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< 連休中の往診・・・③ | メイン | 【 本日休診 】 >
2012.02.17 00:39 |  開業 / 病院経営  |  murajun  | 推薦数 : 0

死ぬかと思った・・・

先日のこと、ワンコの一匹が預けてた「犬の保育園」みたいな所で、何かのハズミで頭を強打したらしく、急に意識が無くなったためそこから最寄りの獣医さんに連れて行ってもらった。

何がどうなって頭を強打することになったのかは今もって詳細不明であるが、連絡を受けた時は非常に危ない状況だったらしい。

後で説明をうけたが、事故?から40分以上たっても昏睡状態に近く、開眼していても眼で人を追わず、立ても座れもせず、除脈で、痙攣様の硬直をみせている・・・ということで、受話器を手に僕はワンコの死を意識した。少なくとも後遺症は残ろう。場合によっては頸椎損傷か何かで寝たきりの犬生を送るのかもしれない・・・と一応の覚悟をした。覚悟はしたものの、やるせない想いがしてしまう。

人間なら、救急車で搬送され、頭部のCTスキャンやMRI検査、必要あらば緊急手術し、少なくとも集中治療室での管理となろう、上記の病状ならば・・・

しかし、ワンコ故に、緊急CTスキャンも集中治療室も縁が無く、夜間無人のクリニックのケージの中で一夜を明かし、場合によっては一夜が明けぬかもしれない不安が心を占めていたたまれない感じがした。

「このワンコ、特別小さいですから・・・厳しいかもしれませんねェ」とたまたま運び入れた初対面の獣医さんに言われても、そうそう納得できる訳ではない。

そう思いながら、夜の仕事を抜け出して急いで時間外面会に行った。連絡していたので、普段なら無人になるクリニックの獣医師と看護師が待っていてくれた。

 

ついた時はまだ意識もうろうとし足取りも悪いながら電話の話とは違って意識は回復して立つことも出来ていた。場合によっては信頼しているかかりつけ獣医師の所へ移そうかとまで思いつめて面会しに行ったが、生命の危険は無さそうな位に回復しつつあった。

僕の顔が判ったのか、ゆっくりと近寄ってきて、ゆっくりと指をなめ、よろけながらも立ちあがって尻尾を振りだした。そして、その後20分ほどの間に急速に元気になりだし、僕の姿をしきりに追うようになりいつもの元気な姿に急速に回復して行ってくれた。

 

それでも最低一晩だけは入院させて診てもらうことにしたが、まさか急速にここまで回復出来るとは嬉しい想定外だった。

たった一キロしか体重が無い小さなワンコのCTやMRIは、どこでどうお願い出来るのだろうか? 土日や夜間でも可能なのだろうか? 診断がそれで付いても、肝心の治療は出来るのだろうか? 頸椎損傷の犬の世話は相当悲しく辛いものになるのであろうなァ・・・との想いが様々に駆け巡った。まだ短い犬生・・・死にたくはないだろうなァ と、犬に生まれた運命を受け入れるしかないのであろう。東京なら助かるのだろうか? 犬専用脳外科病院があるのだろうか?

 

で、翌日家に戻ってきたのだが、それまでワンワン鳴いていたのに、その後しばらくたっても全く鳴き声を出さなくなってしまった。「歌を忘れたカナリヤ」ならぬ「鳴くのを忘れたワンコ」状態になって家族みんなで心配したものだ。いままで「ヤカマシイ、うるさい」と常々なげいてきた妻も、こうも鳴かないと「鳴いてよ、鳴いてちょうだい」と不安に言い出す始末であった。

一週間以上経過してようやく今までの20%くらい声が出る様になりもう大丈夫だろうが、最初は僕も獣医師も「もうダメかも判らんね」と死ぬかと思っていたのです。

でも犬の意識障害はとっても怖かったですね。死ぬかと思いました。

どうやら単なる脳震盪で済んだようで、安心しました。

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