またゆっくり書きたいが
今月の当地の医師会報に電子カルテを使った診療は、患者さんとの心の交流を妨げるという意図の雑感が大先輩の先生から投書されていた。
正直驚いた。御年配の先生では仕方ない感覚かもしれない。ただ、今の時代に電子カルテだから患者さんの顔を見ないとか、患者さんとちゃんと接することができないとか、そういうのは、時代錯誤の言い分だと思う。
電子カルテに関する利点と問題点は、私の旧つれづれ日記に、カルテ選定にあわせて語ってあったはずだが・・・ 私の場合は従来手書き外来カルテでもPOMRをしっかり記載し、大変たくさんの情報を書いていたが、紙から目を離すことはできないので、やはり紙をみながら患者さんと接していた。診療終了時には非常に手が疲れた。それが電子カルテになって見るところが紙ではなく画面になり、たくさんの問診内容は一部はスタッフが事前に問診した内容が生かされ、無駄な二重入力はなくなり、紙よりもむしろたくさんの情報を、短い間に把握し、残った時間を患者さんに向かうことに充てることができる。紙時代の情報とは格段の内容を記載でき、参照でき、そしてそれを元に充実した診療ができているという実感がある。また多くのスタッフは別の場所でカルテを共有できる。さらに同じ画面でXP、心電図、心エコー(動画)、頸動脈エコー、ホルター、肺機能などの結果をそのままお見せできる。つまり、画面に向かって同じ情報を見ながら患者様と病状をお話しするという状況もできる。紙カルテがないから、保管スペースは必要ないしカルテ出しはしなくてもよく、患者さんからの問い合わせがあってもすぐに目の前にカルテを開くことができる。過去に書いた文章も生かして新しい紹介状も書ける。・・・利点は書き始めたらきりがない。
先輩の医師に同じことを求めようとは思わないし、私も年をとればできることが減ってくると思う。
しかし、今できていることをしっかり見つめもしないで懐古趣味に浸っていては、患者さんの側にたった医療はできない。そしてどういう方法を使っても、医師自体の患者さんに対する思いがしっかりしていなければ同じことと思う。最近の若い医師に対する批判は、電子カルテにではなく、別の観点でなされるべきだと思う。
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