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2008.01.31 20:55 |  診療  |  新型インフルエンザ  |  murajun  | 推薦数 : 5

禁を破り、新カテ作成

暇じゃないんだ(今夜も時間外で8時まで診た)けど、ブログ記事が16ヶ月で<720>にも達し、書きすぎて自分でも何を今まで書いたか忘れてしまうようになった。

似たような記事を既に書いてダブらないか? 前言翻しの自己矛盾が有りはしないか? 自分の思考過程が時系列的に確認できないか? などなど・・・

本当は、自分のブログ内の検索機能が充実していると心配無用なのだろうが、m3にはタダだから多くは望めない。感謝しながら使用している貧乏人だ。

 

しかし、どうも最近の僕は【新型インフルエンザ】に対する国家(厚労省)の対策に非常な不満と不安を抱きながら診療している、と自己判断している。僕は正直なところ、「再診料」が下がろうが上がろうが関係ないと今は感じている。

【新型インフル】で医療関係者が「無駄な死」を迎えたり、【トンデモ裁判】で医療関係者が「精神の死」を迎えなければ、お馬鹿な高給官僚の国家破壊を最後まで見届けて、いつかは自由な「コスモポリタン」として傷つけられた魂を再生させようと秘かな願いを胸に抱いている・・・なんて言うと、既に精神を病んでしまったかのようだが、いたって僕は健康だ。

 

さて、僕は今宵、ついに<禁を破った>

当ブログの自己ルール、既にお気付きだと思うが、僕は<単一カテゴリー制>を最初からずっと通してきた。殆どの方が複数のカテゴリーにラベリングしてあるが、自分で見直すのに便利かな~と思って<単一>にして来た。しかし、書いているうちに、あまりにも書きすぎたのか、先述したように自分でも判んなくなってきた。

 

どうやら僕は医師としては異端のようで、異様に【新型インフル】の記事を書いてきたようだ。m3内で検索したら<新型インフル>あるいは<H5N1>でヒットする約100記事のうち、僕の記事が約半分を占めた。m3内の医師ブロガーは400人程度いるらしいが、半分とは我ながら「少々おかしいんじゃない?」と驚いている。

 

そこで、どうせなら、「僕が いつ頃から どんな風に どの程度 心配し 政府に警告を発し 日本の将来を憂いた」かを、(自分のために)新カテゴリーにまとめてみることにした。もちろん、読者で興味がある方は読んで欲しいが、<単語だけ>の記事は一応外して、現時点で<45>になった。中にはチラリと触れただけの記事もあるし、似たような感想しか書いてないのもある。写真が重複するのはメモリー対策なので許して欲しい。

 

他のテーマ、例えば「医療崩壊」とか「思い出話」もテーマ毎にまとめたかったが、いまさら検索不可能で諦めた。

 

自分で読み返すと、既に一年以上いろんな言葉で警告や不安を表現してきたようだが、何も世間は変わらず 「みんな、マスコミも政府も暢気なもんだな~」と感じてしまう。

まあ、僕の不安が当たらないと良いですが、 『そう言えば、新型インフルに感染死した あのmurajun先生、昔からブログに心配だと書いてたな・・ 借金残して可哀想に 』と言われる日が、将来本当に来るかもしれません。

しっかり対策をお願いしますよ、高給官僚さん、政治家さん、マスコミさん・・・

 

どうぞ覚えていてください

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2008.01.31 19:55 |  開業 / 病院経営  |  murajun  | 推薦数 : 2

ガソリン代&食材費

診療所の再診料が下がらなかったことを涙して喜ぶ憐れな我ら開業医たち・・・ 本当は、外来管理加算が下がるので悲しんで泣くべきところなんですが・・・

 

しかし、ガソリン代 高いですね。税金が正しく適切に使用されるなら良いですが、【高給官僚の天下り準備資金】とかに使用されているのは情けないです。地方住民が、そんな高給官僚のために「道路を~~!」と叫ばされているのもチョット悲しいですね。

