ブログが京都に行ったままで帰ってこないけど、どうなっているのだという問いあわせみたいなのを時々もらっていて、気にはなっていたのだけど、更新に手が着かず数ヶ月が過ぎました。
UNCというのはUnivercity of North Carolinaのことで、自閉症の支援プログラムTEACCHの発祥の地です。
この連休を使って、TEACCH部を3年ぶりくらいに訪問して、見学とかしてきました。まあ、自分自身は年齢的にも立場的にも教育者としての役割はあるのですが、このように被教育者になるのが好みで、優れた臨床に接する機会は貴重です。
写真はUNCの本部があるチャペルヒルの夕陽です。
固定リンク
|
コメント (1)
なんだか、久しぶりに更新です。しかし、最近は寒いですね。寒いのも暑いのも苦手なんですが、車で通勤しているので暖房が効くまでの数分間が凍死しそうなくらいの数時間に感じます。
大学は授業がやっと終わり、今日はテスト、明日もテスト、今年から定期テストも国試対策も兼ねてマークシートにしたので、採点が楽になり、ちょっとうれしい。問題作りは大変だったけどね。二年生の皆さんがんばってね。明日のテスト後は京都へ。
この土日は以前お知らせした、ジョン・ドカティ先生をお迎えしてのTEACCHコラボレーションセミナー2008です。
http://www.teacchken.com/
当日も参加できますから、関心があってまだ申し込んでない人は直接会場のシルクホールへお越しください。特設受付があります。残念ながら懇親会は満員でキャンセル待ちになっています。
プログラム翻訳をちょっとだけ手伝いましたが、とても興味深かったです。学校コンサルテーションというシステムがほとんどない日本のわれわれにとって、歴史もあって根付いているノースカロライナの専門家の経験はとても参考になります。
プログラム
1日目
講演 『TEACCH における学校教育へのアプローチ』
ドカティ先生から、ノースカロライナにおける自閉症を対象にした学校コンサルテーションの方法や注意点、教師との協力のあり方などについてお話しいただきます。
2日目
実践報告 『学校教育に関する実践』
TEACCH 研の会員から日本の実践を報告し、ドカティ先生にコメントをいただき、
情報や意見の交換を行います。
ブログを見ている人で会場へいらした方はお声をかけて下さいね。声かけてもらっても何も特典はありませんが・・・・
固定リンク
|
コメント (7)
学会とかで忙しくて更新が滞りました。
先週末は横浜でLD学会がありました。LD学会のことは時間がある時に書きたいことが色々あるけど、今回のテーマはディスレキシアで、演題やシンポジウムもディスレキシア関係のものが多く、ある意味本来のLD学会らしくなったかもしれません。で、LD学会の印象ですが、なんか特有の雰囲気のある学会です。まあ児童精神科や特別支援教育の関係の学会は、ユニークな人が多いのですが(あ、もちろんユニークはほめ言葉です)、LD学会のユニークさのベクトルの向きは、たとえば精神神経学会や特殊教育学会のユニークさのベクトル方向とはちょっと違う方を向いている気がしました。若い学会ということもあるのかと思いますが、学会が青春しているというか、なんか一オクターブ高い感じです。一オクターブ高いというのは昔、吉行淳之介が青春論もどきで使っていた表現で、うまいなあと思って覚えているのですが、元気やエネルギーがあって良いという面ももちろんあるのですが、なんか僕のようにシャイな人間(といっても信用してくれない人が多いのですが)には、ちょっと気恥ずかしい雰囲気というのも確かにあって、どっぷり浸るというよりは適度に距離をとって、でも、遠すぎない距離で関わっていたいような気もするという不思議な学会なのでした。
博覧会のことは、こっちを見てください
http://as-japan.raindrop.jp/index.html
固定リンク
|
コメント (2)
リンクに表示していますが、事例検討セミナーのお知らせです。
ちょっと新しい試みですが、事例について専門的に検討したい先生方にはお勧めです。
このセミナーは受講の条件がありますので、ご注意下さい。
詳細は
http://www.ypdc.net/study/study/specialty_071223.html
をご覧ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
医師向けアドバンスト講座
よこはま発達クリニック 主催 ペック研究所 後援
自閉症スペクトラムの事例検討
自 閉症スペクトラムの診断や支援についての基礎知識をお持ちで、臨床実践を行っておられる医師の方を対象に、より実践的に学ぶことを目的にした事例検討の機 会を提供します。参加者から事例報告をしていただき、少人数でのディスカッションと、講師からのコメントをとおして事例から学びたいと考えています。
対象
「06・07年度YPDC医師向け入門コース」の受講(予定)者
