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「先生、併設福祉ホームから外線でーす。」
『はい、もしもーし』
「先生がムンテラしたいって言っていた患者の家族が、突然こちらに来てしまって、今から出来ますかねー」
『それじゃぁ、15分後に外来にお願いします。』
「えっ、もう10分待って頂いているんですがー」
『えっ、10分?ここを早めに切り上げて行きますが、なぜ10分前に電話してくれなかったの?』
「会議があってー」
『お客さんの対応が先でしょう?』
「待ってくださいと、ちゃんと家族に言いましたよ。」
『いやー、お客さんの対応が大事でしょう』
「はいはい。月一回の会議で大事なんですよー」
ムンテラは最近入所した痴呆患者の、7年前に指摘された早期胃がんへの対応について、家人と協議したかったからであった。突然来てしまったのは家人の都合として、各所への協力が必要になる場合を想定して、会議前に用件を聞いて欲しかった。月一回の会議はたとえ10分でも大事である。但し、その会議は誰の為にやっているのか。職員相互の連絡や申し送りは、契約しているお客様への幸せに繋がることを知る日が来てくれることを願うばかりである。
以前どこかのマニュアル本に、会議はお客様の連絡が少ない7時30分から8時までに、と書いてあったことに頷き、偉そうに書いたが、大学勤務時の教授早朝回診は、『早く目覚めたから、付き合わされた』との感覚を拭えない。
今日は夏至。夏を前にして、明日から日照時間が短くなると思うと、毎年小さな憂鬱感が芽生えてしまう(ビール飲みゃ治りますが)。先祖は多分あまがえる。
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