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2010.07.31 11:07 |  診療  |  海外留学  |  仕事 / 職場  |  ドクターママ  | 推薦数 : 2

マリファナ その1


14歳の女の子が、お父さんとお母さんに連れられて、ERにやってきました。
この子、お父さんと暮らしているそうで、両親は現在、別居中ということらしいんです。
ちょっとややこしい家庭のような印象です。

「先生、あの子、マリファナやっていますよ。だって、マリファナのにおいがぷんぷんするもの。
それに見て、これ。」

トリアージュのナースが、サンドイッチ用のビニール袋に入った葉っぱを、私にこっそり見せました。

私には、さっぱりなんの葉っぱなのか、よくわかりません。

「先生、知らないの?これ、マリファナの葉っぱ。」

目
ひぇ~、そうなんだ。初めて見たわ。これが、マリファナの葉っぱねぇ、どう見てもそこらへんに
生えてる木の葉っぱみたいだけどね。

それで、話しをよく聞いてみますと、
このおじょうさん、今日一日、学校をサボって、21歳の男とどこかで、しけていたそうです。
それで、私に、レープを証明しろ、ということなんです。

顔
この子、それに お酒くさ~い。

今日一日、マリファナ吸って、お酒飲んで、セックスして・・・・・ということになりますか。

おかあさんが、この子にこう聞きました。

「ジェニファー、いったいこの葉っぱ、どこで、手に入れたわけ?
一緒にいた男にもらったの?」

ジェニファーは、一瞬たじろぎましたが ゆっくり下を向いてこう答えました。

「ううん、おうちにあったの。」

「え~!なんですって。あなた、ほんとうですの?」

もちろん、父親は、否定しましたよ。

でもそのあと、ジェニファーの 爆弾発言が・・・爆

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2010.07.30 15:04 |  診療  |  海外留学  |  仕事 / 職場  |  ドクターママ  | 推薦数 : 2

めがねはどこ?

生後3週間の赤ん坊。
生まれた時、32週の未熟児で NICUを最近、卒業したばかりです。
NICUというのは、新生児のためのICUで、新生児科医が勤務しています。

お乳の飲み方が 遅くなり、呼吸の仕方がおかしくなったのに気が付いた母親が水曜日の午前2時に ERに駆け込みました。

その2,3日前に かかりつけの小児科医のところで、呼吸の仕方がおかしいと
訴えましたが、簡単雑な診察しかしてもらえなかったと 母親は憤慨していました。

トリアージュでは、赤ん坊は、真っ青。
呼吸も止まっては、あえいで、とまってはあえいでを繰り返しています。

サチュレーションは なんと、71%!(92%が正常です)

さあ、みんな用意はいい?

コードブルー!!!


トリアージュナースは、赤ん坊をかかえて 私とコード用のベッドに走ります。

PH7.1 PCO2 49% HCO3 14・・・(PH7.4が正常)

サチュレーションはますます下がって、20%をさしているではありませんか。

さて、私は 3.0のチューブと、#1のミラーのストレートブレードを用意しました。

気管挿菅です。相手は、2kgあるかないかの小さな小さな赤ん坊です。

バッグバルブマスクでの人工呼吸を止め、
赤ん坊の頭側に立ち、右手で、赤ん坊の口を開け、左手に持ったブレードを口のなかに
舌をよけるように差し込みます。そして斜め上に持ち上げて声帯を捜します。
小さな未熟児の気管は、大人のものと違ってずいぶん前方に位置していて
特殊な技術が要求されるんです。

さて、声帯はどこ???

し、しまった!!め、めがね 忘れた。眼鏡がないと、細かいものが見えない。
未熟児の気管は、ほんとうに小さいんですよ。

私は、何事もなかったようにブレードを、口から抜き、ナースに
口の中の唾液を、吸引するようにお願いし、すばやくポケットから
眼鏡を取り出し、かけました。

「先生、どうしたんですか。いつもは一発で挿菅するのに。」

まったく、年には勝てませんね。
老眼、老眼なんですよ。まったく 忘れていました。
いつまでも若いつもりでいたいんですけど。

付け足し

今年の2月に試しに受けた 104回の医師国家試験の試験場で 右隣にすわっていた現役東大生に

「どうやって国試の勉強したの?」

と聞いてみましたら
イヤーノートの話が出て、私が


「イヤーノートは、老眼にやさしくないから、にがてだ」


と言いましたら、笑われてしいました!!

