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我が家の子供達の成長に伴って「狭い家」が益々狭くなってきたので「改装」する事にした。既に築20年、改装ではなく妻子の願いのように新築だとか転居だとかが出来るといいのだが、【斜陽産業従事者】の悲哀で「部分改装」である。それも、「収納庫を増やす」のが主体であり、部屋は残念ながら一個も増えない。
そこで、事前の「自主的お片づけ」である。「納戸」を改修するために「押入れ」の中のものを整理して、ドンドンいらないものを捨てるのである。そのためには妻も娘も全員集合しないと各自の要不要が分からない。
有るは有るは・・・出るは出るは・・・驚くような色んなのが出てきた。留学から帰国して殆ど手付かずで黴臭くなった「想い出の品々」がゴッソリ出てきた。忙しくて整理整頓する暇があまり無かったのでちょうど良かったかもしれない。
妻と『こんなのが出てきたよ・・あ~あの頃が懐かしいね』と話したり、娘に『これお前が生まれて直ぐにパパが留学先から赤ちゃんのお前に書いた手紙だよ』とか、新婚旅行のホテルのパンフレットとか留学先のアパートの契約書とか何か分からない「鍵」だとか、銀行のパーソナルチェックだとか、キャッシュカードだとか・・・・まだ口座はあるのだろうか?
何もかもが実に懐かしい。1991年や92年とか・・「黒表紙の手帳」も沢山出てきて・・・妻や@@チャンへのラブレターも少々出てきて・・・よく読むと、結婚当初に妻と良く喧嘩した時の気持ちまで書かれている。妻が娘に『多分、ママの悪口が沢山かいてるだろうから読んじゃダメよ』と心配してたようだが、もっと僕が心配しなけりゃいけなかったのが後から後からゴッソリ出てきてしまった。
そう、エロい天然色静止画写真を束ねた紙・・・つまりモロエロ雑誌。あと2~3秒で「妻と娘の眼に触れてしまう危機一髪」状態でした。何となく「嫌な危険」を本能的に感じたもので、そのヤバソウな黒塗りビニール袋の中のものが一気に頭に甦ってまいりました。
現代でこそ、ネットで「どんなエグイ動画」も見放題で「なんとも無い」ですが、当時留学すると先輩達から『モロ雑誌を頼むぜ・・』と真剣に頼まれていた時代の「貴重な品々」でした。もしも思春期の娘に見つかったらパパの権威も品格も地獄まで一気に落ちる寸前でした。しかし、捨てるのも工夫が要ります。それで今日は病院の院長室の引き出しの中に一時避難です。
そんな雑誌はご愛嬌でしたが、色んな資料、特に手帳に書かれた【日記風メモ】にはこれからしばらく引き込まれそうです。秘密の暗号風に書いていたり、研究室に初めて行った頃の記事や初めて妻と楽しく@@とか食事とかした話、研究が上手く行かなくて悩んでた話とか研究室のメンバーの話とか車や保険を買う話。ソーシャルセキュリティーナンバーを直ぐにはもらえなかった話などなど・・・今ではスッカリ忘れてしまっている苦労話がビッシリ細かな字で書かれていました。特に「妻の悪口」は普通に読めないくらい細かな字で、しかも鉛筆で書かれてありました。
我ながら・・・笑ってしまいます。
新婚旅行のブログ記事を6~7月に沢山書きましたが、手帳から察すると幾つも違った事を書いていました。幾つもの旅が混同してたり、逆に不足していたり・・・僕の記憶は性欲と一緒でドンドン薄れて行っているようです。
「昔を懐かしく思う」のは歳のせいで仕方ない気が最近はしています。僕はそれでいいとも思います。子供たちにはパパの歩んだ道をキチンと書き残しておきたいと当ブログも想い出風に書いていますが、間違っても「エロい雑誌」などは見つからないように(いつか捨てますが)隠しておきたいと思います。
そういう意味で、昨日は正に【片付け 危機一髪】の日でした。どうやら僕は上手く乗り切ったようですが、まだまだ隠れていそうで怖いです。コッソリ病院に持ってきて職員に見つかっても怖いです。処分に困るのは・・・困るのです。
読んでくれてどうもありがとう。
やっと【聖灰の暗号 ③】をココに書くことが出来る。
僕は、帚木先生の前作である【受命】が近所の本屋でしばらく入手困難だった苦い経験から最近ではアマゾンなどの通販を利用する事も多い。今回はそれが失敗だった。Amazonでの発売直後の「書評」投稿欄に素早く「徹底的な批判文」が載せられた。それ以来、いまだにアマゾンでは「下巻」が入手困難であり不思議だと思う。
その書評はまるで本書の中で主人公の須貝を批判するカトリック学院教授と同じ語り口調であり、彼から「ローマカトリック冒涜の書」の発売を妨害しているのかとも感じてしまう。その書評の一部をブログ記事①に無断転載したので僕も叱られそうだ。
「カタリ派」の人々が暮らした縁の地が下記であり、ラビリンスも本書もピレネーのカタリ派を取り上げている。
だが、間違いなく本書は帚木先生の最高傑作の一つだと僕は思う。【逃亡】・【ヒトラーの防具】・【国銅】と甲乙つけ難い名著である。特に修道僧に書かせた「手稿」の出来栄えたるや涙なくして読めるものではない。カタリ派の聖人に語らせる福音書の言葉からは、帚木先生自身が並々ならぬキリスト教の理解者である事が感じられる。
世界的ベストセラーとなったケイト・モスの【ラビリンス】は構成の妙を得て傑作である事は間違いないが、不老不死など「現実離れした設定」がファンタジーの世界を感じさせる。対して本書は『キリスト教を冒涜する書』などでは決してなく、むしろ「キリスト教を真に理解し尊重している」からこそ書き得た内容であると思う。しかも、フランスに精神科研究で留学していた先生が30年間も暖めていた構想を「モスに先を越された事を悔やんだかどうか」見事に表現していると思う。
しかも、本書も紛れも無く「帚木ワールド」である。見事な帚木先生の雰囲気である。
話が戻るが、僕はアマゾンをキャンセルしてセブンイレブン直販にしたが本日到着予定になって週末気が狂いそうだったので近所の本屋に他の本でも探しに行ったら・・・あった。それで、結局2セット購入して土曜日に一晩で読んでしまった。売上貢献であるが惜しくも無い。
ラビリンスに遅れてしまったが、【30年間暖めた構想】・・・素晴らしい。【白い夏の墓標】もピレネーが舞台だが、それ以前から・・・あるいはフランス留学当時からの構想だったのかと恐れ入る。しかし、ラビリンスを読んだ人にこそ本書を僕はお奨めしたい。
数年前、【国銅】の感想を先生に書き送った時に先生は、『30年間の片思い、常人には出来ません・・』と僕の@@チャンへの秘めた片思いを笑って評されたが、『30年間の作品構想の方が遥かに常人には出来ません・・・』と今度は僕が感想を送ろうかと思う。
本書はどう見ても【ダビンチコード】に負けない凄さ・内容だから、同じように世界中で翻訳されてベストセラーになって欲しいと思う。そして帚木先生のほかの作品も世界中の人々に読んで欲しい。
作品の舞台には実際に「ツールドフランス」の話まで出てきてしまう。先生も好きなのであろうか?今年の第15ステージの出発地であるFOIX(フォア)の城は必見らしい。2000年前からの湯治場、太古の洞窟内壁画、いつの日か訪ねてみたいピレネーの山懐、「カタリ派」の聖地を・・・・・
読んでくれてどうもありがとう。