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2008.07.30 02:39 |  開業 / 病院経営  |  murajun  | 推薦数 : 2

格差と温度差

M先生は自他共に認める田舎の医師です。しかも田舎育ちを誇りと感じています。世界中をグルグル廻ってはみたものの、故郷より素敵な場所はない・・・と言うのが持論です。

 

ですが、そんなM先生も花の都である東京都心に行きますと色々考えることがあります。

東京都心に暮す・働く人間は、東京以外あるいは都心以外の人間を同じ日本人だと認識しているのであろうか? 都心を見上げながら散策すると、そんな卑屈に怯えた感情がふと湧き上がってくる時があります。

m3ブロガーにもakagama先生の様に「花の東京」で診療中の医師が沢山おられますが、新臨床研修制度のもとで若者が続々と各地方都市から東京都心の有名病院を目指すということは、生活の便利さや華やかさの他にも本当に噂されるほど医療面での格差まであるのだろうか、と暗~く思い悩むこともあります。

また、本当に東京の医療と地方都市の医療は質が違うんでしょうか? 生活格差と同じく医学格差が有るのでしょうか? そりゃ「医療供給格差」は厳然とあると思いますよ。でも「医学・医療品質格差」まであるのでしょうか? M院長は都会での診療経験が無いのでわかりません。M院長が都心で開業したら、現在の様に凄い盛況を同じく得られるんでしょうか? いくらM院長がハンサムで名医でも何となく無理な気がしています。

 

成田エキスプレスで居眠りしてる間に東京駅の地下深く運ばれて、人込みの流れに乗っかって地表に這い上がってきますと、今回の出張先の四角い丸ビルが正面に並んで見えます。右より左が上品だと思いますが、どっちが丸でどっちが新丸なのか、お登りの田舎者なのでハッキリしません。確か元の低い丸ビルは右だったから、やっぱり右が丸ビルで左が新丸ビルなのか?と下らない悩みは尽きないのでありました。

 

でもですね、東京の有名どころは少々贅沢し過ぎではないかと思います。田舎から昇りますと、NYよりも LONDONよりも PARISよりも 東京は無駄にお金がかかり過ぎている印象を受けます。「素晴らしい都心」という感覚ともまた違って、異様に「金がかかりすぎの都心」・・・という感覚を覚えてしまいます。地方都市から見ると都心は完璧に違う国です。

 

世界を巡った田舎医師がこんな感じですから、日本に来て都心でこれを最初に見た外国人が「ODA・戦後賠償・経済援助」などを繰り返し要求してしまう感覚も理解できます。そんでもって日本は借金塗れと吹聴する政府の意図は何でしょうか? そんなに金が無ければ贅沢な造りなんて出来ないほど法人税を掛けてあげれば結構かと思います。ちょっと日本は無理をし過ぎです・・・

 

また、東京在住者が5年後に「大地震」が来ようが来年に「新型インフル」が来ようが今夏に「ヒートアイランド現象」が来ようが絶対に東京を離れたくない、という気持ちになるのも判らないでもありません。確かに、新型インフルエンザが流行すれば東京は映画「ハプニング」の世界へと変身しそうです。何と言っても、ホームレス様も フリーター様も ニート様も 皆さん東京が大好きで離れたがらない魅力があるのでしょうね。【首都移転構想】どうなっちゃったのでしょうか?

 

さて、出張の合間に時間が空いて喉が渇いて田舎にもある某有名コーヒーチェーン店に行きました。一人ですから気楽ですが、隣に20代後半のカップルが大きめの声で会話を楽しんでいました。アノ時と勘違いしたように声が大きすぎたので聞きたくなくても聴こえてしまうます。

二人とも無名大学を出て無名会社勤めのようですが、小金をかけた小奇麗な服装を身につけながらも、理性とか知性とかに完璧に無縁の会話内容でした。最初から最後までアホっぽい男性の「初体験自慢、スゴテク自慢、経験数自慢」などなど、眼の前の不細工な相手とは多分まだ@@@をやったことがないけど今すぐやりたいという、完全に9800円ラブホ突撃の「山本モナ二岡」状態で、公衆の面前で直ぐにナニを始めてしまいそうな危ない雰囲気でした。

東京にもバカなのがいるもんだと思いましたが、下らない話をよく飽きもせず聞いているM先生だ、とも感心しました。

 

 

用事が済んで夕食時に腹が減りましたが、何しろ一人なのでシャレたレストランには入りにくく、結局は一人で入りやすそうな寿司屋に入りました。田舎より安いのが東京には沢山あるんだなあ~と痛く感心したものです。そこでもウルサイ連中に紛れるように大きな暗い話し声が聴こえてきました。

カウンター左隣の女性がちょっと天然の新人看護師、横が地方出身の研修医だということが話の内容から判明しました。病院名はわかりませんでしたが、挿管・麻薬・手術・癌管理などなど沢山やってそうな大きな病院のようでした。

先ほどの「山本モナ二岡」状態のバカップルとは相当異なり、寿司屋の隣人医療関係者達は、最近の困った患者の体験談を述べ合い、致命傷となるかもしれない傷を舐めあい、将来の医療崩壊完成への深い悲しみをボソボソはなしていました。

 

特に、口の悪いモンスター患者に看護師が虐められた話や肺癌の鎮痛治療への苦悩、モルヒネ使用の苦労や家族との関係などなど、かつて若かりし頃のM先生の悩みより時代は複雑怪奇になっているようです。

研修医の『今ではもう病院の皆が防衛医療・萎縮医療で患者家族の顔色ばかり伺って医者か召使か判らなくなっている・・ひどい時代だね』と看護師相手に嘆く言葉が印象的で、何とか「僕も医者仲間、頑張ろうよ・・」と声をかけてあげたい気持ちになりました。彼らもm3ブログを読んでいるのでしょうか?

 

そうそう、その安くて上手い寿司屋の職員さん、胸に下げた名札に「@@県出身です」と全員書いてありました。東京の人は全然いませんでした。これも会話の切っ掛け程度には役立つのでしょうか? 東京では「出身地表示」が流行ってますか? さっそく当院の職員にも付けさせましょうか? でも、大学院ロンダリングの様な「産地偽装」してしまう危険性もありますよね。 

 

都心で感じた【東京・地方格差問題】と 【若者達の二極化・社会貢献への温度差】などなど、閉塞感に苛まれる日本の若者達の将来に不安がよぎりました。セックルしか頭にないバカップルとは違い、意味不明の医療訴訟に犯された医者は暗~~くなる職業の先頭ランナーのようです。

あの四角い丸ビル内で開業している医師はどんな素敵なクリニックを開いているのでしょうか? 一度、都心の有名クリニックを見学させて頂きたいものだ・・・ 

 

読んでくれてどうもありがとう

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