その【ガソリン代】・・介護事業者にとっては深刻な悩みです。

訪問介護とか通所介護・リハビリ・予防介護などなど、利用者の送迎などにガソリン代はもろに響きます。

そもそも、二年前までは「送迎代」が算定されていました。それを一昨年の改悪で一律廃止で包括化されました。人口密度の高い大都会は良いでしょうが、隣が見えないど田舎ではドアtoドアの送迎に相当な距離を走ります。タクシー代に換算して片道3,000円程度はザラですし、平均して1,500円程度の距離でしょう・・・片道です。

包括化といっても実質カット(以前は往復で700円弱の算定)でしたから、その分は当時マイナス改定だった訳です。そこへ一昨年からのガソリン代の高騰ですから、田舎の通所介護などの事業者は凄く大変です。

最近、訪問介護事業者が次々に撤退していますが、ガソリン代の影響も少なくないでしょう。田舎の人はデイサービスも送迎してもらえなくなっています。いくら高騰しても「包括」の公定価格ですから価格転嫁などの民間の手法も通用しません。だいたい、二人一組で福祉車両で送迎に行くんですから、タクシー代の倍は貰いたいんですが・・・クシュン。

 

給食の【食材費】も同じです。

かつて、「介護」も「透析」も食事代は治療の一環として保険適用されていました。それが廃止され自費になりましたが、価格を利用者の便宜のために安めに設定してスタートした訳です。安いところに消費者?は集まりますので仕方ないですが・・。

当時は医療分野の診療報酬の黒字分を食費の赤字分に充当して利用者に便宜供与していましたが、診療報酬がドンドン下がり、病院に経済的余裕が無くなったところへ最近の食材費の高騰です。自費なので価格転嫁は不可能じゃありませんが、心優しき人種である医療・介護事業者にとっては、価格据え置きの方針を採るか否か悩んでいるところです。

 

そんな訳で、ガソリン代を安くしてもらうか、一般財源化して医療福祉分野に回してもらうか、どっちでも良いですが・・・何とかオネゲエシマスダ、お代官様。

 

読んでくれてどうもありがとう

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2008.01.30 22:14 |  開業 / 病院経営  |  murajun  | 推薦数 : 2

Groundhog Day

先日、【Earth】という映画がBBC放送記録映画のデジャ・ブの気がしてつまんなかったという記事を書いた。既視感(デジャ・ブ)という感覚は、診察室でよく感じる感覚だ。

実際には、「デジャ・ブ」ではなくて、本当に同じことが繰り返すのであるが、認知症のお年寄りの診療に当たるとき、何度も「同じ話、同じ訴え」が披露される。

『う~? この話、前にも聴いたかな?』と以前のカルテ記載を捲ると同じ訴えが記載されている。そんな不定愁訴という名の訴えを真面目に毎回カルテ記載しているバカ医者にとって、デジャ・ブ感覚は毎度のことである。逆に言うと、こんな年寄りの繰言を嫌がらずに聴ける忍耐力がないとお年寄りには好かれないのである。しかし、聴き続けることが楽ではないことは容易にご理解いただけるものと思う。

 

さて、そんな「デジャ・ブ」・・・今日は正月の4週後で、予想通りヒマで、ちょっと外に出てみると何となく暖かな陽ざしで気持ち良かったが、昼間に外に出ている自分に驚いて直ぐに院内に引っ込んでしまった。そんな自分がなんとなく、Pennsylvenia の冬眠から覚めた【 King Phil 】に似ているような気がした。そう、あの有名な「Groundhog」である。

 

ちょうど僕がペンシルベニア州に留学していた1993年2月に公開された「Groundhog Day」は、ペンシルベニア州の小さな町を舞台にした映画で、【恋はデジャ・ブ】という邦題だった。

冬眠から目覚めたフィル君が再び冬眠に入るのか、そのまま活動するか・・・これを春の到来予報にしている北米の行事で、2月2日が「グラウンドホッグデー」とされている。

 

