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あかがま先生とかDr Iのブログで先日より「日本医師会の大罪」なる記事が掲載されている。小松先生の意見表明を受けて賛同する医師達が先日より各所で記事を載せだしていたのは僕も気付いていたがジックリ読んだのは今日が初めてだ。
僕は大罪を犯している日本医師会の会員である。既に10年になるが、いまだに内部の事は何も知らないし興味もなかった。なにしろ自分のクリニックが非常に多忙であるために勤務医時代よりも自由な時間が無くて、いわゆる医師会活動なるものを行う暇も無い。医師会に行くのは殆どが講演会を聞きに行く時だけで、地域の健康診断や校医などをボランティア待遇で寸暇を惜しんでイヤイヤながらやるだけである。忘年会や新年会にも行かないし、重要な会議というのにも出くわした事はない。当然武見なんて落選しても驚かない。
しかしながら一応、「日本医師会の大罪」という記事に対しての会員開業医としての意見を述べておきたい。
僕には危険な印が見える。日本医師会は早晩急速に縮小していくだろう。医療崩壊や自民党崩壊がくる直前に日本医師会が最初に崩壊するだろうと肌で感じる。そのキッカケの一つとして、今回の小松先生が発した警告は充分な破壊力になるかと思う。日本医師会の勤務医が一斉に退会行動を起せば確実に医師会は変わる。変わることが日本の為になるか否かは判らないが、確実に変わると思う。
誤解して欲しくないが、僕は日本医師会が崩壊して欲しいとは全く思っていない。むしろ逆に勤務医も研究者も含めて大いに発展して欲しいのである。開業医の団体と勤務医の団体があることは反対はしないが、僕も勤務医時代が開業医期間より長かったし、子供たちが医師になれば一度は勤務医になるのは当然だ。勤務医を経験しない開業医は皆無である。勤務医の待遇が悪くなれば良いなどと考える開業医は多分いないと信じている。
僕は現在の日本医師会はひ弱すぎると思う。入ってみると良く判るが、小松先生や有力ネット医師の様な広範な知識を持ちつつ政策提言が出来る医師があまりにも少なすぎるのである。もしも数名の論客が地方医師会内部で発言すれば確実に老齢開業医連中は論破出来るのである。医師会幹部といえども、東大京大などを優秀な成績で卒業して開業している人は僅かしか居らず、多くは私大卒のボンボンである。医療政策をキチンと論争できるだけの知性と知識を持ち合わせている人がどれほどいるであろうか?
僕はいち早く小松先生の本を読んだ一人だ。新書の「医療の限界」の方を読めば小松先生が知性に溢れた医師であることが良く判る。文系の論客にも負けないし、総合科学である医療・医学を学んだ強みもある。他に何人もそんな医療の将来を憂う論客がいるに違いない。
そんな聡明な医師達が積極的に医師会内部で発言を始めたら現在の日本医師会なんて簡単に変わる。医師会に入っていない先生方にはわからないだろうが、医師会なんて本気で誰かが発言し出したら必ず一年で変わる。信じられませんか?
僕がこんな危険な事を発言しようと思ったのは、勤務医の先生方が日本医師会を誤解していると感じたからです。僕だって、今度の「第二次試案」には大いに反対です。
アカガマ先生の記事には「福岡県医師会が真っ先に反対した」という内容がありましたが、福岡県の横倉会長は日本医師会の竹嶋副会長(前福岡県会長)とは非常に深い関係にあるはずで僕には事情が全く理解できません。
医師会に入ってみると判りますが、生ぬるい温泉につかっているだけで誰もが非常に静かなんです。お公家さん体質なんでしょうね。元気な論客が現れたら絶対イチコロです。
開業医は雇ってる資本家だから、労働者である勤務医とは全く別の人種などとDr I 先生には言われてしまいましたが、それは恐らく誤解だと思います。確かに病院経営者はそうでしょうが、医師会員の90%を占めるであろう診療所の一人医師の場合には、社長ではあっても医師を雇うという意識は絶対に発生しません。資本家という考えも殆どの場合当てはまらず、収入の不安定な労働者の感覚ですよ。むしろ逃げ出せずに最後は私財で弁済すべき零細商店主の感覚ですよ。自分が診療しない限り収入を生まないという事は、どうみても労働者なんです、搾取できない。むしろスタッフ全員の生活を一人で背負うという意味では、特別過酷な労働者という感覚が近いと思います。
僕は日本医師会の崩壊は近い将来の「混合診療拡大」と共に訪れると思っています。今の医師会が平穏で波風が立たないのは多分「協定価格」だからでしょう。混合診療や自由診療が拡大して各医療機関の診療レベルの差が拡大していけば、仲良し倶楽部は成り立ちません。自動車や品物は別の商品を売るので業界団体が成り立ちますが、医療は同じものを売るのですから競争がもろに起こります。隣より診療レベルが上だとか下だとか・・・医師会の同業者団体は成り立たず存在価値は無くなります。
そこが日本医師会の崩壊のタイミングと見ていますが、それが自民党の崩壊と共に来そうだと現在の幹部が考えたのかもしれません。自民党を助けよう・・と。もっとも、医療崩壊と医師会崩壊のどちらが先にくるかも判りませんが、僕としては医師会崩壊は目前だとしても日本の医療崩壊は是非とも避けたいところです。でも医師会崩壊が来れば当分の間は医療界の大混乱の時期が続くでしょう。アメリカには日本の様な開業医は非常に少ないと思います。ですから、クリニックは将来的には凄く変容するはずです。僕は5年以内と見ています。
その大混乱の時期に恐らく「新型インフルエンザ N5H1」がやってくるだろうと思います。そのときに日本の医療環境はお粗末極まりなく変容していて、命を賭して国民を守るという気概の医師は相当減少していると思います。すると日本社会は政治も経済も医療も衰退し、その衰退に乗じて中国が侵攻してくると推測します。
じゃあ お前は何故内部から医師会を変えようとしないのだ?と疑問をもたれるかと思います。発言して変えるのが簡単ならサッサと変えろと言われるでしょう。それには理由があります。
理由はなんと「借金」なんですね。
開業医は非常に儲けていると責められますが、代々無借金で続けている開業医は別にして多くの若い開業医は多額の借金に苦しんでいます。既に10年、馬車馬の様に勤務医時代以上に働いていますが、まだまだ膨大な借金を抱えています。死ねば生命保険で返済可能ですが、生きている限りなかなか完済が厳しいのが最近の実情です。
僕も借金さえなければガンガン発言して地元医師会を変えてみせますが、下手に動いて悪評でも流されて借金を抱えて倒産したら、自殺以外に返済がまず不可能です。ですから「協定価格」である間は発言してる暇も意義も無いのです。
どうか借金を抱えていない勤務医の論客の皆さん方が各地方医師会の中でガンガン発言を始めてください。競争相手ではないので風評被害も気にしなくて良いでしょう。将来的にそこで開業しないなら医師会なんて全く恐くはありませんよ。60歳以下の開業医ならきっと理解して賛同してくれるはずです。勤務医の皆さん、内部から積極的に発言を開始してください。
読んでくれてどうもありがとう。