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Doctors Blog

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以前12月27日に、政府の新型インフルエンザ対策ガイドライン素案に疑問を書いたが、本日まとまった?ガイドラインは、全く実現性が乏しいと思う。これではパニックは必至である。 

発生初期段階でタミフルの患者周辺への集中投与をはかるらしいが、タミフルが有効なら心配しないよね。キチンと効くのか?効かないなら、無策と一緒だ。

厚労省は大流行前のワクチン接種対象範囲を医療従事者や電気、水道などライフライン、警察関係者などとしたが、感染拡大防止のためのワクチン接種対象者の範囲にあいまいさが残る。

医療関係者といっても家族は対象になるの?家族が対象でないなら、親や妻子の感染時には戦力離脱だよ、普通。医療関係者の中には、インフルエンザと関係の少ない美容整形や皮膚科、検診施設なども含まれる?含めるとなると、それより大切な仕事をしてるぞ~と言い出す人は沢山いる。医学部6年生などはどうか?

映画アルマゲドンの避難者選別と同じで、優先接種には国民の理解が不可欠で、同省は「国民の意見を広く聞く必要があり、最終的な範囲がどうなるかは分からない」と言葉を濁すが、今の日本で国民の意見を聞いて、犠牲的精神で私と家族には要りませんと果して90%以上の人が言うだろうか。絶対に考えられない。なにしろ、一億2000万人人に対して1000万人分のワクチン備蓄しか想定されてない。対象があいまいなままでは、確実に奪い合いになる恐れがある。ワクチン一本、100万円で闇取引されそうだ。関係者以外に関しては子供と老人を優先するらしいが、日頃老人を大切にしないのにな・・入院ベッドも確保できるとは思えないが。

患者の発生地域で住民の移動を制限するのは、多くの人命を奪い社会的パニックをもたらすとされる新型インフルエンザ対策としては当然の措置だと言うが、どんな仕事でも遠距離通勤する人ばかりだし、どの距離が移動に当たるのか?電車やタクシーが止まったり、食堂が閉まれば病院で働けないぞ。食料輸送、燃料輸送が止まれば東京は何日もつの?みんな役割分担して大事な仕事をしているし、その家族を考えると3000万人分でも全然足りないでしょ。個人の行動を大幅に規制するにもかかわらず、ガイドライン案は法的根拠も無いらしい。

政府は、患者を受け入れる医療機関の整備などを都道府県に要請しているが、財政難などを理由に、対応が遅れる自治体も多い。そもそも福岡県は全ての県立病院を今年民間委譲したため、SARS指定病院だった県立病院自体が消滅した。きっと、大きなツケが回ってくるだろう。

N95マスクしか効果がないということだが、皆さんの病院には職員に行き渡るだけのN95マスクがありますか?人数分X日数、大変ですね。全世帯に2週間分の水や食料備蓄を要請するそうですが、トイレットペーパー騒ぎではありませんよ。

別に煽る訳じゃありませんが、パニック必至だと思いますよ、これじゃ・・・

 

読んでくれてどうもありがとう。

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2007.01.19 15:23 |  スポーツ  |  murajun  | 推薦数 : 1

自転車旅行について

1月18日の小児科医Dr.たけるm3ブログ「自転車で日本一周」と題した記事が書かれている。ちょっと凄かったので敬意を表してコメントしたい。私も自転車旅行を趣味にしていたが、キット本人が自分で言いにくい位にスゴイ内容だ。

学生時代に自転車で日本一周をする人はたまにいる、というか昔は多かった。以前から割と医学部では少なかったが、放浪癖のある青年は結構いて、ず~っと自転車でアチコチ回っているホームレスもどきの青年もいる。大概はヒマに任せて数ヶ月かけて「日本縦断」か「日本裏表往復での一周」をやろうとする。暇がないと、「北海道一周」なんかで済ますのが普通だ。本当にヒマと自由がある若者は昔も今も世界一周を目指すが、医学部だと、ひと夏に日本一周をやるのはチト厳しい。それで、たける先生は数回に分けてやられたんだろうとおもうけど、普通の日本一周でない事が素晴らしい。

まず、基本の最「東西南北」端に関して、宗谷や納沙布は誰でも行くお決まりコースだが、南の波照間と西の与那国は普通の自転車のりが行き難い場所だ。沖ノ鳥島や北方領土にはさすがにいけないが、南端の波照間と西端の与那国を直接結ぶ便が無く一旦石垣に戻る事もそうだが、キャンピング仕様車で走破するとしたら、輪行しての飛行機ではなくて船旅が普通になり、本土からその往復だけでも大ごとだ。よく言う「普通の日本一周」は鹿児島佐多岬までとか沖縄本島までが殆どなので、先島に自転車を持っていく発想は並じゃない。北海道の場合は、私は礼文島の最北端が雰囲気があったので愛車と共に海を渡ったのだが。ただ私も、最南端の波照間島の最南端に自転車で行きはしたが、残念ながら民宿で借りたチャリンコなので雲泥の差だ。