この映画、しつこいほど同じ日(2月2日)が繰り返す「デジャ・ブ」恐怖症になりそうな映画であるが、「同じ事を繰り返す人間がいかに尊大な態度を取ってしまうか」が実は描かれている。ある日、改心して他者のために生きようとする主人公・・・ここで真の幸福にようやく巡り合える、という教訓映画でもある。

 

僕ら医師、特に開業医は、ともすれば患者の同じ繰言に悩まされるうちに次第に尊大な態度を患者にとってしまっていることがある。なにも医者だけではないが。後で自分で気付いて反省もするが、身近なスタッフに注意してもらえる院長は恵まれてもいる。確かに患者さんの繰言といえばそうなのだが、その中には解決可能な繰言も含まれていて、それを解決することに喜びを見つけられるようになる頃が開業医としては最も充実した頃かもしれない。

実際にはなかなか気付けないし、そのうち気付いても苦労して対応していける気力が失せるようになるようなので、開業医の華の期間は決して長くは無いが、地域の中で真に喜んでもらえる数年間が存在するのであれば、開業医になってよかったと死ぬ時思えるのかもしれない・・・

 

そんな「デジャ・ブ」感覚をビシビシ覚えながら、懐かしのデジャ・ブ映画を思い出して、この悲惨な医療冬の時代に「僕も冬眠したい・・」と更に悩んでしまった麗らかな陽ざしの一日でした。

 

読んでくれてどうもありがとう

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2008.01.30 19:14 |  開業 / 病院経営  |  murajun  | 推薦数 : 4

壊れる医療、壊れる・・

開業医の安~イ「再診料」を更に切り下げて行こうという悪徳お代官様・・思わぬ不覚にメゲルことなく、次の一手が「外来管理料加算」とは、ワル知恵だけは猿並みに働くものと感心している・・・場合ではないのである。

 

うちの高~い機械が壊れた。まあ、10年近く使用しているので、そろそろ壊れるのも仕方ないのですが、「やっと元を取ってこれから利益をあげてくれ・・」と期待していただけに、僕も職員も一様にショックの色が顔から消えないままでいる。

ホルター心電図の解析装置、10年前に500万円ちょっと・・循環器科標榜には不可欠の一品。修理には100万円近い費用が発生し大変、新型に買い換えるのも大変。結局は、定価400万円ちょっとの安物類似品を「下取り込みで 大勉強して頂いて」買い換えることにした。

 

開業医も少しは利益を上げないと機械も買えないのである。そろそろ建物も壊れだすだろう。今日は空調の修理・・・20万円なり。先週は電灯関連の修理・・・10万円なり。先月は浄化槽関連の修理・・・20万円なり。その前月は内視鏡追加で300万円なり。その前月は台風被害のドア&屋根修理・・・30万円なり。その前月はカルテ管理棚増設・・・15万円なり。その前月は透析関連機器・・・300万円なり・・・・・・・・・あれやこれや毎月の様に色々出費が湧いてくる。

 

借金をして、やっと返す頃には追加の借金。ここが公立とは違う最大の点。そんな費用が不要の公立は赤字でも医者は困らないが、私立は倒産。

診療して、料金頂いて、経費を払って、利益に課税され納税して、余ったお金を設備修理や機械修理に回す。更に余れば、新規に購入して設備投資・・・ どの企業でもやることとはいえ、料金が自由に決められずテキトーに勝手に下げられれば、こっちは何も新規に出来ない斜陽産業の悲哀。

 

それなのに、収入に関して誤報とかデマを平気で垂れ流す阿呆ども・・ 『テメエらがクソやションベンを垂れ流してもシラネエゾ・・』と言う汚らしい本音の声さえ天から聞こえてきそうな不穏な医療業界の崩壊過程。

 

今日はそんなホルターを見ながら開業当初の感慨に耽った・・・

 

開業当初の数年間、ホルター解析の【内職】を毎日沢山して赤字に充填していたなあ~ 職員の給与を稼ぐために夜も遅くまで検査会社から解析を請け負って内職・・辛かったなあ。

