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【終戦の日】が近づくと戦争の悲劇がどうしても思い浮かんでしまう。原爆投下も大空襲も沖縄戦も・・・昨夜はNHKで東京裁判の番組をやっていた。何れも余りに多くのインパクトを僕らに与えてくるので一人で真正面から向き合うのには限度を感じてしまう。悲劇であっても多くを正しく伝えゆくこと・・その一つとしてマスコミも映画もブログの役割さえもあるのだろう。しかし、戦争を体験していない僕には充分に書けそうもない。生来のオチャラケ性格が邪魔してしまうし、全体を眺めようとして散漫になるし、深く追求するだけの気力も知力も残念ながら持ち合わせていない。
先に、十字軍による「カタリ派迫害」の記事を書いた。しかし、近代での差別的迫害も忘れるわけにもいかない。【ユダヤ人迫害】の問題は様々に語られ検証されてきているし、多くの映画作品も生んでいる。障害者差別の問題は昨今の日本政治にも垣間見える病巣かとも感じてしまう。しかし、今日は公開された【ユダヤ人迫害の映画】に絞って、永く忘れたくない事を書いておこう。
僕の留学の最初の研究室の指導教官はポーランド生まれのユダヤ人男性だった。幼い頃にポーランドから逃れてきた教授はとっても優しい人だった。二つ目の研究室の指導教官はアメリカ生まれの若いユダヤ人だった。三つ目の研究室にも数名のユダヤ人はいたが、留学中に彼らとホロコーストの話をした覚えは無い。日本人の僕が話しを持ち出すのは「タブー」だろうと僕は勝手に考えていた。アメリカ人も喧嘩した際じゃないと真珠湾や原爆投下の話はしない。しかし、昨今の世界情勢や日本の指導者を見てみると何故か気になって仕方が無いのである。あんまり他人事とは思えないのである・・・

2002年の【戦場のピアニスト】はポーランドの話だった。これと94年の【シンドラーのリスト】、98年のイタリアの【ライフ・イズ・ビューティフル】などが最近の三大名作と呼ばれてるらしい。確かにどれも素晴らしいと思う。涙なくしては観れないし、ドイツだけの話ではないこともわかる。
でも、まだ僕の知らない多くの名作があるようだ。残念ながら知らない作品の名前は挙げられないが、DVDで手に入るお奨め映画があればぜひ教えて欲しい。
古くは【ベンハー】や【ヴェニスの商人】などもユダヤ人迫害の範疇に入るのかもしれないが、1940年のチャップリンの【独裁者】はそのタイミングたるや凄い。【The Great Dictator】たる類似者は、ここ5~6年間も永田町に生息しているようで本当に喜劇というか悲劇を感じて日々過ごしているのであるが、いい加減に『ナントカしてくれ~』である。政治的「独裁者」は自分で辞任が出来ないから「独裁者」と呼ばれるのであって、心優しい誰かが説諭して辞めさせてあげないと、最後は自殺するか処刑されるかになって悲惨である。現職総理の自殺なんて見たくは無い。取り巻き連中は考えてあげてください。

さて、僕にとっての記憶に残る最初の「ユダヤ人迫害映画」は、1976年の【さすらいの航海 Voyage of the Damned】であった。ドイツのハノーバーから新天地キューバへ逃げるものの上陸を拒否され、否応無くヨーロッパに戻らざるを得なくなるユダヤ人だけを乗せた船の緊張した物語だった。政治と時代に翻弄される海上のユダヤ人達。【失われた航海 タイタニック】や【日本の対馬丸】などと違って突然の沈没はしないのだが、ドイツの絶滅収容所へ戻されるか否かの客船内のドラマは実話なだけに多感な高校生だった僕の記憶に今もはっきりと刻まれている。

