| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | |||||
| 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
| 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
| 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
| 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
| 31 |
九州福岡に【Aメキシコ型】が飛来しました。関西での経済打撃問題のせいか、報道はいたって静かで気合い抜けしそうです。
マスク不要論・一斉休校不要論・タミフル不要論・発熱外来不要論・個人防護服不要論・停留不要論・入院不要論などなど一気に「何でも不要論」の論調に政府もマスコミもなっています。そうでもしないとマスクも薬も不足して、地域経済は崩壊しそうになるのでしょう。そんなことは前から判ってたし、何度もブログで「こんな行動計画ではパニックを起こし、地域経済は崩壊しますよ」と警鐘を鳴らしてきたつもりなんですが・・・
そうそう、今後あえて僕は「新型インフル」とは呼ばないことにします。【Aメキシコ型インフルエンザ】と呼ぶことにします。なんだか、「新型」と呼ぶこと自体が今回は問題の様な気がして・・・
それにしても、あまりにも警戒が解かれてしまうと本当に免疫弱者が困るんです。今日も3名のインフルエンザ患者を診察しましたが、「透析患者」にとっては「蔓延期は脅威」なんですよ・・・・あまり報道は妊婦や糖尿病患者の影に隠れてなされませんけどね。
http://blog.m3.com/BackToTheStreet/20080307/2
http://blog.m3.com/BackToTheStreet/20080123/4
古い記事ばかり並べて申し訳ありません。その後の透析室での対策が進歩してないことを示したかったのです。
「透析室での新型インフル対策」は現状でも悲惨の一語です。基幹病院の一部からは「他からの感染した透析患者は受けない」とか、「数名で手一杯だから自前で診てね・・・」とか言われてしまってます。今回の弱毒性「Aメキシコ型インフル」だから診療所でも何とかなるだろう・・・ですが、あの予想された「強毒性」がもし流行したら・・ブルブルブル、です。
さて、先日ある方から「透析室で感染者が出たらどうします?」と聞かれました。他へお願いできない今回の「Aメキシコ型」に限って現在の当院の対策を書き残しておきます。貧相な無床施設ですから参考にはならないでしょうが、僕のとこの今の限界です。でも「強毒型」では命からがら逃げたくなりますね。
まず、うちの建物ですが、幸い入口は4ヶ所あります。①通常玄関、②透析およびスタッフ専用、③物品搬入用、④給食調理通用口、です。既に今も外来患者がいる①は透析患者が通らないよう指導しています。
もちろん、来院前に体温測定と異常報告を指導していますし、入室前には数か所にウェルパスなど配置しています。咳があればサージカルマスク必着です。また、透析患者には外国や関西方面への旅行などは控えるよう指導しました。GW中に渡航予定だった人にはキャンセルを指導したこともあります。
透析室は2階なんですが、入室は3ヶ所から出来ます。①いつもの通路、②診察室と事務室、処置室などに直通、③物品搬入口へ直通、です。どれも、外来患者との接点はありません。「Aメキシコ型の感染者」が出れば、③-③という通過方法で透析室内も狭い範囲しか他の患者とは動線が交差しません。また、来院・入室時間は事前に電話で指示し、他の患者と可能な限り移動時刻を離します。この辺りの「通常季節型」での予行練習はこの冬にやってみました。問題山積でしたけど・・・
http://blog.m3.com/BackToTheStreet/20090214/1
その時と違うのは、急遽「簡易隔離コーナー」を造ったことでしょうか。
上の写真の様な立派な隔離室・陰圧室が出来ればいいのですが、ちょっと貧相な開業医には経済的にも時間的にも無理でした。 また、一床では恐らく無理ですからね。

上の左はどこかの施設の隔離室らしいですが、当院は右の様な透明カーテンで壁際コーナーに囲い込み(独立2床)を設けることにしました。コンソールはカーテンの外に置け、スタッフは感染防御のため外から操作します。僅かに天井付近に隙間は出来ますが、ベッド脇に専用換気扇を新規に増設工事し、陰圧室とはいきませんが、隔離コーナーの空気は外へ送り出し予定です。試しに僕もカーテンを閉めて入ってみましたが、声が少し反響するものの圧迫感もなくて、患者さんには好評のようでした。
また、それぞれの隔離コーナーには気休めですが、「プラズマクラスター発生器」を設置してます。色々空気清浄機はありますが、個室のウイルス対策にはこれが一番良さそうでした。外来にも4台設置してますが、外来患者さんが「これ何?」ってよく聞かれます。 『これから吹き出す空気を顔や頭にかけると加齢臭や肌荒れが治ります・・』と答えますと、皆さん顔を差し出されます。嘘なんですけどね・・・
今のところ、感染患者が各クールに2名までであれば、上記の急ごしらえの簡易隔離コーナーで対応予定です。しかし、患者が更に増えれば、現在行っていない「火・木・土 クールの夕方」にでもしようかとスタッフと話をしています。
また透析患者全員対し、4月29日以降「インフルエンザ情報」を流して早期に「心構えをしなさい」と言っております。不都合なことは前もって教えるべき、との考えで、患者から「それは困る」との話が早く出れば更なる対策も立てやすくなると思います。
「心構え」として例えば・・・
①透析時間が短くなるかも・・ ②週2回になるかも・・ ③食事提供出来ないかも・・ ④マスクが配布出来なくなるかも・・ ⑤入院出来ないかも・・ ⑤窓を換気で開けるので暑いかも・・ ⑥通院手段に困るかも・・ ⑦入室時間を指定するかも・・ なども含まれます。要するに、体重・体調管理を今まで以上にしっかりしよう・・・と諭した内容で、既にいい加減だった患者の体重管理が上手く行くなど思わぬ効果が出てきています。
あとは、スタッフにも情報は隠さず共有していくこと。最前線に立つのは他の家庭のスタッフたち・・・みんな覚悟して頑張るつもりらしい。
世間では「終息宣言が近い」と官房長官が政治的に発言してますけど、逃げ場のない透析室は【今からがAメキシコ型の本番だ】 この辺りは案外 透析医以外には感心が及ばないようですね・・・
毎年の季節性インフルエンザは患者本人と家族全員に予防注射を接種してますが、いくらAメキシコ型が弱毒性でも全くそんな準備が出来ないですから脅威なんですね。一人でると大変なんです。妊婦さんは自宅待機出来ますけど・・・
なんだか予想通り、【透析は忘れられてる】気がします・・・
読んでくれてどうもありがとう