以前にこのBlogでも紹介した、心拍のRR間隔の揺らぎを解析し、レクリエーション(毎日の生活における)の質、睡眠の質を評価することができるハートマンという機械。その開発、解析、販売に関わっているでハートバランス社(オーストリア)のGMストールさんがわざわざ名古屋まで足を運んで来てくださった。20年以上前、私たち夫婦が結婚式をした名古屋観光ホテルのロビーで落ち合い、まずは喫茶店で話を・・・
ストールさんは仲介、通訳の労を買って出ていただいたヴェレーダジャパンの野中さんと、東京から、アントロポゾフィー医師関係では大阪から循環器センターの宮里先生が来てくださり、私は豊田から妻と車で向かった。
英語中心の話し合いであった為、理解が100%とは言えない点もあったが、日本の保険診療の現状を説明し、当院でどういう形でハートマンを使った研究ができるか、今後日本のホルターから得られるデータでハートマンの解析結果と同等の解析ができる変換解析ソフトの開発をすすめること(夏が目標)など、3時間以上にわたって話し合った。単にハードの売り込みに来ているのかと事前には思っていたが、やはりヨーロッパの文化背景というか、しっかりした考えの基に、我々が考えているよりも広い範囲での(例えばはたらくひとたちの健康と安全を向上させるというような)考えを持った上でのビジネスであることに感銘した。特に日本で試験的に行ったデータをお見せしたときの微妙な所見の違いに対する洞察などは単純に睡眠の質だけを判断していた私としては反省することしきりであった。
今後できるだけ多くの症例を行い、その所見に対するしっかりとした読みができるようにトレーニングをうけ(Web会議などで行うことが可能ではないかと相談)、実際の睡眠障害や睡眠時無呼吸、不整脈などの患者さんの睡眠の質などを評価できるようにしていきたい。
話が長引いて外での食事をする時間がなくなり、同じロビーの喫茶店奥のバイキングで30分制限(9時終了なのに8時半に入店)のバイキングを大あわてで食べて不必要に満腹になって帰ってきたが、実りの多い会談であった。
3年前から毎年GWの4/29−5/5、長野県飯縄高原の水輪にて行われているアントロポゾフィー国際医学ゼミナール(IPMT)に今年も参加してきました。5月の連休まるまる使うゼミナールは、それだけ必要な中身の濃さはわかるものの、診療休診にしての参加はさすがに勇気がいりました。
今年はとうとう4年目、日常診療にかまけて、なかなかアントロポゾフィー医学の勉強と実践ができていない状況ですが、同じ思いを持つ医療関係者と1週間泊まりがけでのゼミナールは、今年も充実したものでした。参加者はスイスからの講師陣を含め、80名にも上りました。今年初めて参加という方もかなりいらして、こうした活動の広がりが着実にされていることを実感しました。
今年のテーマは自我、自立性、そして両極性。
例年のごとく4/29昼に集合。私は豊田から車で東海環状ー中央道ー長野道経由で長野に、以降は善光寺のうえの飯縄高原に向かいました。その日は1日目のオリエンテーションに引き続き、ヴァーラーさんのライア演奏で開幕した。そして特別講演。
★ヘラルド・マティスさんのアントロポゾフィー医学の学術研究に関する講義。EBMが5年で意味がなくなるという事実から、EBMを超える認識に裏付けされた医学(CBM = Cognition Based Medicine) の説明。実際にかなり効果が確認された研究があり、こうした研究を元に、私たちの目指す医療を世の中にも理解してもらうようにしなくてはならないと実感。そして
★ミヒャエル・グレックラーさんの今年のテーマへの導入。
2日目以降は、朝食(7;15-)後、ホテルアルカディアのホールにてのオイリュトミー1時間。前半は音楽オイリュトミー、後半は12の魂のエクササイズ。歩いて水輪に戻り、ミヒャエラ先生の1日の導入につづき、
★ゲオルグ・グレックラー先生の射影幾何学と天文学の講義(写真)。
午前はその後ティータイムがあり、12時半までグループに分れて
★シュタイナーとイタ・ヴェークマン共著のGA27のテキストリーディング(GA27 霊学の認識によって医学を拡張するための基礎付け第5章、植物、動物、人間)。 お昼は天気が良ければ中庭で水輪さん自慢の自然食に舌鼓。わずかな休憩ののち午後の部、
★「体質的治療に対する治療的物質とプロセス」(今年はアンチモンが主役、愛すべき錬金術薬剤師シュミッドリー先生と、マチス先生)(並行して1年目の参加意志向けの芸術療法体験と看護師コース)、その後、
★「バイオグラフィー適診断、小児期における体質的治療と精神病の予防」(ミヒャエラ先生)に並行して 「癌治療の症例検討」(マティス先生) 夕食を挟んで 合唱15分
★「病気と治療の霊的理解、医師と患者のための治療的瞑想」(ミヒャエラ先生) そして最後に例年のように、浅田さんのピアノで私のシューベルトのうたを歌わせて頂きました。 
今年は記録係で、毎講義、ビデオ撮影もしたのでかなりハードでした。実際の感想、などはまた時間を見つけて行います。
そして・・・来年5年目は「卒業」の年、5年目の医師だけ、スイスドルナッハでGW中に5年目の最終講義を受ける予定になりました。まだ、日程上いけるかわかりませんが、せっかく4年続けてきたのと、来年しかドルナッハでの日本用の講義はないとのことで、何とか実現させたいと思います。一番心配なのは医師会の休日当番・・・今から憂鬱質の私は悩んでいます。