僕のもっとも好きな作品は、【ライフ・・・】同様に子供の悲劇を描いた2001年の【ぼくの神様】である。僕はブログで度々【僕の神様】として佐野元春・帚木蓬生・王貞治などなどを挙げて来たが、これは映画のタイトルで、原題は【Edges of the Lord】という。「ハーレイ・オスメント主演作品」となっているが、実際の主役は「トロ」を演じたリアム・ヘスだろう。ナチスのユダヤ人狩りを逃れてポーランドの小さな村にあずけられた少年ロメック(オスメント)の居候先には、同年代のヴラデックとその弟のトロがいた。聖書を読んで感動した心優しいトロは、イバラの冠を頭に巻きつけたり、ドシャ降りの雨の中を裸で走り回るなどの奇行を繰り返す。自分の父親、友達の両親、殺されたすべての人々を生き帰らせるための「修行」だった。あらゆる人々の罪を償うため、自ら磔にされたキリストのように・・・彼は神様になろうとした。
誰もが読む【アンネの日記】は普遍的だし、勿論アムステルダムの現場を訪れた時の感動は忘れない。戦後間も無く1947年にグレゴリーペック主演でアカデミー作品賞を取った【紳士協定】は異色作品らしいが、内容ゆえに1987年まで日本で公開されなかった問題作?のようで是非観たい。

【ユダヤ人迫害の映画】は最近少しまた増えてきてるのでしょうか? 2001年の【名もなきアフリカの地で】はドイツ作品で、2002年の【バチィニュールおじさん】はフランス映画です。2005年にエチオピア系ユダヤ人のイスラエル帰還を描いた【約束の旅路】も異色のフランス映画のようですが、この辺の作品は僕は残念ながらまだ観ていませんので近いうちに是非観てみたいと思います。
まだまだ素晴らしい作品があると思いますが、良かったら僕にも教えてください。
読んでくれてどうもありがとう。
コメント
コメント一覧
帚木蓬生氏の「聖灰の暗号」をキーワードにした検索でこちらにたどりついた者です。帚木先生の本が大好きで、私も「受命」以降、ご無事だろうか…と案じていましたし、こちらの「聖灰の暗号」の一連のお話も、とても共感しながら拝読しました。他にも興味深い記事が沢山で、またお邪魔していましたら、今度はユダヤ人のお話も書かれていて、またセンサーに反応してしまいました。「ライフ・イズ・ビューティフル」「戦場のピアニスト」「シンドラーのリスト」…いずれも素晴らしい作品でした。私は、「シンドラーのリスト」が特に心に残っています。
アウシュビッツ関連の映像で、以前、コルベ神父のことも描いた日本のものがあったはず…と、先ほどから一生懸命思い出そうとしていたのですが、どうやら、「女の一生~二部、サチコの場合」のスペシャルドラマ版でのことだったようで、DVDでは見つかりそうになくて残念です。でも、この遠藤周作氏著の「女の一生~サチコの場合」は、アウシュビッツでのことの描写を含め心にしみる本で、あらためて読みなおしたくなりました。
ヴィクトール・フランクル氏の「夜と霧」をもとに作られた、【それでも人生にイエスといおう】というタイトルのドキュメンタリーも見た記憶があるのですが、それも見つからず…で、結局、何も有効な情報も書けないままにコメントさせていただいて申し訳ないです。
帚木蓬生氏の本が大好きなので、こちらのブログに出会えてとてもうれしいです。またこちらのバックナンバーも含めて楽しみに読ませていただこうと思います。とりあえず、ユダヤのことをみかけたので、思い切って書きこみをさせていただきました。
@@便乗コメント失礼します by murajun@@
ありがとうございます。先日、帚木先生にブログ記事を感想文の代わりに送ってみました。返事を待ってるところです。いつもキチンと絵葉書で返書を下さいます。
@@便乗コメント失礼します by murajun@@
閉鎖病棟ではなくて【臓器農場】じゃなかったですか?あのケーブルカー山は? まだ「患者として」は診察を受けたことはありませんが、僕の精神状態がおかしくなったら、包茎カリスマ医師ではなくて、治療を帚木先生にお願いするつもりです。
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