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日曜日は、家族との時間を最大限に使おうと思っている。ゴルフは娘が生まれてキッパリやめた。盆正月もほとんど仕事で会えないのでせめてもの罪滅ぼしだが、勉強も忙しい年齢になってきたので彼女達の空いた時間が益々私にとって貴重なものになってきた。
「いいよ・・・」と言って、娘を一人で自転車にのせ家の前の坂を下り、「パパのらないの?」と訊かれたが、私はテクテク歩いた。坂の多い地区なので自動車が少ない道を選んで、四角く一人で回らせていた。私からは2辺が見えるが、残り2辺は見えずにしばし死角にはなるが、私は自動車の多い道の方を監視しようとしたわけだ。
だんだん薄暗くなりだしたとき、娘が「誰もあっち居ないもん・・」と言い出したが、「もう少し回ってきたら?」と私が言ったのに、あれだけ自転車に乗りたがっていた娘が「だって、誰もいないもん。もういい・・」って、一人で家に向かって坂道を登り始めた。後に置いていかれた私は、「もう一回降りてきて回ってごらんよ・・・」と大きく呼び返してみたが、娘は家に入るやいなやベッドに突っ伏してシクシク泣き出してしまった。
訳がわからず困惑していたら、娘が家内に「だって怖かったんだもん・・誰も居ないってパパに言ったけど・・怖かったんだもん」と泣くばかりであった。家内が「パパにも自転車でついて行ってもらえばいいの?また乗りたいの?行く?」って訊くと、「ウン、行きたい・・」との返事だった。
私はもう一台の自転車に空気を入れなおして、娘を従えて夜間ライトを二人してピカピカ点滅させながら随分と暗くなった道をしばらく楽しんだ、仲良く話をしながら・・・
家路につく娘の顔はもうニコニコしていました。
我が家の近くもご他聞にもれず年に1度くらいは、路上で事故が起こったり痴漢が出たりしているために、学校などで神経質に注意をしますし、子供達の心の中にも危険なものに対する警戒心が相当植えつけられているのでしょうね。私は男ですし、自分が小学生のころにはそんな事考えもしなかったので、全く無防備になって娘を一人で薄暗い道に出してしまったんでしょうね。元気な子にするつもりが、今の子供達の置かれた環境を知らされてしまう事になりました。
大いに反省しました。娘へのデリカシーの欠如した雑な父親になりかかっていました。
同じような、ものの感じ方の方向性の違いというのは、日々の診療の場面でも良くあるんでしょうね。悩める患者さんの声なき声に耳を充分に傾けて、心や病気を癒してあげる事・・・ 娘に教えられた日曜日でした。
あとは、家族で行きつけの焼き鳥やさんに行って、真央ちゃんを見るため、家路を急いだのでありました。
読んでくれてどうもありがとう。
先日、動物園のお散歩のことを記したが、地域健康お散歩マップというのが配られてきた。私の週末の家の近くには3コースが設定されていて、その中の健脚コースという3.5kmのコースは、我が家から程近い所を通過し、いつも通る散歩道と半分くらい同じだった。
もう10年住んでいるものの、周辺を歩くのも週末が主なので知っていそうで知らない道も少なくない。動物園の隣には植物園が広がり、その横にはうっそうとした森林公園もあり散歩やジョギングコースともなっている。時折利用するコースを少し遠回りすると周遊が出来るらしく、オレンジラインで示された推薦コースを今回は選んでみることにした。これまで淋しそうな脇道があることは知っていたが・・・・

ふむフム・・野鳥の姿も多く、都会のオアシス、我が家の近くに埋もれていた訳ではなかろうが大変いいコースだ、・・・まで800mというちゃんとした案内標識まである。感心して歩き出したものの、雑種犬を連れたオジサン以外にすれ違う人がいない。何となく不思議に感じだしだ頃、目の前に突然先の見えない階段が現れた。植物園は動物園より高いところにあり日頃から敬遠していたのを思い出した。オレンジコースには階段は記されてはおらず、植物園を回るようになっていたがドンドン登らされ、とうとう最高地点まで来てしまった。なるほど、誰も通らないはずだと思ったところで、杖をついた70過ぎの男性とすれ違う。こっちは下りにかかっていたが、あのまま急な下り階段に向かうことを男性は知ってるんだろうか?と要らぬ心配をしてみたが、ここまで登ってきたので転げることも無かろうからホットコウっとあいなった。
南に開けた高台の縁をかすめる周回コース、確かに登ってしまえば気持ちいい。マンションがポツポツあって、かつて見に来たこともある地域だったが、蚊が多そうだし、歩いての行動が制限されるので買わなくて良かった。散歩するのにはいい場所だけど・・・
植物園も動物園も若い家族連れの車が駐車場を探して渋滞している。というより、全く空いてなくて道路を塞いでいる。市に雇われてるのか職員なのか、係員は沢山いたが説明や誘導がお粗末君であった。なんとなく、お頭が弱そうな感じで、税金が無駄に使われている印象をもちながら森林のなかに足を踏み入れた。
秋晴れの爽やかな日曜の朝なのに、すぐ隣の動物園の駐車場は大渋滞なのに、ここは落ち葉踏みしめ木漏れ日の中を進む別世界。ときおり、アベックが歩いているが淋しさが今日は妙に感じられた。やはり、いくらいいコースでも人よりカラスが多いと少し不安になり、ますます寄り付かなくなるんじゃなかろうか?
いつもの道を離れて、健脚オレンジコースへ進んでみた。少し標識がわかりにくいが、少し下ったところに小さな金毘羅さんがあった。その場所を息を切らして歩いている私の目に思いもかけぬ物が飛び込んできた。なんと、在宅酸素用の携帯型酸素ボンベを引いた高齢オバサンと娘?の中年オバサン。「ここ辺りはちょっと登ってましたね・・・」って会話が聞こえた。まさか・・・とは思ったがア車も見当たらず、私とは逆コースで結構な坂道を登ってきたらしい。座り込んでいたが、苦しんではいなかった。一応、こんにちは・・と挨拶して呼吸状態を探ってみたが死にそうではなかったので、私は静かにその場を離れたが、よくもまあ登れたものだ。そういえば、私の患者さんにも一人、ボンベを引いてミカン山で作業する呼吸不全のオバサンがいるのを思い出した。彼女も10年になるが、ああやって休み休み精一杯前向きに生きているのであろう。最近、在宅酸素の費用負担が非常に高くなり家計を圧迫しているであろうが、生活の質QOLを高めるのには充分に役立っているのを実感した。

その道はどこに続くのかわからないまま少し降りてきた所で、今度は道を尋ねるオバサンに出くわした。結婚式場を探していたが、そんな高い淋しい所にあるわけもない。幸い地図を持っていたので見せてもらったらいつも通る道の良く知る結婚式場だった。地図をみてやっと現在位置が判ったので、そのお礼にいっしょに坂を降りてあげていったら、娘が通う学校の横に出た。
ちょっとした冒険だったが、大都会の真ん中の絶好の散歩コース。10年も知らなかったとは実にもったいなかった。もうすこし、多くの人が歩いていると楽しいんだが、ちょっと淋しいかな。
読んでくれてどうもありがとう。