もう一つ凄いのは、ゼロ泊2日の富士山登頂だろう。富士山に自転車を担ぎ上げる人は少なくないし、マウンテンバイクでダウンヒルを楽しむ人も少なくない。たける先生は恐らくWO仕様タイヤのロードレーサーだろうか?しかし、神奈川からの一気攻め往復が凄い。さすが、17時間で300km走破の達成者だ。150km程のウルトラマラソンに相当するだろう。それと、日本一周ツーリングするタイプの人で、パスハンティング(峠越え)が好きな人は多いが、半分以上担ぎ上げるような山頂攻めの人は多くない。どこまでも自転車をペットや恋人のように連れては行きたいが、豪快なダウンヒルの楽しみがピークハンティングでは限定されるからだ。山頂近くまで舗装道路がある場合は別だが・・

こんな訳で、たける先生の自転車旅行はウルトラトライアスロンというか、「基礎研究と臨床研究と救急医療」を同時にやったり、「内科専門医と耳鼻科専門医と産婦人科専門医」を同時にもっていたり、「NEJMとScienceとJBC」を一人で発表したり、「オカマと坊主と教授」を同時にやっている位に「自転車仲間の常識」では凄いことなのである。

私は本業の部活動が忙しくなったので大学一年までで自転車旅行は卒業し日帰り専門になったが、自転車旅行というものは楽しいもんですね。今どきの医学部学生さんも自転車旅行を楽しんでいるんでしょうか?

ただ夜行列車での輪行もやりにくくなり、携帯電話などで誰かと繋がれながらじゃ、一人ぼっちで風の吹くまま気の向くままに放浪する自転車旅行の醍醐味も凄く白けちゃいますがね・・・

たける先生は赤の他人ですが、凄い人なんですね。今回は、彼の宣伝文みたいになっちゃいました。勝手なコメントもお許し下さいね。

 

読んでくれてどうもありがとう。

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2007.01.19 09:25 |  その他(一般)  |  murajun  | 推薦数 : 0

体罰の定義

安倍首相肝いりの「教育再生会議」の「一次報告案」が昨日まとまり、19日の総合会議に提案されるという。その事が、今朝のAM民放ラジオ番組で取り上げられていた。

提案の中に「ゆとり教育」の見直しや授業時間数の増加が盛り込まれていたが、「ゆとり教育推進官僚」さん達はどのように責任をおとりになるのだろうか?どうせ責任感の欠如しておられる官僚の皆さんなので心配しても無駄だろうが・・。

提案の中に「体罰の定義の見直し」というのがあるらしい。聞くところでは、「体罰の定義」自体が60年間そのままらしい。なんでも、悪い事をした生徒を「廊下に立たせる」のも体罰らしく、昭和23年から規定されていたらしいが、昭和50年代になって校内暴力が多く成りだすまで、規定はあっても体罰は黙認だったのだそうだ。今朝その話を聴くまで、「体罰が増えてきたから体罰の定義を作った」とばかり思っていたし、「廊下に立たせること」が体罰の一種だとは全然考えた事も無かった。

小学校高学年の時の担任の先生が定期的にニコニコした顔で当院に診察にみえるのだが、私はこの先生にはよく怒られた。私だけではないが、激しい体罰も色んなタイプをやられた。でも、当時から憎いと思った事は一度もないし、今になって喘息の先生に毒薬を処方して喘息重積状態にして暗殺しようなんて夢想だにしない・・・こう書くと夢想したみたいだが・・・。

小学校低学年の時の担任の先生は、お亡くなりになるまで治療の一部を担っていたが、この先生にもよく怒られた。女性だったのでさすがにぶん殴りはしないものの「廊下に立たせる」のが得意な先生だった。別に体罰と感じた事は無かったが、今でもはっきりと覚えている事がある。

小学校一年生の時、教室でよく騒いだり先生をカラカッタリ、スカートめくりなんかをやって廊下にチョクチョク立たされた。ある時、三人で立たされた時に、しばらくたって「反省しましたか?反省してない生徒は帰りなさい」と先生に言われた。我々は黙ってしばらく下を向いて反省した振りをして立っていたが、悔しかったので皆で実際に帰ることにした。

