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2007.05.22 15:14 |  映画 / 音楽 / 読書  |  murajun  | 推薦数 : 2

鹿男あをによし

以前、【鴨川ホルモー】をご紹介しました。同じ【万城目 学】さんの【鹿男あをによし】を今日はご紹介します。万城目さんの第2作目なのですが、彼は本当に【奇才・天才】です。

まず、鹿男・・・奈良の鹿に魅入られた男の話です。あをによし・・・とは奈良にかかる枕詞です。奈良の鹿・伏見の狐・難波の鼠が神に仕える三獣として登場します。1800年間の物語です。

 

学園小説でもあり、歴史小説でもあり、神話小説でもあり、地震小説でもあり、卑弥呼小説でもあり、剣道小説でもあり、恋愛小説でもあり・・・つまりなんでもありなんですが、たびたび笑い転げて なんどか泣き崩れます。

特に「剣道大会」の場面はいいですね、素人には・・ですが。僕は面をつけたときの閉塞間が怖いのですが、魚顔の美少女「堀田イト」は可愛いし好みですね。「ホルモー・・」の凡ペイカットの女性も好みでしたが、若い女性に関しての好みが万城目さんと僕は非常に合いそうです。

一言でいうと【三角縁三神三獣鏡】に比売命(ヒメミコ)と記された1800年前から伝わる卑弥呼の宝・・・コレを巡るファンタジー小説です。

分かりましたか?分からんでしょうね。面白すぎますね。天才です、天才。心が沈んだ時にピッタリですね。明日から頑張ろう・・・という気持ちになります、きっと。

 

今年、中学生の娘が修学旅行で奈良に行くらしいので騙したように読ませています。どんな感想をくれるか心配です・・・

 

読んでくれてどうもありがとう。

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2007.05.22 14:25 |  映画 / 音楽 / 読書  |  murajun  | 推薦数 : 1

臨死体験の本 【航路】

【彼岸の景色】という前回の当ブログ記事に対して、『臨死体験の彼岸の風景は国によって違うのだろうか?』という趣旨でコメントを頂いた。勿論、【臨死体験】自体は世界中にあると思うし、各自の背景とする時代や文化に影響されたものであろうと思う。すなわち、死に行く各人の生きた時代環境がもたらすものであり、「考える生物としての人間の特性」ではあるが『文化的現象』と言えると思う。

ただ、本当に死んでしまった場合には聞けないという問題点もあり、自分が死んでみなければ実際には分からない話でもある。また完全に死ぬ場合と生き返る場合では違うかもしれないし、人間は【彼岸の景色】を知る必要も無いかもしれない。なんか禅問答のようでもある。

【心肺蘇生術】を成功させたことは多くの臨床医に経験ある話だとおもう。僕も数回だけだが完全な心停止を蘇生させたことがある。肋骨も骨折し悲惨な状況ながら復活した人たちの中には興味深い【臨死体験】を語ってくれる人がいた。西洋の人たちの話を直接聞いたことはない。

数年前、非常に興味深い本を読んだ。Connie Willis の【航路】である。非常な大作でやや冗長なサスペンスタッチの臨死体験の本である。よほど本好きでかつ臨死体験に興味がないと途中で投げ出すかもしれないが、丹念に書かれた貴重な臨死体験の本である。脳科学や終末期医療を担当する医師には面白いかもしれない。下に出版社からの「広告文」を載せておく・・

 

宮部みゆきさん絶賛!
心揺さぶるヒューマン・サスペンス!
認知心理学者のジョアンナは、デンヴァーの大病院にオフィスを持ち、朝はER、午後は小児科と、臨死体験者の聞き取り調査に奔走する日々。目的は、NDE(臨死体験)の原因と働きを科学的に解明すること。一方、神経内科医のリチャードは、被験者の脳に臨死体験そっくりの幻覚を誘発する薬物を発見し、擬似NDEを人為的に引き起こしてNDE中の脳の状態を記録するプロジェクトを立ち上げ、彼女に協力を求める。だが、実験にはトラブルが続出し、やがて被験者が不足する事態に。こうなったら自分でやるしかない。ジョアンナはみずから死を体験しようと決意するが……
 
