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Doctors Blog

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2007.03.10 12:10 |  その他(医療関連)  |  murajun  | 推薦数 : 1

御医者様と患者様と行天様

私は、夜が遅いし朝も遅い。平日は、夜寝るのは普通25時半~26時半。朝起きるのは冬場は8時なので、充分に睡眠時間は充足している。

このパターンが破られない限り辛いとは感じない。時に患者さんは朝6時半~7時になると、「当然皆起きているだろうから先生に電話しよう・・」と暖かいモーニングコールを頂くが、熟睡のタイミングを破られると一日中調子が悪い。当然、機嫌も悪いことが多い。

朝起きると、耳元に置いた携帯電話内臓のラジオでNHKのAM第一放送をまず聴く。緊急患者対応用の携帯電話は365日24時間、常に身体から2m以内に存在して常時ONなのだが、例の「お取り込み中」等にかかって来ると少々息が上がってて困る。しかし最近は不幸にもそのような幸せな時をあまり過ごせないで、患者コールのみでさらに不幸であるが・・・

冗談とばかりは言い切れない事はさておき、天気予報と8時のニュース、そして「きょうの時の話題」を聴く。その後は起きてNHK TVで朝の連続ドラマ小説・・と爺さんみたいにNHK三昧である。内容がツマンナイと民放のコメンテーターの話に切り替えるが、民放はアナウンサーが独善的で話が軽すぎて脱線ばかりして大衆を変てこに導いている気がしてならない。特に医学系の話題は質が良くない。

 

今朝の「時の話題」は、元NHK解説委員の行天良雄さんの『御医者様と患者様』がタイトルだった。

今では「御医者様」は死語になったが、「患者様」が不自然な敬語の使用法をされている・・と金田一春彦博士が述べていたことを披露された。「医師はモ~レツに働いている」とか「セクハラまがいの行動を影で医療者に行う患者が増えている」とか「国保不払いや踏み倒しが増えてても世界に冠たる安価な皆保険を守るべき」とか、なかなかスカッとする意見を述べられていた。アナウンサーも鋭く適切な合いの手を入れて、NHKは健全だ、視聴料の踏み倒しはいけないぞ・・と思わず応援したくなりました。

この行天さん、以前から医師の声を代弁するようなコメントが多かったので今朝少し調べてみたら、なんと医学博士だった。??医学評論家で医学博士になれるのか?と思ったら、千葉大医学部卒業のれっきとした医師だった。全く知らずにこの30年ほど彼の番組や放送を軽く聞き流していたが、確かにさもありなん・・の内容だった。少し人物紹介文を紹介すると・・・

千葉大学医学部卒業後、NHKに入社。一貫して保険、医療、福祉に関する放送の企画制作に従事し、ラジオ番 組の「私たちの健康」をてがけて以来、テレビ番組の「きょうの健康」「シルバーライフ」に至まで、数千本の放送を制作したそうだ。その他、「いま生命を問う」、「問われる死生観」など、最先端技術を平易に紹介する一方、「あなたのあすを誰が看る」など求められる人間生、更に生命の価値を考える数々の番組を制作し、その多くにキャスターとして出演された。1981年からNHK解説員として、1996年からは医事評論家として、転換期を迎えた医療について、一般の関心を高め、新しい構造、特に高齢加速を続ける日本での介護の位置づけを強く訴え続けている。現在は、厚生省医療審議専門委員会をはじめ、医道審議会専門委員、日本病院会参与、国立医療センター顧問、国立精神神経センター倫理委員、日本消化器学会倫理委員などをつとめているそうだ。

素晴らしい生き方ではなかろうか?臨床医の生き方の他に、マスコミで大衆を啓蒙していく大きな仕事への道が我々医師にはあるのだということを再認識させられた。

先週、当ブログ内の『2008年7月某日 逃散の行方(1)』で、医学部卒業生が全員マスコミへの就職活動をしたら世の中は変わろう・・との意見を述べさせていただいたが、やはり多くの優秀な医師がマスコミの舞台で活躍すべき時代になったのではなかろうか?一年中私が毎日どれだけ頑張って働いても、TV番組一本には全然敵わない。マスコミを医師が中から変える・・これは政治や司法を医師が中から変えるのと同じことではあるが、政治家になるより医師がマスコミに入る方が遥かに簡単で効率的であろう。

かと、思えば慶応医学部まで卒業して、厚労省の技官になって地方周りをさせられて、挙句の果てに汚職で逮捕される馬鹿タレのツルツル天がいた。医師の名を辱める厚労省出身の美容整形開業医もいた。医系技官をボロボロに変えていく厚労省は腐ってませんか、柳沢さん? あんなの沢山養ってるから、厚労省の医師たたきが続くんでしょう・・

ちなみに、うちは「患者様」とは呼ばずに「患者さん」とか「**さん」だ。方言もベラベラ多用する。でも、患者さんが挨拶や返事をしないことが増えてきて少々困っている。変てこな時代になったものだ。

 

読んでくれてどうもありがとう。

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2007.03.10 01:30 |  診療  |  新型インフルエンザ  |  murajun  | 推薦数 : 0

インフル対策

自転車通勤も現在やっと二日目が終了。しかし、診察を終え、今日も10時近くなって暗い夜道を遅くに帰ると、途中で野良犬に吼えられて、寂しさがフッと湧き上がってくる。すれ違う車の人々は、まさかいい歳をした開業医が暗い夜道を自転車通勤しているとは思わないであろう。しかし、この「誰にも知られない行動」が妙に気持ちよいのも嘘ではない。こっそり、パチンコや風俗店に通うのもこんな気持ちかな?って想像してみるが・・・経験が無く知らない。(わざわざ言うのが怪しい?)

