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今日聞いた話だが、同じ町内に内科が新規開業するという。人口18000人ほどだが、人口は減少中の田舎町である。多分10年後には10%以上減っている事だろう。少子化は間違いなく、20年後には20%以上減ると思われる。
しかし、何故そんな町に今ごろ内科を開業しようとしているのだろうか? 当院も影響を受けるだろうが、その予定地と当院の間には内科・外科をベースにした開業医が4軒あり、その直ぐ先にも内科がある。しかも両隣の内科の間は元々1kmも離れておらず、その間に割って入り込む事になる。両方共に2代目で40代、まだまだ若く地元との深い関係もある。
1kmの間にもう一軒・・・というと都会では普通だろうが、その辺りは町と町の境界付近で田圃のど真ん中。田舎の中の田舎であるが、数年前に道路が出来たのである。しかし、家は数えるほどしかないし、少なくとも一軒の内科とはお互いに目視可能なほどに間に家がない。
聞くと、どうやら地元の人間ではなくて「遠方の人」らしい。市場調査はしたのであろうか? 診療報酬改定だとか、後期高齢者医療制度とか、検診制度の変更とか、長期処方で患者減少中などという制度面の事情は全国どこに居ても判るはずだから、あとは地元の事情の市場調査が必要であろう。でも、地元の事情通である僕から見ると「不適切」と思われる場所なのである。
現在は長者番付けが無くなって判りにくくなったが、どこも軒並み数年連続の収入ダウンである。頑張ってるけど1000万円以上の納税額に達しない所が過半数だ。今ではもっと苦しいに違いない。借金が少ないのでやれるのであろうし、先代からの有形無形の遺産が助けているはずだ。
確かに新しい道路が出来て、家が無いので土地も安かろうが、田舎の古い開業医は地元に深く根付いているだけに患者が簡単に流れるとは考えにくい。ましてや後期高齢者医療制度で本当に「主治医」制度が出来るとすれば、さらに難しくなろう。まだ姿形がなく、来年四月までの開院はありえないと思われるだけに「開業の事情がわかってるのか?」と疑ってしまう。100mはなれた場所には整形外科が数年前に出来たばかりで、理学療法も行う田舎の内科も無理な場所だ。
市場調査は誰がやったのだろうか? そもそも市場調査してゴーサインが出る場所なのだろうか? 適当な調査が周囲を巻き込んで共倒れの不幸をもたらすケースかと感じる場所である。20年後に家がどれだけ減るか? 道路だけは立派だが、バスも電車も何も無い田圃のど真ん中・・・・僕なら考えもしない場所なのだが、既に土地は昨年末に取得済みらしい。空気の読めないトンデモ医師じゃなきゃ良いが・・・と心配してしまう。なにより、そこの隣の人が言った言葉が物語る・・・・
『御医者も大変ですね・・・ どこから患者が来るんでしょうか? 市場調査とか病院はしないんですかね?』
読んでくれてどうもありがとう。
昨日、僕ら家族は東宝ミュージカル「Les Misérables」を観に出かけた。劇場内は携帯電話妨害電波のため患者さんからの緊急電話が通じず、これからの高齢者主治医制で携帯電話への常時接続が要求されたら、医師は観劇も飛行機も無理なんだ・・・人間じゃないんだ、バルジャンの様に奴隷なんだ、と改めて認識した次第だった。
まあ、こんな愚痴はさておき、1987年に日本にミュージカル「レ・ミゼラブル」が上陸して今年で記念すべき20周年らしい。鹿賀・岩崎・斉藤・島田などが勢ぞろいしてスペシャル版が演じるらしいが、その21日昼の部は既に完売だったのも知りもせず、後の祭り・・と相成った。
僕は島田歌穂のエポニーヌ役がどうしても見たいが、詳しい情報を集めもせずに興味の少ない人に任せたのがまずかった。21日は「夜の部」ならOKです・・と言われても「昼の部」にしかスペシャルメンバーは出ないのである。ま、昨日の知念里奈も悪くはなかったが・・・
なんと野口五郎や斉藤由貴、滝田栄なども最初の87年メンバーらしいが、僕がどうしても見たいのは フォンティーヌ役の岩崎宏美と エポニーヌ役の島田歌穂。ジャン・バルジャン役の鹿賀丈史と 斉藤晴彦のテナルディア役 も見たいと思うが、今年から初登場のジャン・バルジャン役の橋本さとし、ジャベール役の阿部裕、テナルディエ役の三谷六九らは 実に素晴らしかった・・・と感じる。
ただ、重要なコゼット役とマリウス役には輝くものが欲しい。何となく普通の配役じゃ、何のために命を賭けてジャン・バルジャンが・・・と思ってしまう。ついでに、テラルディエ妻役の田中利花は素晴らしいと思う。
さて、僕にとってもミュージカル「Les Misérables」は実は20周年だった。20年前にも僕は観たことがあったのだが、不思議と筋書きは良く覚えていない。というか、ちょっと寝てたのか 台詞が理解不能だったのか・・多分 天井桟敷から観たので良く見えなかったのだと思う。
LondonのPalace劇場で、ちょうど20年前の1987年の夏休みに実は僕は観ていたのである。老朽化した劇場の狭く汚れた階段を登りつめた凄まじい高さの天井桟敷の最高(度)の客席からは残念ながら顔の表情までは見えなかった。Londonで丸々一週間に6~7本のミュージカルや芝居をハシゴした僕は 時差ボケもあってちょっと草臥れていたのかもしれないが、やはり原作の粗筋を知りもせず「レミゼラブル」を観るのはミゼラブルである。
昨日も、僕の娘達は(多分、家内も)良く筋書きが判っていなかったようだ。僕も1789年7月14日のバスチィ-ユ襲撃は知ってるものの、その後の1820~40年頃のフランス史が非常に曖昧なのである。
でも原作は凄く濃い内容のようですね。フランス史に再度興味が湧くかもしれないので 今度読んでみようかな?と思っている。娘に「あの頃の 1フランって今の幾ら位?」と聞かれてポカン・・である。髪の毛を子供の為に売って10フラン・・・子供も僕も気になりました。
でも、最後はヤッパリ泣けますね。ちょっとミュージカルにしては重たすぎますが、良い作品です。やっぱり歌がいいんですよね。テナルディエの存在がとても面白いのですが、原作では彼の家族は重要なんですね。先程遅まきながら知ったのですが、エポニーヌは彼の長女で砦の少年は息子だとか・・・ 知らずに観てましたが、それでも充分に観劇して感激しました。
僕は Londonでも NYでも 以前は沢山ミュージカルを堪能してきたつもりですが、この歳になって 日本語ミュージカルもなかなかいいな・・と感じました。特に、内容が複雑な「レ・ミゼラブル」の様な場合には、日本語作品がいいかもしれません。
小学生の娘は素直に「面白かった」と言ってくれましたが、中学生の娘は観る前から「私 ミュージカルはあまり・・」と言って高額チケットを買い求めた家内を困らせるような事を言ってました。終わってからも素直に面白かったとは言い難かったようで、「あんまり・・・」と気取ってましたが、後でコッソリ「面白かったと、連れてってくれてありがとう」とメールをくれました。きっと恥ずかしい年頃なんでしょう・・・
僕と家内はミュージカルに関しては趣味が合うようだが、この気持ちが娘達にも伝わればいいけど・・・と20年ぶりの「Les Misérables」を観ながら感じました。
子供の前で涙を隠すのは難しいテクニックが必要ですね。
読んでくれてどうもありがとう。