分達もやったの?

診療報酬改定議論の前に「開業医より勤務医が大変」というH課長やM課長補佐が演出した偏向報道がなされ、勤務医には同調する意見も少なくないようですが、今回の様な鹿馬な厚労省の「通達ミス問題」などが突然生じると、開業医の方がリスクが大きいと今更ながら感じます。勤務医と開業医の両方を経験しないと比較は出来ないでしょうが、「通達ミス問題」での勤務医のリスクは全く無い訳で、開業医と勤務医の手取り所得を比較しようとする鹿馬なマスコミや財務省などには尚のこと判りにくいデリケートな問題なのだろうと思います・・・

 

新聞や県のHPに悪意を持って「使い回し医療機関」と晒されますと、経営者である開業医は本当に苦悩します。クソ新聞社やTV局から取材申し込みがあったら誰と誰が謝罪会見で並んでTVに映ろうか?と悩むわけです。婦長が右、院長が中央、主任が左・・・・いや、若くて可愛いのを左右に並べるか?

草臥れた白衣がいいか、清潔な白衣で臨むべきか?

僕が秘かに所有する超高級車や愛人用豪邸や堀江から購入したプライベートジェットやカリブ海の別荘や秘密デート倶楽部会員権やお風呂や海老養殖場などを会見の前に週刊誌に感付かれる前に処分すべきか? また、タンスに隠した5000億円の現金を香港の銀行口座に移すべきか?

髪は7:3か中央分けが好ましいか? 白髪は染めるべきか?

採血器具の使用方法を院長は実は知らないと真実をいうか、知ってて自分が不適切使用したとウソをいうか?

不適切使用を隠蔽している病院名を公表するか黙ってしまうか?

色々と悩むわけです。

 

でも、最も悩むのは、この風評被害で診療所が倒産して真面目に働いてきた職員に迷惑をかける事。借金を個人補償しているので倒産と同時に私的にも破産する事。どうすれば、不適切使用をしていたかもしれない看護師達の名誉と雇用と生活を守れるのか・・・悩みは尽きません。

勤務医には無縁の診療所倒産の危機、補償・賠償の危機、雇用責任などが開業医を苦しめることになります。ですから、マスコミの不適切記事は非常に迷惑です。下手すると本当に廃業してしまいます。

 

 

話し変わって、「微量採血器具のキャップを禁止通達以前に使用していた」のと全く同様の「真空採血ホルダー」をここ三年使用していた『添付文書の注意事項見落とし』問題です。

ホルダー販売大手のN社の社員に対して、『君達の会社検診の際の採血にはN社のホルダーを使いまわさずに適切に使っていましたか?』と聞いてみたのです。

そうしたら、正直に『いえ、我が社の検診時の採血も皆さんと同様のホルダーを使用していましたので、不適切使用のようです』

『じゃあ、会社は使い回しを知ってて放置したのでしょうか?』

『まあ・・・・ そ・・う・・とも・・いえるかも・・・』と答えてくれました。

な~んだ、メーカー自身が不適切使用してたんじゃ何が正しいか現場では判らないですね。メーカーも鹿馬じゃないですかね?

 

ところで、霞ヶ関を含めた厚労省の職員が検診を受けるときは昔からホルダーは今品切れ中のディスポ・ホルダーを使用してたんでしょうね・・・?? 不適切な使い回しはしてなかったんでしょう?

厚労省の職員が受診している虎ノ門病院等では微量採血器具の使い回しはあったのでしょうか? 昔から全然なければ不信感をかいそうですし、あったら隠蔽した病院との風評被害が出てきそうです。

 

あくまで想像の域ですが、メーカーも官僚も自分達の診療や検診の際には不適切な使用があったんではないでしょうか? いや、誹謗中傷の類ではないんですよ。

 

読んでくれてどうもありがとう

固定リンク | コメント (0)