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高額なツアーでも天候に恵まれなかった悪石島の皆さん、アレがもしかすると卑弥呼が体験した日食かもしれません。大雨で真昼に真っ暗になる度合いが増したようですし、原理がわからなかった当時は、より神秘的・悪魔的な禍の前兆と認識されたと感じます。
確かに硫黄島の近くの洋上で豪華客船のデッキから見る周囲360度の神秘的な光景も素晴らしいのですが、「何が起こったか・・怖い」という当然の感覚は太古の人々を恐れさせただけのことがあります。そういった意味で、悪石島の人々は実に貴重な体験をなさったのではないでしょうか?
さて、上の写真は本日22日午前10時56分頃に僕自身が普通のデジカメで撮影した日食の写真です。どうです? 薄い雲に少しもやってますが良く撮れてるでしょ? でも、見上げる地域によって欠ける部位が全然違うんですね。僕の位置が特定されそうです。
これは僕の姿ではないのですが、僕らはこんな風にレントゲンフィルム越しに天体ショーを楽しみました。国道を走る車からは「変な病院」と思われたことでしょう。
でも、折角ですから近くの薬局や理髪店やクリーニング店にも特製レントゲンフィルムを差し上げ、デイサービスのお年寄り達にも特製フィルム越しに太陽を眺めて頂きました。もちろん、ちょうど来院された患者さんにもお楽しみ頂きました・・・(本当は患者さんにはその時間には来て欲しくなかったのですが)
確かに少々暗くなりましたが、雨が降る前の梅雨空程度の明るさで、もう少し暗くなるかな?と期待したほどではありませんでした。ただ、庭の蝉が鳴きやみました・・・
そして、本日の「その時」が やってまいりました・・・
午前中の患者さんがスーッと減少し待合室から居なくなろうとしたとき、一人の患者さんが 『あ~ 心臓がドキドキしだした・・』 とおっしゃいます。もうすぐ最大欠損時刻です。もう観れない・・・と諦めかかりましたが、脈は正常、心電図も異常ありません。その他も特変なく「夏の疲れ」と診断し、点滴しながら安静にしてもらうことにしました。これで、セーフか?
おや?めったに見ない人が来たぞ・・・どうした、こんな時に? 何々? 検診に来た? お~、ちょっと待ってね、2年ぶりの来院なんだから・・・(検診だし) これで、セーフか?
あと5分・・・ さあ、空を見るぞ・・・
『先生、電話で 熱中症みたいだからすぐ来ていいか? だそうです』 と可愛い事務嬢の声・・・ (来る頃には最大欠損も過ぎてるだろうからOKだよ) これで、セーフか?
あと2分・・・ さあ、外に出るぞ・・・
『先生、電話で 午後からの透析患者さんが不整脈発作が始まって、今から来ても良いか? だそうです』 と優しい看護師の声・・・ (ええい、ツイデだ OKだぜ) これで、セーフか?
あと30秒・・・ さあ、レントゲンフィルムを空にかざすぞ・・・
そこへ慢性呼吸不全の患者がフーフーゼーゼー息を切らしながら来院してくる。実に苦しそう、いつものことだが・・・ (もう少し待合室の椅子に座って息を整えて待っててね、あと1分で良いから・・)
こんなのは見えませんでしたが・・・ 無料でも なんとか楽しめました。
確かに明るくなった午後からは午前の反動で席を立てないほど多忙でした。午前の2倍以上の患者数で、気分が悪くなりそうでした。これも日食の影響かもしれません。
テレビで観る日食は興味ありませんが、面白かったのは・・・
皆既日食になった瞬間に日本人が拍手喝采で大騒ぎをしだすのに対し、インドでは暗くなって祈りを開始し再び明るくなる瞬間に拍手喝采をして天に感謝の大騒ぎをしだしたことでしょうか。
科学的視点でとらえている日本人と、宗教的視点でとらえているインド人の違いが表れていて興味深かったです・・・
人間の体調も日食の影響を受けている・・・と確信した今日の「その時」でした。
読んでくれてどうもありがとう