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僕の神様、帚木先生の【聖灰の暗号】を上巻だけ読みました。何故かAmazon.comが上巻だけしか送ってきません。僕はしょうがないので昨日の日曜日、上巻だけを2度繰り返して読みました。280ページの大作ですが、あんまり面白いのでブログ記事も①②だけじゃなくて③まで行きそうです。
上巻だけの感想ですが・・・・
この【聖灰の暗号】は、帚木先生の本としましては、【ヒトラーの防具】に匹敵する名著になる予感です。先生お得意の「フランスの香り」としましては、【白い夏の墓標】や【カシスの舞い】が近いのですが、何と言っても扱う素材の「重要度」と「衝撃度」から言って【ヒトラーの防具】が適当でしょう。ただ、一般的には今回の「カタリ派」より「ヒトラー」の方が認知度は遥かに大きいですからどこまでのヒットになるかやや心配ではあります。もし、本書を外国語に翻訳して出版しても僕は世界中で大ヒットすると確信しています。
懸命なる読者には出来れば、モスの【ラビリンス】を読まれてから本書を読み始めることをお奨めします。ただ、そうなると全部で1000ページをゆうに超えることになりますが、中世の歴史、特にヨーロッパ史・宗教史に興味を持たれる方には相応しいと思います。
どなたかが書かれていましたが、本書は【ダビンチコード】に似た雰囲気も持っていますが、日本人が主人公である点では、先生の【アフリカの蹄】などとの共通点もあります。しかも、帚木先生が扱う題材として非常に相応しいものと僕には思われます。
また、どなたかが【カトリック教徒への侮辱・冒涜である】などと激しく先生を非難されておられましたが、自身が隠れキリシタンの子孫という設定になっていますし、上巻の記述内容に限っては全く批判は的外れだろうと思われます。
それだけ、べネディクト13世のアルビ十字軍に殲滅されたキリスト教徒「カタリ派」の歴史が重い意味を持つものとの表れだろうと感じます。

さて、そのピレネー山脈のフランス側、オキシタン地方の山間のつづら道を今年のツールドフランスの一団は第14・15ステージで通過していきました。2000m級の峠を越えながらの超弩級の山岳ステージですが、Carcassonne とか Tarascon とか Foix とか Massat とかのカタリ派縁の地がツールのコースになっています。あの【モンセギュール城】の傍を走り抜けていきます。ARIEGE 地方と言うようですね。近くには聖峰【Vallier 山】が望めるようです。

上巻の最後に「カタリ派の魂」とされる秘法を発見するシーンが登場しますが、その【ケール洞窟】は Massat の直ぐ西方に実際にあります。【ラビリンス】も【聖灰の暗号】もピレネー山脈の懐深い場所を舞台にして遠い昔の悲劇がミステリー風に描かれていますが、そんな場所を華やかなツールの大集団が走り抜けていくという現代の風景に感慨深いものがあります。特にフランス人以外の選手や報道陣には「カタリ派」の悲劇の史実は知られていないかもしれません。
ツールを愛する皆さん、そんな場所を読後に走り抜けてみたいものですね・・・・
読んでくれてどうもありがとう。
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