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先日、僕のいた医局の教授の定年退官記念祝賀会に出席した。不思議と心地好い時間を過ごすことが出来た。そこで感じたことを少々書き残しておきたい・・・
最初に書いておくが、以前も何度も書いたように、僕は医局制度が好きである。実に幸せな医局生活を送ることが出来た。五年前に始まった新臨床研修制度は医療崩壊の元凶だと僕は思うし、今後の(研究者壊滅の)医学会崩壊への最大の間違いだと悲しくて仕方が無い。今から20年後には、良質な「教授」や「研究者」の在庫は底をつきそうだ・・・
僕は国立を出て直ぐに、それほど遠くない私大の医局に入局した。結構な大所帯の循環器・腎臓を主とする医局だった。今回退官された教授は入局時には助教授だった先生で、厳しくて恐~い熱血漢の指導者だった。退官時には分院の院長で、主任教授は別におられる・・・という位で状況説明は充分だろう。

さて、何が心地好かったかと言うと・・・何か高校や大学の同窓会の様だったからだ。しかも、実に濃い繋がりの同窓会。25歳~75歳の200人程度が集まったが、ほとんどの人と顔見知りで、どんな人か医師か直ぐに思い出せて会話が弾む。苦労も一緒、喜びも一緒、かつて抱いた夢も一緒・・・先輩から引き継いだ魂と技を次の世代に・・ 親の様な先輩達、何時までも尊敬の対象・・・
先代の教授・・・何時までもお元気で、かつての弟子達への心配りを忘れない。冗談が飛び交い、笑顔が交差する。
どうして医局制度を壊すのか? 医局の良いところを知らない人が偏見に満ちて壊してしまっているのではないか? 診療報酬を壊す原課長を見ていると、浅はかな考えで壊されてしまったと感じてしまう。
新臨床研修制度で研修先を選び、キャリアを積上げていく新しい医師達・・・研修後はどうするんでしょうか?
一生を分かち合えるような同僚や先輩後輩にどう巡り合っていくんでしょうか? 留学のチャンスをどう掴んでいくんでしょうか? 基礎研究の機会を求めたりはしないんでしょうか?
アメリカの模倣の様な安易な制度設計ですが、アカデミックな世界を離れてしまうと残念ながらアメリカでも大学には戻れないでしょう。
第二の医療崩壊と言われる医学界崩壊が直ぐそこまで来ているそうだ。僕が留学した時期に比べ、例えば生化学領域での研究者の数は33%にまで減少しているそうだ。恐らくほとんどの基礎医学領域の研究者は新臨床研修制度の開始後に半減していると思われ、産科や外科の減少率より悲惨だと思う。
もはや日本は学問で世界と戦うことを完全に諦めてしまったかのようだ。文系が支配するということは悲しいことだと思う。日本は二流国家へゴロゴロと転がっていっているようだ。
話を戻して、この教授に以前言われた言葉が耳を離れない。
『お前が留学するのか? 一体、何をどう研究するつもりか? 甘くは無いぞ、がんばれよ』
う~ん、確かに甘くなくて・・・今はシガナイ開業医に成り果てた。
先生も退官後も臨床の現場でご活躍下さいね・・・
読んでくれてどうもありがとう
コメント
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基礎研究者の壊滅が将来の医学界の崩壊にhttp://wellfrog.exblog.jp/d2008-03-19
私も数十年前に医局で学位をとったのですが、同期の桜、同じ釜のメシを食った仲間という意識は強くあります。医局制度に対するノスタルジアもあるのかも知れません。
どんな制度も完璧とはいえません。新制度にもいい面もあるのでしょうが、あまりにも医療を把握していない○○役人に操られているのが悔しくてなりません。
私の子供も二人、新制度で医師として巣立とうとしています。
マッチングという名の就職試験にこれから奔走するところです。昔なら考えられないことでした。医師同士の関係が、医療技術者としての表面的なものだけにならないように祈るばかりです。先生の活躍を祈っています。
追伸) 明日の別のブログに先生の記事を紹介させていただきます。よろしくお願いします。
@葦の髄から循環器の世界をのぞく@ http://blog.m3.com/reed/ (循環器科関係の専門的な内容)
@@便乗コメント失礼します by murajun@@
医師の基礎医学のレベルは得てして低いですが、それでも医師が基礎研究者である利点、基礎医学を経験した医師が臨床に挑むという利点は間違いなくありますよね。
昨今の日本の風潮は、目指すアメリカ流ともかけ離れていて心配ですよね。
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