でも、今日来たMRさんが言っていたが、「最近の新規開業医は他の病院の当直とかアルバイトに皆さん行かれてて大変ですね・・ 自分とこだけじゃ成り立たないみたいですね、新規は・・」とひ弱な開業医を哀れんで頂いた。嬉しいやら恥ずかしいやら・・・確かにMRさんの給与が医者より高いですからね。『同情するなら金をくれ・・』と嘆きたくもなります。

 

<開業医の内職やアルバイト>・・普通の人には想像出来ないでしょうが・・ 夜間のタクシー運転手でバイトしようかな?って考え出してる開業医もいるかもしれません。

 

読んでくれてどうもありがとう

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2008.01.30 00:14 |  開業 / 病院経営  |  新型インフルエンザ  |  murajun  | 推薦数 : 3

懇願に弱いダメ医者

医療を行う際に、その人々(患者と家族)の生活の状況とか価値観とかを尊重することは少なからずある。どう生きるか、どう死ぬか、どう病と闘うのか?

 

そんな大袈裟な話ではないが、医療事故の観点から言うと、【タミフル問題】もなかなか厄介だ。10代の子供たちにタミフルを使用することの安全性をウヤムヤにしたままで今年の受験シーズンは本番を迎えた。昨年の春分の日に「原則使用禁止」になって以来、浜とか言う「根絶論者」にも叩かれつつ、タミフルの流通は激減してしまい、「新型インフルエンザ」の国と自治体の備蓄予定も当初から16%が不足しているお粗末さ。ひとり10錠(5日分)で計算しているが、流行は数週間続くため、実際には予定の半分も備蓄はなされていないだろう。品不足でパニックは必至だろう。悲しい日本の現状だが、郵政選挙があれじゃ「しかたがない」だろう。

 

最近は毎日の様にインフルエンザの患者、それも10代の患者がやってくる。僕も一応は「タミフルを処方しない、出来ない」と説明するのだが、まず大半の患者と家族はタミフル処方を強く希望する。大抵は事情がある患者たちだ。

本人や兄弟が数日後に受験予定、子供が受験予定、高齢病弱同居者の存在などが主なものだ。やはり受験生やその家族にとって、タミフルは欲しくてたまらないらしい。実際に適切に処方すれば非常によく効く。もちろん、副作用?情報は患者もTVを通じてよく知っていて、僕も時間をかけて説明するが、「是非タミフルを処方してください、お願いします」と懇願されることがほとんどである。

 

そんな時、僕は親の顔を見て決める。信頼できそうな親か? 態度はどうか? 話せば理解しそうな人か? 最終決断をする前に、じっと眼を見て、「他の人には言うな、明日には電話報告してくれ」と言って処方する。みんな笑顔で、こっちも大変価値あることをしたという気分になるから不思議だ。

これまで全例、翌日に感謝の電話を頂いた。これほど感謝して頂ける医療は最近少ない。心が通じ合う医療・・・タミフルで実現するとは皮肉なものである。

 

いけない医者ですね。懇願に弱いダメ医者です。

 

でも、「新型」恐いですね。インドネシアでは死者が100人に達しました。インドも混乱しています。

 

インドネシアで23才女性が死亡、同国で100人目の死者に(29日)
インドネシアで少年が死亡、成人2人が発病(28日)

インド西ベンガル州とバングラデシュの鳥インフルエンザ、さらに拡大の危機(28日)
通常インフルワクチンの前投与が、H5N1ワクチンの効果を増強との報告(26日)
西ベンガル州でのH5N1鳥インフル、人口過密州都コルカタへ侵入の可能性(26日)
バングラデシュで家きんにおける鳥インフル拡大、国連機関が警告(25日) 

 

トンデモ裁判や厚労省などからの開業医イジメ、医者イジメがこうも流行しますと、新型インフル流行時には誰も厚労省の要請には協力しそうもないですね。なにしろ厚労省の担当者(アイツです、名前は録画してます)には強烈に僕もぶちきれましたから・・・。