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2010.07.29 09:38 |  診療  |  海外留学  |  仕事 / 職場  |  ドクターママ  | 推薦数 : 2

USMLE Questions??!

2歳、という年頃は、なんとも 何をやらかすか目が離せませんよね。

Terrible Two とはよく言ったもので、
とにかく活発で ご飯も遊びのほうが優先で よく食べてくれませんしね。

そんな、Terrible Twoの女の子が、夜のERにお父さんとやってきました。お母さんは他の子供の世話をするため 同伴していないケース。

この子、名前はプリンセッサといいます。
スペイン語で、「お姫ちゃま」 とでも訳しましょうか。

この子、80歳のおばあちゃまになっても、「お姫ちゃま」と呼ばれなくちゃあいけないなんて、なんかちょっと かわいそうな気もしないではありません。

それで、このプリンセッサちゃん、お父さんの腕の中で、あばれて泣きわめいています。

「この子、急に耳が痛いと言って泣き出したんです。中耳炎でしょうか。」

カルテを見ると、熱もないようだし、これだけあばれる元気があるのなら まあ、だいじょうぶかな、とオトスコープで、耳の中を見ましたら、
な、なんと 鼓膜に限りなく近い位置に何かが大きくふさがって見えます。

あれ~ 色は赤。あめ玉、そう、大きな丸いあめ玉が、耳の奥深くにすわっています。右耳には赤いあめ玉、左耳には緑のあめ玉です!!


これじゃあ、痛くて泣くのも無理はありません。そのあたりはけっこう敏感ですからねぇ。

さて、どうやってこの泣き叫ぶプリンセッサちゃんの耳の奥から あめ玉をとりだせばいいのでしょうか。鼓膜に近いし、丸くてつるつるしているので、耳掻きでは取れそうにないし、ワニ口カンシでもはさめそうにない。
私は、耳の異物のケースが大嫌いです!なかなかとれへんからきらいや~

さて、ここで問題です。
次の中から正解を選べ。

① 蟻の兵隊さんを耳の中に送り込んで、あめ玉を運び出してもらう。

② 蛇君に、長い舌で耳の中をなめさせて、あめ玉をとりだす。

③ パナソニックの掃除機で、吸い出す(パナソニックのファンです)。

④ 手におえないので、耳鼻科の先生にまわす。

⑤ コンビニで 瞬間接着剤を買ってきて 綿棒の先に塗りつけ 
  それをあめ玉に接着させて 抜き出す。
  
①と②と③は、禁忌ですな。
これに正解なら、アメリカで、医者として十分やっていけますよ、なんちゃって。

それで、私は アシスタントに、生ぬるいお湯を用意するようにお願いしました。あとは、静脈用のカテーテルの一番太いプラスティックの管を10cc用の注射器につなぎました。

さあ、これからどうやって このあばれているプリンセッサを固定するかです。
ベッド用のシーツを体にまきつけて 手と足があばれないようにし、ベッドの横から少し頭が出るように寝かせました。

「さあ、いくわよ~」

私は、耳の中に 注射器の水鉄砲で、ぬるま湯を発射しました。

なんと、赤と緑のあめ玉は、ぬるま湯によく溶けて すんなり外に転がり出てきましたよ!!