「06・07年度ペック研究所医師向けアドバンスト・コース」の受講(予定)者
「医師のためのDISCO講座」受講者
日時
2007年12月23日(日) 10時~16時
内容
参加者からの事例報告と講師からのコメント、ディスカッション
※午前・午後 各1例(報告者からのプレゼンテーションは30~40分程度)
講師
内山登紀夫(児童精神科医/よこはま発達クリニック)
吉田友子(児童精神科医/よこはま発達クリニック・ペック研究所)
コーディネイター
費用
5万2500円(税込)
場所
よこはま発達クリニック 研修室
申し込み方法
PDF申し込み書に 必要事項を記入の上、FAXまたは郵送でお送りください。メールの方は同様の内容をお書きの上申し込みください。
固定リンク
|
コメント (1)
ADHDとASD(自閉症スペクトラム)の関係は複雑で不思議です。
自分の中でも考えが少しずつ変わっていきます。
児童精神科を数年経験した15年位前にはADHDと自閉症はちゃんとみれば区別できると思っていました。
多動や不注意のありかたもADHDと自閉症では違うと思っていたし、先輩医師もそう言っていました。
例えば自閉症の多動は親の存在をほとんど意識せず、どこでも行ってしまう、ADHDの多動は親の存在を意識しているとか
自閉症の子どもは物の刺激で注意が逸れるけど、ADHDの子どもは物でもヒトの刺激でも注意が逸れるなどです。
でも、どうもそう物事は単純ではないなと思い始めたのが10年くらい前です。
何よりも幼児期にADHDと診断した子どもをフォローしていくと10歳くらいから、自閉症スペクトラムと診断変更(あるいは追加)が必要な子どもが少なくないことを実感してきました。その逆の変更が必要だと感じたことがほとんどないのも不思議です。
つまり、振り返ってみると、親を意識して多動だった子どももヒト刺激で不注意だった子どもも、自閉症圏の特性が目立ってくることがふえたのです。
この問題はなかなか難しいです。
固定リンク
|
コメント (3)
僕には嫌いな言葉が色々あるんだけど、その第一が「訓練」ですね。
医療、福祉や教育の分野では、当たり前みたいに使われる言葉ですが、僕は「訓練」という言葉を見たり聞いたりするだけで、ちょっと不愉快な気分になります。
偏食を直す訓練とか、社会性を伸ばす訓練とか、人の目をみる訓練とか、一杯ありますね。
訓練という言葉には、どんな不適切な「指導」も正当化できるみたいな危険が内包されています。
訓練という言葉を見たり聞いたりした時は、その中身が本当に発達障害のある子どもや成人のためになっているのか、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。
固定リンク
|
コメント (5)
今日は少し専門的な話です。
学会もおわり、セミナーも終わりました。
セミナーってのはDISCOセミナー
興味のある方は来年もやりますので
で、溜まっていた心理テストレポートや診断書を書いたり、スタッフの書いたレポートを読んでいます。
子どもの発達障害の場合は、ほぼルーチンでWISCーⅢをやりますが、ある「権威ある」教科書に気になる記述がありました。
要約すれば
言語性IQがと動作性IQを比較して(あるいは言語理解と知覚統合を比較して、言語が強い子には言語で指示するべきであるし、非言語が強い子は視覚を使って指示するのが良い
という意味の記述です。
しかし、こと自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群も含みます)に関しては、言語性IQが動作性より高い子どもでも、言語理解が高い子どもでも、視覚的指示にほうがよく伝わる(子どもにとって理解しやすい)ことが非常に多いのです。
実際、言語性IQ140、動作性100といった子どもでも視覚的スケジュールを使うと、それを頼りにして自分でチェックしながらテストに取り組む子どもが沢山います。
テストは使い方次第で役立つのですが、臨床経験と常に照応しながら解釈しないと、おかしな解釈になります。
WISCⅢの英語圏での標準的なテキストには自閉症の項目がありません。(ADHDやLDはある)。
心理学の専門家が書いた心理テストのテキストの自閉症(スペクトラム)に関する記述について正直物足りない感じを受けることが多いのです。
固定リンク
|
コメント (2)
調書漏示問題では、一応の決着をみたようだ。
奈良地検はK氏の起訴を見送った。
例によってメディアは報道への公権力の介入に焦点をあてて批判しているし、K氏の起訴を見送ったのも地検がメディアの批判をおそれたのかもしれない。
結果には釈然としない。一般のメディアが公権力の介入を批判するのは当然としても、メディアは同業者としてのK氏や講談社をもっと批判すべきではないか。
鑑定医が逮捕されたことで、メディアは情報源の協力を得られにくくなることともっとも恐れているようだ。