それまで、帰れ・・と言われると皆泣き出して反省して教室に戻されるパターンばかりだったのだが、先生は運動場を歩いて校門を出て行こうとしている自分の生徒を発見して慌てたようだった。発見された友人二人は校内で捕まってしまったが、私は反対方向だったので裏門から出て行き、家に帰ってしまった。家族は驚いたが、「先生が帰りなさいといったから帰ってきたよ・・」と言って日向ぼっこしていたら、先生と友人が家まで「学校に頼むから戻ってきてくれ」と迎えに来た。

それ以来、立たせている生徒に「反省してないなら帰れ・・」というのは私の小学校では禁句になったようだ。

その先生も、私が研修医の時に勤務先の大学病院で亡くなられた。毎日危険な状態の病室に訪問して、そんな昔話を笑いながら懐かしく話をしたのを今日ニュースを聞いていて想い出した。

体罰もやり方次第では良いもんだ・・・と思う。

 

読んでくれてどうもありがとう。

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2007.01.19 00:52 |  映画 / 音楽 / 読書  |  新型インフルエンザ  |  murajun  | 推薦数 : 2

史上最悪のウイルス

先日、宮崎医大病院の直ぐ傍で、高病原性鳥インフルエンザが渡り鳥によってもたらされ大発生し、蔓延を防止するために数万羽のニワトリが処分された。政府は「動物から人への感染例は無い」と根拠も無いのに断言しているそうだが、諸外国のケースからは動物からの感染は当然視されているし、インフルエンザの大流行と重なれば、高感染性と高毒性の特性同士が混ざり合う新型インフルエンザが忽ち誕生して、新たな遺伝子変異を繰り返しながら、一気に世界中をパニックに陥れてしまうかもしれない。新型インフルエンザの危機は本当にそこまで迫っているかもしれないのだ。

そんななか、文芸春秋から今年1月15日に『史上最悪のウイルス  上下』というタイトルの本が発売された。「そいつは、中国奥地から世界に広がる」という副題が付いている。これは、どこまで作り話か判らないが、2002年から3年にかけて中国で流行したSARSの話である。予備知識がないと恐らく最初はフィクション風に思われるが、内容自体はノンフィクションと確信している。

時間経過と被害者数と地理的状況をキチンと追いつつ、被害者や研究者などの人物像が実際に見てきたかのように詳細に生き生きと描かれているいかにも物語風の計500ページの本であるが、広告ではノンフィクションだという。カール・タロウ・グリーンフェルドという日系二世が緻密な取材を元に詳細に描くSARS物語は非常に面白いが、中国の実態を知るにつけ、これなら本当に中国が感染源になりうるぞ・・と恐怖を呼び起こす作品に仕上がっている。さすがは芥川賞作家の子供である。被害者の多くは医師や看護婦など医療関係者だった事実を我々は忘れてはならない。

各地でインフルエンザが遅い流行の兆しをやっと見せはじめている今、我々が読んでおくべき本ではないかと思う。広告文はこうだ・・・

経済活況にわく中国華南。そこは広東人の胃袋を満たす野生動物の宝庫でもあった。動物たちとの濃厚接触がもたらす謎の伝染病。高熱にからせき、呼吸が乱れ、血中酸素濃度が低下、やがて意識が混濁し、死へ至る。患者が運びこまれた病院が次々と集団感染に陥る。舞台は広東から香港、そして世界へ。各地のラボによる病原体ハントの熾烈な争い。中国の隠蔽体質と闘うジャーナリストや内部告発者たち。21世紀初の伝染病流行の恐怖を描いた戦慄ノンストップ・バイオノンフィクション。 

 

もう一冊、SARSに関連したノンフィクション作品をお奨めしておこう。 『38C 北京SARS医療チームの100日』 軍事物・情報物に長けた作家 麻生 幾氏が2004年、すなはちSARS流行直後に発表した名著である。新潮社から出ているが、これも医療関係者には必読の本だろうと思う。出版当時は大きな話題にならなかったが、当院のスタッフ達にも回し読みしてもらった事がある。是非、2冊とも読んでみたら・・とお奨めする。広告文はこうだ・・・ 

病原性微生物との戦いは、これからも永遠に続く。日本人よ、今こそ教訓とせよ!全世界で8400余名が感染、死者916名。うち192名は北京の市民だった。SARSが爆発的に広まった2003年の春、北京の病院・救急施設では、一体いかなる壮絶な医療オペレーションが展開され、人々はどのような悲劇に直面したのか……。医師・看護師・行政担当者らの生々しい証言をもとに再現する、渾身のパニック・ドラマ!

 

医療関係者が真っ先に感染して犠牲になる新型インフルエンザ。この冬に大流行して欲しくないものだと思う。こんな本を面白いと感じながら一気読みしては本当はいけないんだろうと思うが・・・

 

読んでくれてどうもありがとう。

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