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2007.02.22 17:24 |  生活 / くらし  |  murajun  | 推薦数 : 1

親の介護・・・出来ますか?

昨日、千葉県の無届け有料老人ホームでの入所者への虐待事件が報道された。25人の入所者を職員四人で担当しているそうだ。「同時に四人」かと思ったら、「一日で四人」との事で凄過ぎる・・と思った。そこは少なくとも「介護施設」ではありえない。恐らく「預かり施設」なのだろう。「通所介護:デイサービス」では、25人の利用者には確か同時に8人程の最低人員基準がある。それでも職員達は眼が回るほど忙しがっている。

その後のマスコミ調査では、少なくとも625件の類似した無届け施設が存在するのだという。都道府県によって把握が充分出来ていないところもあり、実態は無認可保育所に近いのであろう。預ける側が親である保育所のほうが、遥かに緊張感のある運営をしているに違いない。それらの無届け施設の中には、不衛生なドッグパークやペットホテルと同じ匂いがする施設すらあるかもしれない。

そのTV報道を見ながら、久しぶりに両親と『親の介護問題』の話をした。毎日多くの要介護老人と接触して、それぞれの家庭事情などにも詳しい両親であるから、私よりよけい身近に感じたに違いない。

あまりにもシリアスな話になりかかったので、私は避けるようにもっぱら聞き役になったが、周りを見渡しても幸せな老後や終末期を過ごしている老人は少なそうに感じる。実際、患者さんのなかには独居老人が年々非常に増えている。当院の場合には、ほとんどが一人で通院出来る程度の患者さんなので何とか独りで暮らしていけるのだが、発熱や血圧上昇時などで毎晩・毎週末に不安が増大していて気の毒に感じられる。

幸いにして私の両親は元気に、「デイサービス」で自分達より若い老人達のお世話をしているが、「果してあと何年ほど今の様な暮らしが出来るのか不安に思っている」と初めて私に口にした。夫婦二人だけの時には色々話しているに違いない。父は既に80歳、「これからは、一年一年が無駄に出来ない貴重な日々だな・・」と苦笑いをしていたが、やはり眼は悲しそうであった。母は父に、「お金を子供に沢山あげても、最後まで優しく世話してくれるとは限らないわよ。自分達が子供に捨てられそうになっても、お金をある程度持っていないといけないわよ。少なくとも3000万円くらいないと安心できないわね。子供に先に全部あげちゃダメよ・・・」と諭していた。

つまり、私や妹に「将来を託してお金を渡しても介護してくれるとは期待していない・・」ようだ。確かに、私達夫婦には親の直接の介護は実際のところ無理かと思うが、そろそろ親の介護を考えなければならない時期だと感じている。私が自宅横に「デイサービス」を開設したのは将来の親の介護を見据えてのものであったが、泊まれる入所施設があるわけでない。しかし、入所施設に親を入れなくても何とか住みなれた自宅で最後まで暮らさせてあげたいと切に願っている。

かつては『姥捨て山』の概念が全国に多くあったようだ。何時の時代にも「親の介護」は難しい問題だが、いつかは直面する大切な問題であり、年老いた親を持つものは誰も避け続けることは出来ない。

 

両親とのこの様な会話は、まだまだ私には恥ずかしい。介護の問題、死別の問題、お墓の問題・・・変わり行く時代の日本の社会。昔の伝統を踏襲するだけでは難しい問題だし、各自が夫々の想いを胸にその時を迎えていくのであろう・・・

あした、父は娘夫婦の引越しの手伝いに独りで飛行機に乗って遠方に出かけていく。蓄えた中から少なからず、家の購入資金を援助してあげたに違いない。老後の世話を期待しているわけではないだろうし、当地を離れる気持ちも全然無いだろうとは思うが、ひょっとして『私が壊れた時の保険』をかけているのかもしれない・・・

私としては、元気なうちに出来るだけ親孝行をしておきたいと思う。

 

読んでくれてどうもありがとう。

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