国は道路道路で、国会は機能麻痺ですね。国民の大半も道路・・命で、医療なんて・・どうでもいいんでしょうね。

でも、福田とか伊吹とか・・・憎たらしい物言いが得意みたいですね。天然で感動ものの「人に嫌悪感を抱かせる名人芸」かと思わせるほどですね。

 

読んでくれてどうもありがとう

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2008.01.29 01:14 |  開業 / 病院経営  |  murajun  | 推薦数 : 4

救急医療に対する想い

 2006年10月20日、僕が当ブログを初めて書いた記念の日。あまり医療事故とか医療裁判の記事を書いてこなかった(5%未満)が、初日に書いたのは「救急医療」の話だった。

アレから約一年3ヶ月が経過したけど、救急医療や医療事故に関しての僕の気持は不思議と全く変わっていない。変わらなかったので書けなかったのかもしれない。以下の様に今も感じる。

あの当時、一日のアクセス読者は僅か100人程度で、誰からも忘れられた記事になっていると思うが、実は【僕が最も読んでもらいたい記事】であるので、そのまま再掲したい。

この記事は、僕のブログを読んで頂いている一般の方、マスコミの方、政治関係の方 全てに理解して欲しい救急医療に携わる医師の偽らざる気持です。

 

医療、特に救急医療は嵐の中を飛ぶ飛行機だと思うんです。

パイロットの仕事も大変でしょう。きっと、どんな仕事も大変でしょう。しかし、救急医療は少し誤解されてますよね、一般の方には。私は、もっと救急医療にたずさわる医師の仕事を知ってもらう努力をすべきだと思うんです。

嵐や台風の迫り来る際、安全第一に飛行機は欠航しますよね。船も運休し、最近では電車やバスや高速道路も止まってしまいます。地震があると一旦列車や車を止めて点検してから運行再開です。台風で停電しても、電力会社は風が少し治まってから修理に向かいます。戦争だって、天候が悪いと一時停戦したりします。それは、仕事としては当たり前だと思うんです。誰もブツブツは言っても、大きな声で文句を言う人は極めて少ないでしょう。

 

救急医療はどうでしょう?   例えはキレイではありませんが、重症患者が搬送された途端、まるで嵐に遭遇した状態ではないでしょうか? いわば、救急担当の医師は台風が迫ってきてから飛び立つ飛行機のパイロットだと思うんです。どんなに雨風が強くても、是非直ちに運ばなければならない患者が乗り込んでくれば、私達は飛び立たない訳には行きませんよね。安全のために明日まで待って下さい・・って言えません、例え本物の台風や地震の時でも。嵐の中を必死の思いでテイクオフしてもダッチロールしてエアポケットに沈んで、失速墜落の危機を乗り越え、時には北に向かう予定が南に進路を変え、燃料が持ちそうに無いと緊急着陸を試みる。たまには、外見は立派でも無茶苦茶整備不良の飛行機を操縦せざるを得ませんね。でも、何とか殆どの場合は途中から視界が開けてきて、遠くに滑走路が見えだして、ユラユラしながらもタッチダウン出来るんです。晴れた空に気持ちよく飛び立つフライトなんて存在しないんですね、救急の現場には。

もし大都会の飛行場なら、大型ジェット機なら悪天候であっても計器飛行や管制塔も手助けしてくれ、何とかやれる確率が高いし、着陸時には相当数のレスキュー隊が滑走路に集結してくれます。そういう意味では、大都会東京の一流病院なら大抵の天候でも比較的安全に飛行機を飛ばせるかもしれません。それでも、嵐の中のフライトは極めて危険です。

しかし僻地医療の現場はというと・・・    これは、小型プロペラ機を悪天候の中で無理して飛ばせと言われてるようなもんです。相当な経験があっても一人で視界不良の中で目的地に管制塔からの誘導も無く、無事にたどり着くのは極めて難しい。ハッキリ言って、飛ばなくてもよいなら誰も飛びません。しかし、医療の現場では、どんなに悪天候であっても社会が運休を許してくれなくなっています。しかも、初期の大西洋横断の際のリンドバーグみたいに、墜落を避けるためには眠る事も出来ずに根性だけで・・・ 「翼よあれが街の灯だ・・」って、毎回ひやひやものです。  開業医は僻地勤務医ほどではないでしょうが、家族や職員の人生を背負っているので矢張りヒヤヒヤなんですね。一応、ほとんどの場合には飛ぶ距離が短いフライトばかりなんで何とか嵐の中でも飛び上がるわけですが・・・・

