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何で今さら ドッグヴィル?と問われそうだが、昨日の未明に某BS放送で観て、打ちのめされる様に非常に感動してしまったからしょうがない。2003年の発表当時から非常に観たかったが、あの頃は本業の仕事が今と違って忙しく、世間ではSARSやらイラクやらTVニュースが騒がしく、ゆっくり映画をあまり見てない時期だったと思う。
いつの間にか忘れていたキッドマンの映画だったが、NHK BS2のCOMBAT終了後に替えたチャンネルで、壁もないセットの中の緑の眼のキッドマンがパッと画面に映り、アレダっ・・と一気に甦ってきた。セットの件は以前から知っていたが、監督の他の作品も知らず、先入観はゼロ。もし177分の映画という事を知っていたら、いくらキッドマンが好きといっても深夜2時近くから観始めるハズがないので、ついていたのか?しかし、翌日の日曜日は眠くて眠くて・・・

詳しい内容や感想は別の人のレヴューを見てください。私は色々チェックしてみて、他の人が全然書いてない事だけを書きましょう。
まず、ニコール キッドマンの英語(の発音)は美しい。お顔と同じ位美しい。オーストラリア人らしいが、彼女の言葉を聞き逃さないように注意しながら、それ程台詞の多くない舞台劇風映画を楽しんだ。台詞の表現が感情を本当によく表現していて感心した。
次に、ニコール キッドマンのレイプシーンには驚いた。何度も何度も誰からもレイプされて可哀そう。特に最初のシーンは「そこまでリアルにやるの?」と観ていて悲しかった。女性と一緒には絶対観たくない、男の本性を暴露されそうで。抵抗できない状況でのレイプなので静かなレイプなのだが、オヤジの奴、捲ったケツの間から確かに金玉が垂れてのぞいていた。「ウソッ、本物のタマタマ?じゃ、キッドマンは・・大丈夫?」と思って眼を凝らしたが、こちらはキチンとお隠しになっておられた。そこまで見せなくてもいいのに・・と思ったが、このリアルさがこの映画のヤルセナサを別格にしているのではないか?DVDで確かめてみて・・
最後の場面は、驚きの展開で・・・申し訳ないが、ニコールだから許してやる、という感情が自然に出た。辛いよね、多分一人でも村人が生き残っていたら・・でも、これが世の中の復讐劇の本当の姿なんだろうね、辛いけど。
そうするとイラク問題はとめどないね。多分、中国人や韓国人も類似する感情を潜在的に持っているのだろうね、日本人に対して。
この映画、映画の場面が終わってから、多分100枚くらいの写真がクレジットの背景に次々に出てくる。アメリカの汚点、不名誉な現実、隠せない悲劇、どうしようもないケダルサ・・・ 僕が最も気に入っているシーンは実はこのラストの写真集だ。セットだけの映画とは完璧に正反対の汚らしい猥雑なアメリカの日常シーンを映すスチール写真の連続。
これらを見せたくて、三時間ものプロローグが有ったのではないか・・とさえ感じる。感想にそこを書いている人は見出せなかったが、そこを観ないと全く違った感情が残るのではないか?
読んでくれてどうもありがとう。
『史上最悪のウイルス』は、2002年末から2004年始めにかけて中国で猛威を振るった新型コロナウイルスによるSARS禍の詳細なるドキュメントである。あたかもフィクションの様に生き生きとした描写や内容は、当時の香港でタイムのアジア版編集長だった筆者達の取材力の賜物であろう。
500ページの医療物。もしミステリー小説なら3日で充分だが、今回はノンフィクションで内容が内容だけに慎重に読み進め、約10日を要してしまった。読了して感じる事は、・・日本人はもっとSARSに学ぶべき、という事だ。
我々がSARSを実際より軽く考えるには大きなわけがあった。
ちょうど、アメリカがイラクを攻撃開始した時期と、SARSが中国や香港を攻撃した時期が完全に重なっているのだ。バグダット攻撃の映像を見ない人は居ないが、同じ時期の中国の病院内の映像を見た人はいない。イラクの脅威は過大評価され、SARSの脅威は過小評価されていたようだ。
宮崎や岡山で発生が続く鳥インフルエンザ。人から人への感染拡大も時間の問題なのか、政府の19日の対策ガイドラインは「火葬が間に合わなければ土葬を許可する」という生々しい内容を含んでいたが、たった一人のSARS感染台湾人医師観光客に翻弄された当時の日本のことを忘れてはいけない。
この本はChina Syndromeが原題で、2005年に既に欧米で発売されたようだ。欧米か?・・などと言わずに是非すぐにでも読んで欲しい。SARSで真っ先に死の恐怖に晒されたのは病院関係者だった。新型インフルエンザはSARSどころではなさそうだ。
政治家、行政官、医療関係者、警察官、マスコミ関係者・・・新型インフルエンザのワクチン接種を優先的に受けることになる人々は、敵を良く知り対策を現実に即して考えておくべきだと思う。この本は、そんな関係者に必読の名著だと思う。医師、看護師のみなさん、かりてでもいいから絶対読んで欲しい。
Are You Ready ?
読んでくれてどうもありがとう。
56章 2003年4月10日 北京
「この建物にいる私達は一人残らずSARS患者よ」張という名の看護師が彼に言った。張も感染者だった。患者達は汚れたシーツの上に横たわり、緊張しきり、懸命に生きようと戦っている。看護師は続けた。「ここには少なくとも百人の患者が居る。数百人かもね。境遇はひどいものよ。私達は部屋を出ることは許されない。大小の用足しも、食事もこの部屋でだよ。ここの患者の少なくとも半数は他の病院の医師と看護師」
63章 4月17日 北京
極秘の救急車の車内には、患者からSARSをもらった31人の病院職員たちがいた。せきをし、ぶるぶる震える彼らに同乗している付き添い看護師は、患者が危険な息を吐き出すたびにあとずさった。白いバンの救急車が北京市内をゆっくりと巡っているとき。WHO専門家チームは中日友好医院に入った。SARS禍の規模を正確につかむのが狙いだったが、聞かされたのは作り話の明るいニユースだった。とりわけ、ウイルスに感染した医療従事者が一人も確認されなかったのは勇気付けられる話だった。だが、実は訪問の情報を聞きつけた院長の命令で、その間も救急車は市内をうろついていたのだ。
68章 5月1日 山西省
山西省の事態は中国全土のSARS作戦の縮図だった。総力戦体制へ向けて動員が行われ、疫病は独裁体制下でなければできないような手段で抑えこまれた。「中国は人的資源と人材とを民主国家ではとうてい不可能なレベルで活用出来た。伝染病が発生した時、公衆衛生当局にとって最難関の一つは、強制隔離の実施とか憲法上厳密な意味で市民的自由に抵触しかねない質問をする事だ。中国にはそのような問題がなかった。」WHO感染対策部長が後に語った。