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2007.01.08 13:37 |  映画 / 音楽 / 読書  |  murajun  | 推薦数 : 0

恐怖の存在

Sidney Sheldon異常気象売りますを読んで思い出された非常に面白い本を一つ・・・ STATE of FEAR  

Michael Crichton がハリケーン カトリーナ前の2004年に発表したSF本ですが、邦訳は2005年11月の出版です。彼の最新最長編の作品ですが、話題の地球温暖化問題を取り上げています。彼はERの様な医療問題だけでなく、ジュラシックパーク以降も社会性のある作品群を数多く発表してきましたが、今回は彼が本気で社会に対して警鐘を鳴らす作品になりました。

出版後、世界中で既に多くの論争の的になり、彼の自宅が襲われるなど過激な賛否両論がありますが、普通の人が読む前の推測とは正反対の衝撃的な内容であり、実際には地球温暖化は「政治とマスコミと環境利権団体の作り上げた危機をあおる虚構」に過ぎず、地球規模で見ると局地的な気象以上が人口集中で引き起こされているだけ・・という視点です。

かつての軍産複合体に代わって、政治、法曹、メディアがアメリカ社会を支 配している。そして、PLMが環境問題をネタに恐怖を煽って、科学的に不確かなものまで断定的事実として報道している現実がある。そのイメージ情報操作の中で、トータルにものを考えられない、ほんとの ことが言えなくなってくる一種の催眠状態、集団ヒステリー状態じゃないか。 これはまずいんじゃないかというのが、本書が語っていることでしょう。実際の所、環境問題は依然科学的には仮説、 留保つきで断定的な話にはなっておらず、本書にも地球温暖化を裏付けない、二酸化炭素犯人説を裏付けない、様々なデータが出てきます。 それらから演繹される主張は、とても説得力があります。

本書に登場する環境テロリストは、地球温暖化の主張を裏付け、富豪や企業などから 寄付金はじめ金を引っ張るために、災害を起こしたり、環境破壊を企てる。環境が悪くなってるから主張するんじゃなくて、主張を裏付けるために環 破壊をするんだから本末転倒の極致。この点は、「異常気象売ります」と酷似しており、影響力のある二人の作家が同時期に出版したのは偶然ではないでしょう。日本に居ては窺い知れない何かがあるのではないかと思いたくもなります。

クラ イトンが言いたいことは、メディアの報道などを鵜呑みにせず、検証する科学的精神にしか救いはないし、自由にものがいえる社会じゃないとまずいという事。しかし現実には、それをさせないために、思考停止させて人々に 恐怖を煽り利権を得ている悪どい連中がいるかも知れないから気をつけなさい・・・ということなんですね。

 

これに対して、濃密な反論が展開されている。代表的なものは、ワシントンDC開発フォーラム・環境ネットワークの発表したものだろう。言葉数多く反論が展開されているようだが、よく読むと「科学的にクライトンはいくつかの点で断定しすぎている」という感じで、逆に彼のデータの殆どを肯定し補強している印象さえある。つまり、温暖化の議論は両方の立場で現時点ではディベート可能だという事がいえそうである。

 

国内でも道路公団郵政公社などで虚構をマスコミがヨイショして特定のグループに利権がゴッソリ移動していった様と類似した構図ですね。BSE問題でも御用科学者の意見を都合よく利用していましたが、それに気付いて昨年3月には科学者も大量辞任という形でささやかな抵抗を見せはしましたが、政府の検討委員会なるものの危うさが綻びを見せた場面でありました。それがTMに繋がるのですね、きっと。

消費税や医療費の問題も特別会計にメスを入れずに議論しているようじゃいけません。医療分野にも御用委員が出てこない事を祈ります。マスコミ御用タレント医師は散見されますが・・・

 

読んでくれてどうもありがとう。

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2007.01.08 11:33 |  映画 / 音楽 / 読書  |  murajun  | 推薦数 : 1

異常気象売ります

昨年11月に邦訳されたSidney Sheldon 「異常気象売ります」を新春第二弾として読んだ。「Are you afraid of the dark?」が原題で、2004年のNYタイムズ ベストセラーだった本だ。Sheldonの本は原著も読みやすいので、天馬龍行氏の「超訳」でない英語本も手に入ればおすすめかもしれない。

2004年といえば、Michael Crichton「State of Fear :恐怖の存在」を出版した年に当たり、どちらが影響を与えたのか知らないが、テーマが非常に似通っている。こっちは後ほど書いてみたい。

さて、環境問題を扱ったと一目で分かる邦訳タイトルだが、原題の方がより相応しい。つまり、10%の環境問題を巡って90%のサスペンスが展開しているのであり、気軽に読めるだろう。子供の宿題を手伝いながらも 3日間で600ページ読んでしまった。これくらい論文読んで研究に没頭していたら少しはましな研究者になれたのに・・・とチョッピリ後悔している。冗談はさておき、内容はというと・・・

ノーベル賞受賞者が設立した世界最大最高のシンクタンクが、環境ビジネスに眼をつけたお金の亡者にコントロールされ、上院議員と組んでマスコミを操り、外国政府を天候操作により脅して大金を巻き上げに行く。それを邪魔する研究者はシンクタンクの内外を問わずにCIAやCTU並みのハイテクを駆使して排除して恐怖の大王になろうとするサスペンス物である。

サイエンス物と位置づけられる「恐怖の存在」とは読者のターゲットが少し異なるかもしれない。しかし、巻末の2ページの「作者あとがき」を読むと急に恐ろしくなってくる・・という不思議な本である。

米ロには本当に天候調整技術を保持しているのか?

医学の領域では、まだ私にも理解可能な技術しか存在しないと信じているが、科学技術の中には応用次第ではとんでもない事が可能な技術が既に存在しているのだろう。政治が科学者を利用する時、そしてマスコミがその広告塔として利用されてしまうとき、誰かが人類全体をコントロールしてしまいたいという欲望を顕にしてしまうかもしれない。

2025年の日本の医療を模索する議論が盛んなようだが、その前に一体 10年後の世界はどうなるのかいな?

 

読んでくれてどうもありがとう。

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