でも、問題はそこにあるのではないと思う。
医師などの専門家がメディアに協力するのは、障害や疾病に関する誤解や偏見をなくしたいことや、何が必要な支援を社会が理解してほしいからであろう。
専門家としてメディアに「協力」するのであって、食品会社の内部告発者の立場とは本質的に異なる。
また医師にとってはクライアントの利益が第一であって、クライアントの利益が保護されない限り、どんなメディアとも協力できない。今回の事件は、クライアントの利益を台無しにしたという点で、鑑定医もジャーナリストも罪は免れないと思う。メディアは、その点をもっと重大視すべきだ。
啓発という点から医師の視点から今後のことを考えてみよう。
まず、精神鑑定が必要な少年事件が起きたときに、少年も少年の家族も鑑定医に必要な情報を提供することに躊躇するだろう。鑑定は一般の臨床とは違うのだろうが、それでも医師ー患者関係という信頼感が基底にあるはずで、少年も家族も事件と直接の関係のない個人情報までが公にされるのだから鑑定が非常に難しくなり、今後の少年犯罪の予防という観点からは大後退である。
社会的な負の影響は計り知れない。でも、この点を指摘しているメディアはほとんどない。
今回の事件のことで、僕自身はメディアに協力する気持ちを完全になくした。
それは逮捕を恐れるからではない。
メディアが
少年の人権を犠牲にすることに許容的であること
メディアにとって
専門家が単なる情報源であって協力者ではないと位置づけられているらしい
ということがわかったことだ。
さらに下記報道によると地検が
以下引用
「コピーは取らない」と持ちかけながら調書をデジタルカメラで撮影した行為などは「取材の駆け引きを超える範囲ではない」とした。
引用終わり
という新聞報道が事実なら、メディアが取材目的で嘘をつくことに地検がお墨付きを与えたということだ。
これは恐ろしいことで、例えば研究室で取材を受けている時にトイレにたつと、トイレに行っている最中に資料を撮影されたりすることがあっても「しようがない」ということだ。
この地検の発表を読んでジャーナリストは安堵しているだろうか?もし、そんなジャーナリストがいたら(いるとは信じられないが)、そうとうに極楽トンボである。
このお墨付きでジャーナリストは、さらに取材がしづらくなるはずだ。この点に関しても、心あるジャーナリストやメディアは地検を批判すべきでなないか?
あるいは地検の側からの暗黙の医師や専門家への警告か?あるいはせめてものメディアへのしっぺ返しか?
などとまで勘ぐりたくなる。
僕は今まで、ずいぶん取材に応じてきたし、啓発のためと思って自分の時間を費やしてきた。
しかし、今後は考え直そうと思う。
固定リンク
|
コメント (2)
今日の朝日新聞の記事に
「知る権利」に応えるには
情報源秘匿 何より大切
と出ていた。
さらに逮捕は行き過ぎだという。
「食の偽装」の発端も内部告発だし・・・
というわけだ。
メディアの論点は朝日に限らず、知る権利、情報源秘匿、
表現の自由への公権力の介入
をテーマにしているのだが、
なんか論点がそれだけで良いのだろうか?
今回の奈良の事件は赤福とかミートホープの問題とは本質的に異なる点がある。
それは、少年のプライバシーが細部まで暴かれることが一人の人間のこれからの人生にとって良いのかどうか
そこまでしないと再犯予防の啓発にならなかったのか
どうかという点が論点であるはずだ。
もう一つの論点はジャーナリストのモラルとフェアネスということだ。
再犯予防という「崇高」な目的のために是が非にでも情報が必要なら「「迷惑はかけない」などという代わりに「最悪、逮捕されるかも知れないが協力してほしい」と申し出るべきだったと思う。そして、原稿を鑑定医に見せるべきだったのではないか?
「出所は内緒にしてやるから、何でも話せ、伝えることはこっちが決める」という態度はジャーナリストの万能感の表現、あるいは単に傲慢としか思えない。
情報源さえ秘匿されていれば何を言っても良いわけではないだろう。
「知る権利」といっても、第三者が今後の人一人の人生を左右するかもしれない細かいプライバシーまで知る権利があるとも思えない。
メディアは一人の少年の今後の人生の重みをもっと良く考えるべきだ。
企業の内部告発とは本質的に違う問題だ。
固定リンク
|
コメント (5)
昨日、突然TEACCHプログラム研究会の話をしたので
TEACCHって何ですか?というメールをもらいました。
TEACCHを知るのに、とても良い本が出版されたので
とりあえず紹介します。
藤岡宏先生著
自閉症の特性理解と支援
TEACCHに学びながら
ぶどう社
http://www.budousha.co.jp/booklist/book/rikai.htm
- :自閉症の特性を理解する
- :特性に沿って支援の方法を考える
- :医療・親さん・地域
の3部から構成されています。
内容紹介は後日、ちょっと詳しくします。
固定リンク
|
コメント (0)