 

だから、救急医療は辞めさせてくれ・・と言う訳じゃないんですね、皆さんは。他の人が避難する程の状況下で飛び立つ姿に気付いて欲しい、認めて欲しいんだと感じます。

 

二度も読んでくれてどうもありがとう

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2008.01.28 22:14 |  映画 / 音楽 / 読書  |  世界の車窓から  |  murajun  | 推薦数 : 2

Mr Bean's Holiday

厚労省による医療破壊が日本人の未来を壊してしまう悪夢が、この4月以降には現実のものとなろうとしているが、少しでも現場の人間として「どげんかせんといかん」という熱い気持も、まるでインポ親爺の息子の様に途中で悲しく萎えて行く・・・

 

そんな父親の辛い心中を察してか、娘と妻が「パパ、映画に行くよ」と言い出した。実は先週も僕らは映画に行ったのであるが、大変つまらなかったので記事にしなかった。

 

黙ってた先週の映画は【アース】という殺虫剤・・じゃなくて、渡辺謙ナレーションのBBC製作「地球環境を守ろう・・」という映画だった。何がつまらないかというと、何度か見たことあるBBCの映像を繰り返し見せられたことだ。恐らく、TV報道用に以前切り取って報道されたようだ。NHKのスペシャル番組でも「BBCの映像」を多用した番組作りをしているので、デジャヴ映像ばかりで、子供たちも呆れていた。

 

で、『暗いときは明るく行こう・・・』と言うことで、今回は【Mr Bean's Holiday】という映画に行くことになった。子供たちは「ビーン」については噂話しか知らないが、僕は昔から随分TVでは見ていたので「映画じゃなくてTVで良いんじゃない?」と一瞬思ったが、カンヌへTGVなどで旅行するらしいのでOKした。

 

先にも書いたが、【世界の車窓から DVD 第2巻】はフランス特集、マルセイユ~カンヌ~ニースは素敵な鉄道の旅が味わえる素晴らしいコースである。実際に今回の映画も、パリ北駅、リヨン駅、駅構内の有名レストラン「コルドンブルー」など色々出てくるし、TGVの停車駅に関連したドジ場面が色々趣向を凝らして楽しく見られる。鉄道ファンに奨めたい映画だ。今回はこの区間は自動車で旅しているが、世界一高い橋を通る様はフランスっぽくて感じ良い。

 

フランス語を全く解さない・・という設定がまた絶妙で、レストランの場面では、「生牡蠣」や「手長海老」のシーンで吐き出しそうになるほど腹を抱えて笑ってしまった。こんなに気持ちよく笑ったのは久しぶりだったが、子供も妻も同様に笑っていたので不思議と嬉しかった。

 

なぜか、頑なに「メルシー」とはいわず、「サンキュー」でもなく、「グラシアス」というビーン。そんな我が家も昨夜はスペイン料理店にて楽しく映画のことを家族で談笑・・ささやかな幸福。海老をくわえて親爺がビーンのマネをしたことは言うまでも無い。ただ、『やめてよ、パパ。恥ずかしい・・』と言われてしまったが・・

 

そこにいた日本語完璧、スペイン語ダメの ロシア人のウエイターが何ともカッコよくて娘と妻には大人気、パパの立場は・・・当然お財布係り。

 

ビーンの映画化は10年ぶりで、しかも最後らしいが、やはり「ビーン」氏も年取った感じがした。ビーンはどうしても英国の庶民派のイメージが強く、イギリス国内でしか似合わないという先入観を持っていた僕であるが、ロンドンからカンヌまでのドタバタ旅行に観客として付き合った感想は、・・・こんな風に何も心配せずに自由な時間を満喫できたらなあ・・という毎度の暗い感想だった。