当院のロゴはハートを摸した枠の中に蛇が1匹巻き付いた杖があります。この杖はアスクレピオスの杖といいます。この言われに関して、一言。世の、いろんな医学関係のマークの中に蛇が巻き付いた杖がありますが、その中に蛇1匹と2匹のものがあります。1匹の方が医学の象徴のアスクレピオスの杖なのですが、この点以下の書籍に詳細が述べられています。
当院開院時、ロゴ作成に際して参考にした本ですが、
「蘇る医神アスクレピオスの物語」(澤田祐介・医歯薬出版)
という本です。この本を元にして簡単に当院の杖のいわれと、2匹でなく1匹であることの説明を少し・・・
<アスクレピオスの杖>
アスクレピオスは音楽の神アポロンの息子ですが、アポロンは神々の医神とも考えられています。音楽が病をいやし、健康を保つと言うことからすれば、関係があると考える方が自然ですね。この父の子として生まれたアスクレピオスは親元を離れ、賢者ケイロン(半身半馬のケンタウロス族の賢者)のもとで修行して、エピダウロスの地で医師として一人立ちしたわけですが、その医療活動は、この地を拠点にあちこちに出向き、やめる人、悩める人をいやしていくという、往診を主とした活動でした。その往診は当然その時代には徒歩で回ったわけですが、徒歩で歩き回るのに、杖を片時も離さずに歩いたとのことです。その杖にはいつも蛇が一匹巻き付いていた、これがアスクレピオスの杖と言われたものです。
<杖に巻き付く蛇の意味>
蛇の意味としてはこういうことが述べられています。若返りや不老の象徴(脱皮の能力・・・ギルガメッシュ伝説)、生命力と精力(皮のような蛇行・・・水の癒しの力の象徴、強い精力など)そして、聖書では、アダムとイブをそそのかす悪者のイメージですが、旧約聖書の出エジプト後、モーゼがカナンの近くまで来たとき、その地方にいた蛇に悩まされたときのこと、「主は炎の蛇を民に向かって送られた。蛇は民を咬み、イスラエルの民の中から多くの死傷者が出た。・・・主はモーゼに言われた。『あなたは炎の蛇を造り、旗竿の先に掲げよ』モーゼは青銅で一つの蛇を造り、旗竿の先に掲げた。蛇が人を咬んでも、その人が青銅の蛇を仰ぐと命を得た。」こうした意味を持つ蛇が巻き付いたアスクレピオスの杖、医学の象徴であるゆえんです。
<ヘルメスの杖、ケールケイオン>
一方二匹の羽根付きの蛇が巻き付いたヘルメスの杖(ケーリュケイオン)は、もともとはアポロンが放牧の時に使っていたものです。それをヘルメスが造った竪琴と葦の笛に魅せられて交換してしまったために、ヘルメスの元に置かれたわけです。
<ヘルメスとは?>
ヘルメスは医学の神とはとてもいえないような神でした。ただ最後の理由で錬金術にも関わっており、全く無関係とは言い切れません。上の本を元にすすめます。
ヘルメスはアポロンの異母兄弟で、商業の神様。おまけに嘘つきと博打打ちと盗賊の守り神でした。生来の盗人で、生まれてから半日もしないうちにゆりかごから這いだし、アポロンの牛を盗み、逃げる途中で焼き肉にして食べてしまいます。怒ったアポロンの訴えを聞いた父ゼウスに、とにかく牛を返せと命令されたのですが、食べてしまったので返せません、そこで帰る途中で殺した亀の身をえぐり残った甲羅のくぼみに牛の腸を張って竪琴を造ったのですが、この竪琴と演奏方法をアポロンに教え怒りを収めたのだそうです。アポロンはこの亀の甲羅の竪琴の音色に惚れ込み大変優れた演奏家になったそうです。もう一つアポロンが得意なパンの葦笛も、実はヘルメスが造ったもので、これもほしくなったアポロンが、葦笛と引き換えに大切な金のケールケイオンの杖をヘルメスに渡したのです。
ヘルメスはゼウスには気に入られ、公私さまざまな使者役とされ、翼のついたサンダルを履き、ケーリュケイオンの杖を持ち、神々の住むオリュンポスの世界から人間世界、また冥界へとゼウスの名を受け、三千世界を飛び回ったそうです。神々の世界、人間界、冥界を自在に移動できると言うことは・・・何か特徴づけられていますね、そうです固体、液体、気体と簡単に変化する水銀と同じですね!水銀と同一視され、ヘルメスのローマ名はマーキュリーといわれたのだそうです。万能薬の水銀とヘルメスそれが誤解されてヘルメスの杖が医学のシンボルと間違われたという可能性があるということです。
二匹の蛇の杖はハワイ大学、アメリカの軍事医師団、日本でも防衛医大、自衛隊衛生科で使われているそうですが、あえてわかっていながら理由をつけて使っているようです。
以上、長くなりまして済みません。
一度当院のロゴもごゆっくりごらんになってください。
ちなみに、このWaldorfフォントは正式に購入して使っております。
ネットでWalforfFontと検索しますと、出てきます。10個ほどのフォントセットで数千円でした。最近ユーロ高なのでやや高いかも知れません。マックでもウインドウズでも使えます。
GW7日間のアントロポゾフィー国際医学ゼミナール(IPMT)4年目の報告は・・・もう少し熟してからにします。
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