 

この本には、タイタニック号の沈没の場面などが搭乗する。流石に仏教関連の蓮の花や菩薩や如来などは出てこない。しかし、「強い光」は共通する要素のようである。

医療関係者、特に医師の皆さんには非常に面白い話ではなかろうか?既に文庫も出ている。90%まで読み進んでもやや繰り返しで退屈かもしれないが、長い必要なプロローグでもあり飛ばして読むわけにもいかない。それだけ死ぬ事は大変だという証だろうが、最期の10%では自分自身の最期を想像してしまう。幸せな臨終の場面を自分は果して得ることが出来るのであろうか?しばらく悩まされてしまう本であるが、医師だからそう考えるだろうか?

太った和服がスピリチュアルを演出しているが、こっちを読んだほうが科学的香りがするので医師向きであろう。知的好奇心を満足させてはくれる。ただ、時間がかかるのが難点とは思う。気が向いてヒマがあったら読んでみて欲しい。

 

読んでくれてどうもありがとう。

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2007.05.22 00:30 |  研究  |  murajun  | 推薦数 : 1

彼岸の景色

5月16日の当ブログ記事【別れの朝】で、93歳の叔父の入院の事を書いた。99歳の兄の死の報せを聞き、駆けつけようとした矢先の自らの急性心筋梗塞。かかりつけ医が救急車を呼び急ぎ総合病院に搬送し、家族到着前に自ら「心カテ同意書」にもサインし、側副血行路が出来ていた二枝病変にたいしてPCIを行ってもらった。

その叔父はPCI成功の2日後に急変してしまった。やはり93歳、何が起こるか退院するまで安心できない。詳細は略するが、VTが生じてショックとなり意識レベル低下からDCを施行する状況になったらしい。致死的不整脈合併症にたいしての電気ショック治療である。幸いにVTはSRへ復しバイタルサインも安定したが、暫らく意識混濁の状況が続き、家族の面会にも反応が乏しい数時間があったらしい。VTを繰り返せば93歳だけに非常に危険だと家族が呼ばれ親族でも面会禁止に一時なったようだ。

一昨日、父が兄弟で見舞った際には随分安定してきており、充分に会話が可能であった。自分の死を完全に意識しており、【葬儀場の指定、僧侶と菩提寺の確認、財産整理の段取り、子供達への感謝と注意、趣味仲間や親戚への感謝、@@家の繁栄への期待】などを病床で断片的にしたため、また見舞った兄弟達に話していた。『若い人たちは葬儀のことも良く知らないだろうから教えてやってくれ、兄弟みんなに感謝している。次世で待っているから・・・』などと気分がよかったためか話たくてたまらなかったようだ。

その中で、こんなことを言っていたという。

【あちらの世界を見てきたよ。暗くてきたない場所に一日近く居たら、菩薩が現れて、あなたは戻りなさい・・と言われた。そうしたら凄く綺麗な世界が急に広がっていって、気がついたら病院のベッドにまた寝ていたんだ】

93歳とはいえ、普段はしっかりもので80歳くらいにしか見えない叔父の言う事だからボケ老人の戯言ではないようだ。元気になって退院したら詳しく聞いてみたいが、頼まなくても自分から何度も話してくれそうだ。多分、VTでショックになったときの出来事なのであろう。

僕は完全な心停止から蘇生に成功した人の話を何度か聞いたことがあるが、似たような【彼岸の景色を見て来た】という話をしていた。内容の差異は、その方の死生観により変化するのが当然であるので同一であるはずが無い。勿論、仏教徒とキリスト教徒との間に共通点が大きいはずも無い。

そんな話をするほど元気になったということだと思うが、とりあえず戻って来れてよかった良かった。

 

読んでくれてどうもありがとう。

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