私は、プリンセッサちゃんに ビッグハグをあげました。
もちろん、デルソールのテディベアも差し上げましたよ。
たくさん泣かせたおわびです。


と、このように 教科書に出てこないこういう症例に、臨機応変に対応するということは 医者の務めであります。

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去年の1月に 娘が夜中に階段から落っこちて、親指を痛めたというので、仕事中でしたが、許可をもらってうちに帰り、親指がかなり腫れていたため、娘をERに連れてきました。

うちのERではトリアージの段階で軽症と判断されると、廊下のいすに座らされます。お部屋のベッドは重症患者や切り傷の縫合などの医療処置の必要な患者のためだけに使用されます。

 娘は当然のことながら、軽症とみなされ、その日一緒に働いていたDr.Kに詰め所のカウンター越しに親指の診察を受けただけ。診察時間はおそらくたったの2分。レントゲンはとってもらいましたが、骨折していなかったので、捻挫ということで、スプリント(仮のギブス)をはめてもらって整形外科医への紹介と、痛み止めの処方箋をもらって帰りました。


 その1週間後、私は医療費の請求のラブレターを受け取りました。
 病院からの請求はなんと2,514.55ドル(25万円)で、医師のサービス料として別に455ドル(4万5千円)です!!!

 それとは別に放射線科の医者からのレントゲンの読み代の請求は来たかどうかは忘れましたが。

アメリカのERはものすごく高いでしょう!信じられます?

もし保険がなかったらこれをまともに払うんですよ。たった2分の診察のお礼に。


 それだけ高いから救急医療も成り立つのかなあと思ってみたり...どうなんでしょうね。

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私の一番最初の印象は、セプシス(敗血症)によるショックでした。
血糖値がアレだけ異常に低いのは、ほんとうにおかしい。
何か他にいやなことがおこっているのかも・・・たとえば盲腸が破裂しているとか・・・

次々に、最悪のニュースが続きます。
実際の正式な血糖値は、たったのでした。
そんな異常低値は、今まで見たこともありません。

その他の結果は
ナトリウム116、BUN67、カリウム7.6です。どれもこれも異常な数値です。

そして、白血球は、18,700.そして、ヘモグロビンとヘマトクリットは、それぞれ、6.5と19です。
(正常値は11と33くらいですから、半分くらいしかないかなりの貧血状態ですね。)

そうそう、母親が今朝、黒い便を観察していたのを覚えていますか?
つまり、お腹のどこかから出血しているとみてほぼまちがいなしですね。

私は、緊急に腹部造影CTを撮ることにしました。

すると、なんと

肝腫大と肝臓の周りに腹水が発見されました。

ALT、AST(肝臓の酵素)は、それぞれ24,000を超える数値だとラボからパニック値の報告がありました。
正常の何千倍もの値です。

原因は今のところはわかりませんが、肝臓の機能がシャットダウンしている状態です。

搬送先のPICU(小児のICU)の、PICU専門医からのリクエストで、
状態がかなり悪いようなので搬送前に挿管してほしいとのこと。

私は、DAI=Drug-assisted intubation(急速連鎖誘導)を使っての気管挿管を試みました。

まずは、Atropine(アトロピン、ムスカリン作動性受容体) を、1cc注入。
血管迷走神経発作を予防するためです。
そして、Succinylcholine(サクシニルコリン、短時間の筋弛緩薬)を、10mg注入。
これによって全身の筋肉が短時間完全に弛緩します。
赤ん坊がぐったりしたところで、気管挿管です。
赤ん坊が抵抗したり、口がこわばって開けられないときなどは、このDAIを使うと
挿管がとても楽です。
さて、一発でうまくいきました。
そのあとは、Midazolam(ベンゾジアピン)で、人工的に眠ってもらいました。

そして、まもなくPICUのトランスポートチーム(特別に訓練された看護師とレスピラトリーセラピストで編成されたチーム)があらわれ、この原因不明の肝不全を起こしている赤ん坊を、20分先のPICUへと、搬送していきました。

その後、PICUで、容態が急変し、さまざまな蘇生がおこなわれたそうで、
翌朝、医療用ジェットで肝臓移植のできるサンアントニオの小児専門病院へと搬送されたそうです。

そして、なんとこの子、肝臓移植のリストにのったわけなんですが、
2-3週間後に奇跡的に回復!!!
今では、名前も肝臓移植リストから完全にはずされ、回復に向かっていると、風の便りに聞きました。

肝臓の生体組織検査の結果は、
なんと アセトアミノフェンの過剰服用ということだったそうで、
ほんと、意外な展開でした。

アセトアミノフェンを過剰服用して、意図的に自殺する人はいますが、あれは、過剰なアセトアミノフェンが、肝臓を完璧に破壊してしまうから死ねるんですよね。
ただこの場合、肝臓は徐々に破壊されるので、苦しんで、苦しんで死んでいくんですよ。

母親が知らず知らずのうちにアセトアミノフェンを過剰に与えていたのかどうか、それは???ですが・・・

何はともあれ、我が蘇生チームに乾杯!

