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< 『一人も死者を出してはいけない』 by ... | メイン | 科学先進国、ニッポン? >
2009.05.19 00:39 |  開業 / 病院経営  |  新型インフルエンザ  |  murajun  | 推薦数 : 1

嵐の週明け、月曜の朝

土曜未明の神戸での国内二次感染第一号が出て、どこも土日の会議や週明け対策でてんてこ舞いだったとお見舞い申し上げたい。

いまだに色んな情報はインターネット・サイトやTV放送などからのマスコミ辞令ばかりで、現場医療機関軽視の厚労省の態度は早急に改めて欲しい。「2ちゃんねる情報」の方が医師会を通じた連絡や情報よりうんと早くて役に立つのがなんとも腹立たしい。

日曜日も県の対策会議の情報などをTV放送から知ったが、案の定、月曜の朝に何のFAXも貧相な開業医には届いていなかった。昼過ぎて届いた一枚のFAXには、「対象者を神戸滞在者を含む」という改定策が書かれていたが、その後の大阪の話はどうなっちゃったのだろう? それを書き込むかどうか会議は巡るのであろうが、次は奈良、次は岡山・・と、広がるごとに加えていくつもりなのであろう。韓国などは日本を蔓延国ととっくに認定して検疫を強化したというのに、日本自身はどうしてスットボケていれるのだろうか?と不思議でならない。

 

さてさて、嵐の週明けの月曜の朝はいつもより早く起き、ネット(2チャンネルを含む)で最新情報を収集し、院内対策のため少々早く出勤した。将来への「想い出」のために書いておこう・・・

 

まず、先週から受付に張り出していた「10日以内に外国へ行った人は・・・」という文言を掲示から消して、新たに発熱者に対しての掲示物を数種作成し玄関ドアに貼り出した。

曰く、【インフルエンザ様の発熱者は受付前に伝えて下さい。一時、自動車内に待機して頂くかもしれません】と云うもの。5月の爽やかな気候なのでOKだが、冬の寒空や雷雨や真夏なら外での待機やテント外来は問題も大きいだろう。

 

しかしながら、神戸の第一発見者の開業医が厚労省から「診療してはならぬ」とご指導頂いたとのことで、一気に全国の開業医に衝撃が走ったことだろう。厚労省には最初にこの「診察医を隔離せよ」方針の即時撤廃を要求したい。これさえなければ、開業医はどんなに気が楽になって地域医療に貢献できるか知れないのに・・・なぜ判らないのであろう?

 

そして、直接来院した発熱者へのお知らせ文書を作成・・・発熱相談センターへの電話番号など基本事項を書いたものだ。日曜日のうちに発熱外来が保健所に設置されたことは大変良かったが、9時から17時までという中途半端な設置となり、17時以降の患者は指定医療機関が対応するとのことだが、それがどこの医療機関かは開業医にも絶対に知らせないそうだ。それじゃ困るのにね。どうせスグに知れるのに・・・もったいぶって。

 

次に出勤してきたスタッフにマスクやフェイスシールドなどの装着指示・・・今日から新しい夏用制服での出勤だったが、折角の可愛い衣装が台無しだった。やはり、全員がマスクすると異様である。

 

受付手順の確認も行った。全患者に本人および家族の「風邪症状の有無」を聞いて、異常者はカルテの表紙に一目でわかる印をつけた。これにより、院内に存在する「危険人物?」をスタッフ全員が瞬時に把握して最接近を回避できるようになった。診察室に到達した「安全患者?」は、マスク無しの「笑顔の対応」を継続できる利点もある・・・スマイルが医療には大切だ。

 

次に、透析患者と通常患者との診療所への入口を完全分離とした。通常待合室から透析室まで動線は分離され、途中3か所の扉で隔離されている・・・これは10年前に想定していた設計だったが、ようやく活きたようだ。嬉しいやら悲しいやら・・・

 

次に、近く生じるかもしれない学校閉鎖およびデイサービス閉鎖に対しての全職員への聞き取り調査を開始した。「もし、学校が閉鎖されたら、あなたはどれくらいなら働けますか? 早急に家族で相談してみてください」と云うもの。デイサービス閉鎖での経済的損失は莫大であるが、先日スタッフに「僕が君達の雇用を守る・・」と宣言しちゃったし、病院(特に透析室)とケアマネの援護作業への振り分けがどの程度可能かは火曜日までには把握しておきたい。場合によっては、閉鎖されたデイサービスを臨時の職員子供の預かり所とすることも想定している。

 

そんなこんなでドタバタ応急対策を練っていたころ、土曜日のインフルエンザ様患者がやってきた。早々に手順どうり、院内に入れず自動車内で待機させ、外で問診とインフルエンザ簡易キット判定を行った・・・これなら、A型陽性でも僕自身は接触せず病院閉鎖や診療停止、そして倒産は免れる。土曜日に休みだったスタッフには、『僕が新型をみたら倒産するので、僕に近づく前に幾重にも関門を設けよ。院長を守れ、さもなくば給料は払えぬと覚悟せよ』と、冗談とも本音ともつかぬ檄を飛ばしまくった。みんなの強い一体感が生まれた・・・

 

透析室の換気扇工事と簡易隔離空間工事の進行状況を確認した。約30万円なり・・・

 

院内の各所に都合6台のシャープ・プラズマクラスター空気洗浄機を気休めに設置した。これで顔を洗浄するのが今うちの院内では流行している。紙の毛や顔や口の中に吹き付けると何となく・・・・ただの気休めでしょうけど、約17万円なり・・・

 

最も危険度の高いグループである透析患者向けに独自の視点で「新型インフル最新情報」を流しているが、既に今日で5回目の発行となった。恐らく、他の県内の施設より情報開示がしっかりしていると思う。医療の内容は「並」かもしれないが・・・正しい情報を早期に伝えることが医療現場では大切。決して隠ぺいや情報操作は行ってはならない・・・隠すとかえって不安を煽るから。

 

そして・・・備蓄したタミフル飲んで、シャワーを浴びて、鼻の穴から尻の穴まで洗い清めて、しょうがなくTV観て、2ちゃん含むネット見て、しょうもないブログを発信して・・・ 今日一日がいつもの様に過ぎていく。

 

読んでくれてどうもありがとう

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