 

日本の将来を考えると暗い話ばかりで、言いたいことが山の様にあっても自分で何にも行動しないのが辛いのであるが、いずれ借金を返し終わったら・・・是非とも再び人生を楽しんでやろう!!と思わせてくれた楽しい映画で、誘ってくれた子供と妻には秘かに感謝している今日この頃である・・・

 

読んでくれてどうもありがとう

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2008.01.27 01:14 |  医療制度 / 行政  |  murajun  | 推薦数 : 4

面白いニュース

土曜夜8時、僕は帰宅途中の愛車のハンドルを握りながら、NHKラジオ第一放送のニュースに耳を傾けていた。僕はNHKの各時ニュースが結構好きだ。CNNのヘッドラインニュース程ではないが、何となく重大なニュースを真っ先に聞ける淡い期待を抱かせるのがいい・・

 

昨夜のトップニュースは、僕が大好きな大田弘子大臣の北海道でのニュース。

地元住民との対話を通じて、混迷する地方の実情を大臣が全国行脚して拾い上げていく・・・という趣旨の会議だったようだ。都会中心のマスゾエ大臣や群馬以遠には足を運ばないダボスぼけの総理より随分とマシだと尊敬しつつ聞いていた。

町村官房長官やタイゾウや宗男や武部などの故郷である北海道は、北見や夕張や室蘭など医療崩壊の度合いが非常に重大であることは誰もが知っている。

今回の会合でも真っ先に、医師不足・弁護士不足の問題が訴えられたそうだ。弁護士不足は別にして、医師不足や医療崩壊は大田大臣の率います「経済財政諮問会議」の骨太の方針で散々な目にあってきただけに、会場の意見が集中したのは当然でしょうね。

さて、それに愛すべき大田大臣はどう答えるのか・・運転しながら僕は耳をそばだて、そして・・・耳を疑った。

 

NHKのニュースでは全く医師不足や医療崩壊への答えを流さなかった。その代わりに大田大臣が強調したのは・・・

『ニセコではオーストラリア人などの外国人が宅地やマンション開発して経済が活性化している良い見本がある・・』と自慢げに紹介したらしい。だから地方経済を活性化するためには海外からの投資を呼び込み膨らます施策が大切だ。そのために、来月から専門の会議を立ち上げ、その政策を骨太の方針2008に盛り込む・・とブチアゲタらしい。これを聞いて、僕はブチキレソウだったが、あぶなく交通事故を起こしそうで我慢した。

 

ニセコの中で地価上昇してるのは開発別荘地だけで、元住民の居住区は素通りで相変わらず。極めて特殊で限定的なバブル・・・ その他の北海道は大丈夫? 海外からの投資を呼び込むッたって、金が地方を中心に廻ることは期待しがたく、公共事業にも叶わない低レベルだと思うし、持続可能な発展など海外からの投資では夢のまた夢・・・この愛すべき素人大臣、とっても天然で面白い。

何も医師不足をナントカして・・と叫ぶ会場で、投資呼び込みの新委員会を立ち上げるなんぞ、すんごい「KY大臣」である。

もうこんな愚策を【骨太の方針】などというのは恥ずかしいので止めて欲しい。

面白いニュース、面白い大臣ですね。

 

読んでくれてどうもありがとう

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2008.01.26 01:00 |  医療制度 / 行政  |  murajun  | 推薦数 : 2

大言壮語 ACTION

【ZERO】という報道?番組があります。素人みたいなメインキャスターなので、まるで「学園祭の模擬店」みたいな雰囲気が不思議な親近感をもたらしてくれます。日テレでしょうか? 昔の桜井さんや井出さんの「今日の出来事」とは別の会社の番組みたいです。ゆとり報道番組ってヤツでしょうか?