ER到着後、5分以内で超低血糖値に気付き(これは、自慢じゃないけど私たちのお手柄)すばやく補正できたことは、すばらしいことでした。
もし、そのまま低血糖値に気付かなかったなら 
確実に、意識不明から死への道をたどっていたことでしょう。
蘇生チームのすばらしい点滴確保も含めて、
1分たりとも無駄のない蘇生でした。

お見事!!!

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トリアージュナースのアンが、トリアージュからとても重症の赤ちゃんを自分の手で抱きかかえて コードブルー用のベッドに連れて来ました。
私は、ちょうど、コーヒーでも一杯と ラウンジの方へ歩いているところで、アンとその赤ん坊に出くわせました。

21:23 

母親が、自分の車でやってきて、ERの受付のウィンドウにかけよる。

母親が、サインインするかしないかのうちに、非常事態を察したトリアージュナースのアンがエントランスのロックを解除。

21:24 

赤ん坊が、コード用のベッドに。

21:25 

いち早く、酸素が与えられ、モニターが装着され、 コードベッド担当のナースのトムと、トリアージュナースのアンが点滴のラインをスタートさせるかたわら 私は、この1歳の男の子の命の危機を察する。
顔面蒼白、瞳は一点に固定。体は硬直状態。
救われることにまだ正常な呼吸あり。

パルスは、125、 サチュレーションが98%であることを確認。

21:27

 ”Normal sailine bolus 400cc, wide open.Accu check,please!
CBC,CMP,Amylase,Lipase,Blood culture X 1,Also ISTAT now!”


(400ccの生理食塩水を、点滴ワイドオープン、血糖値を測ってください!CBC,CMP,アミラーゼ、リパーゼ、血液培養 1セット、それからISTAT 今すぐお願いします。)
     

21:28

ベッドサイドでは、看護師長が 母親に病歴を聞き出している。 どうやら、5日前に、下痢と嘔吐が始まり、それ以来もう3度もかかりつけの小児科医を訪れている。
今朝、便が黒くなったので、かかりつけの医師に電話をしたが 相手にしてもらえず、水分もほとんど一日とっていない状態だという。   

21:30

重症の赤ん坊の点滴の確保は難しいのが常であるが  トムと、アンのおかげで一発で確保!見事だ。


ERテックのケンが、叫ぶ。

 「先生、血糖値が10、たったの10ですよ!!!」

 (人間の血糖値は通常60以上で、10では生きていけません。 この赤ん坊を救うには糖を今すぐ注入する必要があります。)

 「D10(10%のグルコース(糖)液)はある?」と私。

 「D50(50%のグルコース液)なら、すぐここにありますよ。アンプルの半分だけ注入しては?」と、トム。

 私は、赤ん坊の血管は細いのでD12.5(12.5%のグルコース液)が最大限点滴注入できる濃度なので、一瞬ためらいましたが、他に方法がありません。

「いいでしょう。D50のアンプルを半分お願いします。」
(コメディカルの意見やアイデアを聞くのも大切です。蘇生チーム、そうチームワークです!)

21:33

赤ん坊のレスポンスがある。硬直した体がみるみるうちにやわらかくなって、瞳がもはや固定していない。この赤ん坊、低血糖から痙攣をおこしていたのだった。

「おかあさん、ほら、あなたの赤ちゃんきっとよくなりますよ!」と、アン。

さて、いったいこの子、それからどうなったでしょうか。
意外な展開が待っているとは?