朝と違って、帰り道は景色を楽しめないので色々考える。

今日も時間外のインフル疑い患者が3人も来られた。もし、新型インフルの流行時期だと、本当に『発熱外来』が一手にインフル様患者を24時間引き受けてくれるのだろうか?患者さんは自分が新型だとは決して考えたくないから、多分まず通常外来に行きたがるだろう。N95マスクのみでの防備は不完全だ。先日、韓国では完全防備の検疫業務職員が鳥インフルに罹患したようだ。もうじき日本でも鳥インフルや新型インフルが東南アジアから飛来するであろう。もしも、今日の時間外の患者が新型インフルだったら、多分私は来週には簡単に罹患して死ぬだろう。

通常インフルの流行すら本気になって食い止められない日本社会が新型インフルを食い止められるはずがない。日本国内64万人死亡予測は、ガイドラインを守っての場合だろうから、日本の社会活動を停止させない限り、100万人以上が犠牲になろう。もっと真剣に、通常型インフルを新型インフルに見立てての封じ込め予行演習を日本は早めにすべきである。 

10人の拉致被害者救出も安倍総理には大事だろうが、100万人の新型インフル犠牲者防止が今現在には更に大切ではなかろうか?NHKを始めとしたマスコミは真剣に新型インフル流行時の対応などのシュミレーションキャンペーンを考えていただきたい。予行演習なしで流行期を迎えることは相当に無謀である。あらゆる法的整備も必要であろう。

本当に自宅待機や移動制限や食糧備蓄を進めるのであろうか?昨今の報道でタミフルを拒否する患者が急激に増えつつある。新型インフル封じ込め作戦にはタミフル強制服用が不可欠であろうが、患者さんたちは危険な薬を飲まない選択もあるはずだと真剣に述べる人もいる。これではガイドラインの実効性は乏しいのではないか?まずもって、『発熱外来』や『対応病院』の指定や選定は進んでいないと思われるが、公的病院の診療能力が激減する状況下において誰が『発熱外来』で献身的特攻隊医療活動をやらされるのであろうか?法的な整備は平時に進めるべきである。

タミフル報道は凄い浸透ぶりだ。

検査陽性でも拒否する高校生が当院でも増えている。20歳過ぎでも怖くて飲まない人もいた。一人暮らしなので飲めない、と信じる人もいた。試験前で嫌だけど飲む事を決意した子もいた。寒いので、部屋の窓を開けての換気を嫌がる人も多い。陽性でも、次の日仕事を休めないと出て行った人もいる。タミフルのんだら子供が鼻血を出して止まらないが大丈夫かと深夜に電話した母親もいた。リレンザにしてくれと言う親もいた。

検査陰性だと、いかにもインフルでもタミフル処方し辛くなった。去年までは、いかにもインフルならば短期間投与で有効だった子供が沢山いたものだが、タミフルは出し辛く、リレンザへの変更を余儀なくされた。

家族間の感染防止すら出来そうもない。今年はインフル予防接種があまり効いてない印象だ。透析患者のインフルは院内感染の温床なので気を使う。今年は当院開院以来はじめての透析インフル罹患患者が出てしまった。寒くて窓開け換気を拒否する患者がいた。マスク装着を拒否する患者もいた。家族からインフル貰って透析室でばら撒かれては困る。ただでさえ体力や抵抗力が少ない透析患者。新型インフルが出たらどうするのか?

院内感染防止で来院拒否できるのか?多分すぐに死んでしまう、透析に来なくても。まさか、自宅待機しろ・・とはいえまい。ほとんどの施設では、食事室も更衣室も透析室も廊下も共用だ。そんな診療報酬には設定されていない。隔絶した陰圧感染ルームで透析が出来る施設が幾つあるのか?新型インフル陽性で透析室に来られたら、多分患者の半分は罹患し、スタッフも大半が犠牲になりかねない。拒絶できるのか?スタッフにも犠牲を求めるのか・

新型インフルが流行りだしたら、死亡時20億円程度の生命保険に数ヶ月だけでも入ろうかな・・・これが、私の新型インフル対策だとしたら悲しいな・・ 

 

夜空の星が今夜は綺麗だった。まだ風は冷たいが、熱い興奮を冷ますようで心地好かった。

 

読んでくれてどうもありがとう。

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