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共同通信社からの記事によると、濃沼信夫(こいぬま・のぶお)東北大教授(医療管理学)らのグループが、がん患者の75%は医師から治療費の見通しに関する十分な説明を事前に受けていないとの実情をまとめ、予想外の出費がかさみ仕事や家計に深刻な影響が生じているので、医師は薬や治療法にどれぐらい費用がかかるかなどの助言を積極的に行うべきであり、国は患者負担を減らす医療費の見直しも必要であると、横浜市で開催される日本癌(がん)学会で30日に発表するとあった。
調査は全国のがんセンターや大学病院など35施設を対象にアンケートを実施し、通院中のがん患者3526人と医師673人が回答したもので、治療開始前に医療費について
「十分な説明を受けた」と答えた患者は25%、
「説明はなかった」と答えた患者は56%、
「受けたが分からなかった」と答えた患者は4%、
「覚えていない」と答えた患者15%も加えた、計75%を説明不足とした。
一方で、治療費の見通しに関する十分な説明を
「必ず説明する」「たいていする」医師が24%、
「あまり説明しない」「全くしない」医師がが76%で、患者の実感を裏付けた。との内容です。
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5年前は大学で血液免疫内科に所属しており、入院されている方は白血病や悪性リンパ腫などのがん患者さんが殆どでしたが、治療費の見通しに関する説明は殆どしておりませんでした。
何故、治療費の見通しを説明しなかったか。今から振り返ると、一つは入院費用について勤務医がゆえ、算術への意識が乏しく、必要に迫られなかったので、勉強する機会も無く、当然説明出来る技量が無かった。当時分かっていたのは、外来初診料と差額ベット代金や、骨髄穿刺手技と骨髄塗沫標本の判断料(手書き伝票の最後尾に点数が付いていた)程度でした。
二つ目の理由として、治療費の見通しについて聞き入れられる状況に無いからです。ヒトは死亡率100%で、1/3はがんで亡くなりますが、患者さん自身大きな病院へ送り込まれ、大きな不安を抱える中で、各種検査が進み何らかの心構えが出来ていても、がん病名を告げられると頭の中が真っ白になっちゃうからです。
三つ目の理由として、担当した患者さんの一月当たりの医療費が、保険請求システムから月末に判明し、平均10万点(1点10円)で、骨髄移植をしたら30万点を超える月がありましたが、医療保険を利用した患者負担額が一定量を超えると(当時一般世帯で65000円前後)、還付が受けられる制度があったからと考えます。もちろん、入院により収入が無くなってしまい、65000円の治療費用とその他にも多大な出費であります。
事前に説明しなかった理由を考えたが、事後はどうか。当時告知を終え治療が進む中で、今後の計画をお話し合うことはあっても、治療費の説明を求められた記憶はありません。源疾病への治療は、過去の検証から最高と考えられる治療(その時点では)を、出し惜しみ無く提供するのであり、医療がタダでは無いことは明らかです。
全ての情報を提供して最終決定をしてもらうべきですが、仮に、2.3ある標準療法の選択を任された時に、費用が決め手になりますでしょうか。他の例えなら『治療費○○万円超えて、結構高くなるからどうされますぅ?』や、反対に『治療費△△万円に収まりそうなので、一緒にやっていきませんか?』ってな、積極的な説明がこれからの医者に必要なのか疑問を感じたニュースです。