蘇生チームもびっくりのお話が続きます。

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2010.07.25 07:18 |  診療  |  海外留学  |  仕事 / 職場  |  ドクターママ  | 推薦数 : 3

コードデリバリー その3

15番のコード用のベッドに行きますと

な、なんとEMS(救急車)で運び込まれたストレッチャーの中から 産声が・・・

よく聞こえなかった「コード・・・」は、コードデリバリーだったんですね。

どうやらお若い経産婦さん 救急車の中でお産をされたようで・・・でも赤ちゃん 元気よく泣いていますが真っ青なんです。

コードデリバリーというと通常 ER内でのお産を意味することが多く、そういう時はまだ生まれるまでに余裕がありますから 赤ちゃん用のウォーマーを事前に暖めておいたり 蘇生用の器具も準備万端整っていて「さあ、いつでもどうぞ!」という感じなんですけれどね。

それにうちのERは他の科との連携がうまくとれますので コードデリバリーのアナウンスがあり次第 L & Dの病棟からはL&Dナースが、そしてNICU(新生児ICU)からはNICUナースがERへと駆けつけてくれていろいろと援助してくれます。

 

今回のコードデリバリーはもう生まれてしまっていてちょっとばかり例外的だったので こちらの準備がまだできていませんでした。

まずは、へその緒用のクランプは、パラメディック(救急隊員)が2箇所取り付けてくれていました。

とにかく濡れて寒い赤ん坊を早くウォーマーへ・・・ところが

「はさみ、はさみ、はさみはどこ?!」

へその緒をまずは切らなくっちゃ!

みんなそれぞれスクラブのポケットを探るんですけど、なんとだれもはさみを持っていません!いったいどうなってるの??

大急ぎでお産用のキットをひっくり返してはさみを見つけへその緒を切りました。まずは一安心!

今日の蘇生チーム、意外なところで壁にぶち当たります。

赤ん坊を冷たいウォーマーに乗せるわけにはいけませんから

” Bring me a warm blanket!! ”

急いでこの濡れて冷たい赤ん坊をこれまた冷たいウォーマーの上に、でも暖かいブランケット(温蔵庫の中の暖かい分厚いタオル)でくるんで羊水をふきとり刺激を与え続けて口の中を吸引しました。

もしあなたがシャワーを浴びてクーラーががんがんにきいているお部屋に出てくれば、スーッとものすごく寒い感じでぶるぶる、わかります?

この赤ん坊、お母さんの暖かい羊水の中から出てきて濡れたままお母さんの股の間でしばらく寒い思いをしていたわけなんですよ。

ところがベッドがじゃまでウォーマーのプラグがコンセントに届かない!

酸素もあげたいんだけどベッドがじゃまで壁の酸素の取り口にも届かない!

その間ほんの1,2分のことなんですがあせりまくってベッドを移動させてなんとかかんとかしているうちに 新生児室の蘇生チームが到着。

やっと暖かくなってピンクになった赤ん坊、4階の新生児室へと搬送されていきました。

とにもかくにも 母子ともに健康なようで ご出産、おめでとうございます!

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2010.07.24 06:59 |  診療  |  海外留学  |  仕事 / 職場  |  ドクターママ  | 推薦数 : 2

コードデリバリー その2

 Delivery という単語なんですが、医療界に足を踏み入れる前まで、「配達」という意味しか知りませんでした。

医学生の時 産婦人科のローテーションで生まれて初めて Deliveryというのが分娩、出産という意味でもあることを知り 驚いたのです。ちなみに私はマイアミで医学教育を受けましたのですべて英語で習ったのです。

病院にあるお産のための病棟を L & D と呼びます。 Labor and Delivery の略称なんですね。

Laborというと 「つらい労働、苦しい仕事」という意味ですが「陣痛」という意味もあるんですよ。

つまり陣痛=つらい労働、配達=コウノトリが赤ちゃんを連れてくる、という感覚ですがそう考えると納得、納得。

 

夜中の2時を回った頃・・・

ピーピーピー!!

これはコードがあるという警報なんです。

ERのみんなは耳をすませました!