 

さて、その【ZERO】が「ACTION」というコーナー展開を一年間やるそうで、最初に選んだテーマが【医療を救う】という立派なものでした。

昨日まで、あるいは今日も相変わらず【医療を壊す】という報道姿勢を感じていましたので、急に真面目な顔して【医療を救う】というシリーズをやられましても、医師としてはピンと来ないのですが、一応敬意を表して毎晩見ています。

 

でも、内容は情けない程の低レベルですね。【大言壮語】とか、【大風呂敷】とか、【看板倒れ】とかいう言葉は、この番組のためにあるような印象です。

今日のキーワードは「集約化は医師・患者の意見を聞け」というもので、それはそれでいいのですが、『お前さん達はチャンと医師の意見を聞いているか?』と突っ込みたくなります。何より情けないのは、<やっとマスコミが感じ始めた医療崩壊の問題点>に関して、それをどう再構築して改善していけばいいのかを全く医師の意見を聞きながら議論しようとしない点です。言うなれば、「遅ればせながら気付き始めたが、議論する能力が備わっていないので、ここまでだよ。でも凄いだろ・・あんたら国民とはレベルが違うぜ・・」という落ちこぼれ中学生の宿題発表並みの番組作りレベルです。

こっちは、「さあ問題を議論しようぜ、わからなければ聞いて欲しい・・」とTV局からの取材依頼を待ち構えているのに、おあずけを喰らう犬とか、中折れインポ親爺みたいな欲求不満が渦巻く番組作りは、明日からの体たらくをまた見てみたい・・・と視聴者に自然に思わせる大変上手な作りになっています。

ZEROという内容ゼロの番組のACTIONコーナーの【医療を救う】というシリーズは、マッチポンプの役割すら出来ない【大言壮語】な見本になっています。残念ですね。志は良いんでしょうが、医師を議論に参加させなきゃ・・・ダメですね。

 

読んでくれてどうもありがとう

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2008.01.25 18:55 |  開業 / 病院経営  |  新型インフルエンザ  |  murajun  | 推薦数 : 1

どうしよう?

精神的には健全なつもりでも、寄る年波には勝てず、とうとう今夕は体調がダウンヒル・・・ 今朝は読者の方(願わくば女性?)に健康を気遣って頂きありがとうございました。

 

昨日来の寒さが原因なのか、この数日とっても風邪や嘔吐下痢症の患者さんが急増していまして、昨日の午後は来院患者のうち20人くらいが【下痢または発熱】を訴えてありました。今日も【下痢または発熱】の患者さんは30人くらいだったでしょう。ちなみに本物のインフルエンザ患者は多分いませんでした。

 

そのせいか、僕は今朝から下痢気味(失礼)で、顔も身体もポワ~ンと火照り、もう直ぐ 堪えきれずに「イキそう」です。弛まぬ激しいピストン運動や 何度も襲う大津波の様に、次々に押し寄せる患者さん達に、ある種のエクスタシーを感じながら、本当にイってしまうのを必死に堪えながら、それでもなんとか診察をし続けました。

時おり窓を開け、換気扇を回し、手洗いを繰り返し、マスクを常時して眼鏡着用で、周辺を消毒しつつ慎重に診察を続けましたが、ウイルスという敵は侮りがたく、残念ながら迂闊にも うつっちゃった印象です。

もしもこれが噂の「新型インフルエンザ」だったら、明後日頃には僕も厚労省の無策の犠牲者となって憐れに呆気なく死んでしまうでしょうが、今回の軽い下痢程度では死なないでしょう。

 

しかし困るのは、診察中にチビリそうになったときです。診察も佳境に入っているときにグルグルピ~ヒャラリン・・とお腹が鳴るとハンサム院長の印象が台無しです。

 

明日は休診にしようかしらん? でも患者さんが80人程度は押しかけてきそうだし・・どうしよう? 無診療診察も逮捕されちゃうし、紹介状を書く元気も無いかもしれないし、患者さんに感染させちゃうのも気の毒だし、医師不足なので代わりもいないし・・どうしよう?

自分より軽症の患者さんを診察し続けるのは・・相当につらいもんです。さっさと薬飲んで寝ようかと思いますが、10時過ぎまで帰れません・・・

 

読んでくれてどうもありがとう。

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