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今日はいつものペースに戻りました。暑いのにもかかわらず、患者さんも御来院ご苦労様です。
さて、そんなお暑い午後に常連のおばあちゃんの来院です。80歳近い上品な優しいお婆ちゃん、慢性心不全と不整脈と高血圧が主な病気です。でも最近は調子が良くて入院騒ぎは絶えて久しいです。
『暑いから熱中症には気をつけて・・ 低血圧が出たら横になって・・ じゃ、またね・・』とお別れのご挨拶をしましたが、おばあちゃんは帰ろうとなさいません。そしてオモムロニご相談開始です。
『先生、わたくし皮膚科に行こうか泌尿器科に行こうか婦人科に行こうか 悩んでるんです。医学部教授をしてる甥の@@に相談したら、診もしないで「良く分からない」というのでどうしようか?と思ってます。腫れたのか、急に大きいのが飛び出してきまして・・オシッコした後は綺麗に洗ってるんで感染症じゃないという自身はありますが、何でしょうか?急に大きいのが出来ました』
おばあちゃんは眼が不自由で一人暮らし。毎日介護ヘルパーさんが世話してくれています。会話から【陰部に何かが出来てる】ということは分かりますが、女性高齢者の陰部・・・「感染症」か、「腫瘍やリンパ節」か、「皮膚疾患」か・・・?
『痛いですか? 出血してますか? 匂いますか? 段々大きくなりましたか? 』 サッサと診察すればいいんですが、M院長は「回避行動」を模索しながら形式だけの質問を繰り出します。ですが、答えは全て『NO』でした。
M先生は思索します。あと考えられるのは婦人科系しかないな・・・ 予測は【子宮脱】か? でも、・・・・【診察は避けたい】 でも、「総合診療科」であるべきか? 80歳のお婆ちゃんの【アソコ】を循環器専門の僕が診察しなきゃいかんのか? それなら最初から産婦人科になっとけば良かったのに~!!
M先生は思索します。他に手は無いか? 思いつきました。今日の外来看護師は可愛いEチャンです。Eチャンは当院に就職する前は産婦人科に勤務してました。
これしかない・・とM先生はお婆ちゃんに、『僕が診察すると恥ずかしいでしょうから、看護師に診させますね。そして看護師が説明してくれれば分かりますよ、きっと。僕が診察してあげたいけど、お婆ちゃん恥ずかしいだろうから看護師に頼んでみます・・』
そこでEチャンを呼んで、『@@さんの陰部を診てあげて・・ 恥ずかしがってるから頼む。で、どんなになってるか説明して・・』とセクハラまがい?のお願いをしました。Eチャンは『先生ったら、若い子だったら自分で診るくせに・・』とドキッとする事をニヤニヤしながら言います。でも、反論はしないでおきましょう・・図星でした。眼が首相みたいに泳いでしたようです。
結果は、名医M先生の推察通り【子宮脱】でした。
M先生は産婦人科の先生に紹介状を書きました。内心、婦人科の先生も「大変だな~」と思いながら・・・
しかしM先生は今宵少々心穏やかでありません。たとえ循環器科医でも、たとえ相手がお婆ちゃんの陰部でも【診察拒否】せずに自分でキチンと診察すべきだったんじゃないか?・・・・と。
読んでくれてどうもありがとう。
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