「コード・・・ER コード・・・ER 」

オペレーターの彼女、眠たいのかしら。声が小さくてよく聞こえませんよ~

しかたがないのでとにかくメインのERにあるコード用のベッドに行ってみると・・・

 

明日に続けます。

 

 

 

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2010.07.23 04:46 |  診療  |  海外留学  |  仕事 / 職場  |  ドクターママ  | 推薦数 : 3

コードデリバリー その1

こちらのERではいろいろなコードがあります。コードがあるたびにオペレーターが全館にアナウンスします。

「Code Blue ER, Code Blue ER 」

という感じ。

もちろん コードブルーが一番有名。

日本でもコードブルーというドラマが流行ったそうですね。

他にどんなものがあるかといえば

Code Red

Code Strong

Code Brain

Code Trauma

Code Delivery

などなど・・・

Code Redは、

火事。病院内で火事が起きたとき全館にアナウンスが・・・そういうときには Confinement というプロトコールに従ってあちこちのドアを閉めまくります。

Code Strongは、患者さんが、もしくはその家族が暴れたときにアナウンスされます。その時にはもちろん力持ちの筋肉マンがかけつけるわけ。ふつうは警備のおにいさんと病院につめているエルパソ警察の警察官が、そしてわたくしも・・・冗談です!

Code Brainは、

脳卒中の患者さんのためのもの。うちはStroke Centerなので脳卒中の症状でみえた患者さんにいち早くCTスキャンを撮って t-PA(tissue plasminogen activator)の治療の候補者かどうかを見極めるのです。神経内科の専門家がTele-Neurology というシステムで治療に参加してくださいます。テレビビデオになっているすごいシステムです!

Code Traumaは、

外傷の患者さんのためのもの。最近ではTrauma STATという言い方に変えてしまいましたが、外傷専門外科医がいち早く レスポンスします!ピストルで撃たれたとか、ナイフで刺されたとかそういうタイプの外傷ですね。うちはレベル2の外傷センターなんですよ。

そして、Code Deliveryですが・・・

明日に続けますね。

 

 

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2010.07.22 05:26 |  海外留学  |  生活 / くらし  |  ドクターママ  | 推薦数 : 3

夏休みモード

日本の良い子達はもうすぐ夏休みですね!

アメリカでは早々と6月の初めからもう夏休みに入っています。そして8月23日に学校が始まります。

 今日はどうも患者さんが続かず暇なのでコーヒーでも飲もうとERのラウンジに行きました。夏の間は患者さんがぐっと減りこういうことにしばしばなります。

ラウンジのテーブルの上には箱一杯のチョコとメモがテーブルにおいてありました。

「子供の学校の寄金を募っ ています」

とメモには書かれてありました。

私は1ドル紙幣と引き換えにチョコを一つつかみました。こうやって募金活動に参加してあげるんですよ。

そういえばこちらの学校はやたらとこういう寄金活動が多いと思います 。

毎年毎年学校のPTAから寄金活動に参加するよう要請されて子供たちはチョコレートやクッキーなどを売らなければなりません。日本のようにご近所との お付き合いが深くないアメリカで近所周りを子供にさせるのは危険なので、親の職場に持ってきて職場の人に寄付をお願いするのはとても賢いやり方だと感心しました。

アメリカの学校は日本に比べると貧乏なのかどうか知りませんが、毎年8月になると新学期の始まる前に学校指定の文房具を買い揃えることになってい ます。ノート、鉛筆、バインダー、クリネックス、はさみ、などなど買い物リストはそれはそれはなが~いもので、子供が何人もいようなものならたまったものではありません。

教科書だって借りるだけで、1年の終わりには返さなければなりませんよ。信じられます?日本は何かにつけて至れり尽くせりだと思いますよ。

 

 チョコレートで思い出しましたが、いつも私は主人が米軍の軍医なので、軍のコミッサリーと言うスーパーで食品の買出しをしますが、毎年秋になると エルパソの米陸軍基地でたくさんの自衛隊員をみかけるようになります。

毎秋ミサイルの演習に日本からエルパソに来られるのが恒例になっているからなんです。

昨秋お買い物 に行った際、自衛隊さんが山のようにチョコレートやクッキーを買いこんでいるのをみかけ、どうするのかと聞くと、隊員たちの夜食だということ。 アメリカのチョコレートやクッキーはまずいのにととても気の毒に思いました。

日本のお菓子はやはり最高です。

日本の子供たちの安全な夏休みと健康を遠くからお祈りしています。

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