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年末の26日に紹介状を持たせた「進行癌に違いない患者さん」が紹介先を「受診し入院した」という知らせがまだ来ない。最近はどこでも当日か翌日にはFAXなどで受診連絡が100%入るので、きっとあの患者は受診してないと思われる。お金が無いから入院できません・・・といいながら紹介状を手に帰宅した患者さん、急激に増悪中だったハズなので、今も大丈夫だろうか?
今年最初に受診された患者さんも経済的に大変困られていた。
その中年男性は外出先で気分不良になり、心配した知人が救急車を呼んで救急病院へ。中等度のASがあり虚血性ECG異常もあり、住まいに近い大学病院に転院させられ再度一からチェックされたそうだ。半年前まで当院で管理していたため治療歴の問い合わせがあり、所在が久しぶりに判明した。去るものは追わず来るものは拒まずだと、時々こういうのがある。その人は重病の奥さんを看病しつつ退職後で僅かな年金暮らし、救急病院と大学病院の短期入院だけでも生活破綻しそうで、研修医と指導医が総がかりで精査を強く進めたが、寿命ならそれでいい・・と経済的な理由で懇願しつつ年末に心カテもせずに退院したそうだ。大学なので精査は越年だったので自己負担上限が2倍になることを同室の患者らにも教えられたらしい。
新年早々の来院だったが、ヘテロのFHでT.cho は400程度あり、リピトール20mgで190まで下がるが支出が負担だったらしい。同じFHの兄弟をかつて当院で診ていたが、不安定狭心症でも頑なにCAGを拒否し、最期は自宅でMIで死去された。仕事を離れられない・・との理由だったが本当の理由はわからない。
ASはPG40mmHg程度で、多分CAGすれば3枝病変だろう。自覚症状こそ無いが、処方管理は不可欠である。しかし、しきりに経済的理由でご無沙汰しました・・と私に頭を下げられる。診察時間中、一番考えていたのはどうしたら一番安くMIを予防できるか・・・だった。
高齢者の自己負担、多少多目の年金や収入があれば10月から3割になった。8月に1割が2割に引き上げられたばかりだ。夫婦二人共に重病で介護目前という人々は決して少なくない。自己負担に関して患者さんは開業医には相談するが大病院、特に入院では相談しにくいらしい。患者さん達の入院中の話題の中心が医療費負担の事だというのは案外病院スタッフには気付きにくいかもしれない。研修医などは医療費の事を聞かれても説明できるだろうか?
病院では上から売上を伸ばせ、採算性を向上しろ・・と発破がかかる。無理なら給与引き下げだ・・と理不尽な事をぬかす自治体もある。病院の売上を伸ばすことは、国保負担を増やし自治体の財布を空にし、住民の生活費を奪い取る方向でしか働かないので、色々やらずに赤字の方が結局トータルではマシなのではないか?といつも疑問に思う。
読んでくれてどうもありがとう。
新春読み初めの一冊を選ぶのが難しくて、昨日5冊購入してきた。そのうちの1冊が12月20日発行の「 『小泉規制改革』を利権にした男 宮内義彦 」である。
我らが医療改革に情熱を燃やし続ける医療の神様の宮内会長に敬意を表して、新年一番最初に手にしたが分かりやすくて一晩でほぼ読み終わってしまった。読後感は、イライラ プンプン こりゃアカン・・・であった。勿論、著者にではない。
本間会長と改革仲間の宮内会長、流行語大賞は取らなかったが「改革利権」という言葉には反応が凄いようで、「オリックス側が発売前から『「出版したら告訴する』と警告状を送ってきた」(関係者)ほどの本だそうだ。それなら発禁に成る前に読まなくちゃ・・と思って1600円も払ってしまった。
新聞記者出身の有森氏らからなる気鋭のジャーナリスト集団が執筆者ということで、読む前はチョッと胡散臭い感じがしないでもなかったが、講談社が出してるし、内容のほとんどは既に報道された事を丹念に纏め上げており、推測やこじ付けや言い掛かりやでっち上げ等は非常に少ないと感じる。実際、私もほとんどマスコミ報道で断片的に見聞きした事がある内容だったが、こうしてキチンと宮内会長の軌跡を一冊にまとめると、「本間・福井・村上・堀江なんて可愛いもんだ・・」と改めて感じる。見当違いの医療改革や比叡山焼き討ちなみの地方切捨て政策やワタミ社長など異見識者を結論ありきの見せ掛け会議から締め出す構造は「やらせTM問題はママゴト程度・・」とさえ思われ恐ろしくなってくる。
あんまり書くと、告訴が怖いので内容は皆さん読んでください。万引きはいけません。立ち読みを2~3回すると大筋で読めます。医療関係者の必読本かも?
一応の内容は・・・
規制改革の旗手として脚光を浴びてきたプロ野球オリックス球団のオーナー宮内義彦が、10年以上に渡って政府の懐深くで自ら推進した規制改革を、どう自らのビジネスに取り込んでいったかを案件ごとに細かく検証している本書は、宮内氏を「改革利権の最大の受益者」として、規制緩和推進の狙いなどを綿密な取材に基づき解き明かしている。
読んでくれてどうもありがとう。