ビッグ3は,米議会の反対を受けて厳しい条件を飲みました。GMとフォードの社長は、社用ジェト機を売り、年収1ドルという条件を飲み、自動車で10時間運転して、ミシガン州から、ワシントンまで運転して、公聴会に出席します。
オバマ次期大統領は、何かの方法で救済すると思います。もしつぶれると、1000万人が、路頭に放り出されます。この事は、リーマンブラザースの比でありません。たいへんな世界恐慌が起ります。
12月2日の時点で、GMの株価は、4.85ドル、フォ–ドが2.70ドルです。
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(12/3)ビッグ3救済、壁高く 4日から公聴会
【ワシントン=大隅隆、ニューヨーク=武類雅典】ビッグスリー(米自動車大手3社)の再建計画提出を受け、米議会は金融支援策を巡る審議に入る。11月 中旬に開いた第1回の公聴会では出席議員が3社の経営トップを批判。3社は4、5日に予定する第2回の公聴会で再建計画の詳細を説明する考えだが、計画に は不確定な部分も多く、議員の賛同を集められる保証はない。資金難に直面するビッグスリー救済にはなお高いハードルが残っている。前回の公聴会で「政府支援を求めるのに社用機に 乗ってくるとは」と批判されたことを受け、3社は議員らの心証を良くしようと懸命。GMやフォードの経営トップは今回、車でワシントンに向かう。「1ドル 年俸」ものんだ。
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2008/12/03
米新車販売、ビッグ3再建に逆風
【ニューヨーク= 小高航】2日発表の11月の米新車販売台数は、日米の主要メーカーが軒並み前年比3—4割減となり、危機水域に入った。ガソリン価格が安値圏に戻ったにも かかわらず、金融危機に伴う自動車ローン審査の厳格化などで販売が上向く兆しはない。ビッグスリー(米自動車大手3社)が同日発表した再建計画の先行きに も影を落としそうだ。
GMの11月の販売台数は約15万3000台と、前年同月に比べ10万台以上減った。金融危機の影響で個人が自動車ローンを組みにくく なっていることに加え、「経営破綻のうわさが広まった11月の第2週以降、ディーラーへの客足が大幅に減った」(同)という。1—11月の累計でビッグス リーの市場シェアは前年同期より3.8ポイント低い47.4%。通年で初めて50%を割り込む可能性が高い。
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2008/12/03
米新車販売、11月36%減 26年ぶり低水準
【ニューヨーク= 小高航】2日まとまった11月の米新車販売台数は、前年同月比36.7%減の74万6789台だった。金融危機などを背景に市場は急減速しており、10月 の31.9%減から減少幅は拡大、年換算では26年ぶりの低水準となった。経営不振のビッグスリー(米自動車大手3社)に加え、日本メーカーの販売も低迷 している。
米調査会社オートデータがまとめた年換算の11月の販売台数は1018万台と1982年10月以来の低水準。単月ベースでの前年割れは13カ月連続となった。
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ビジネスコラム


中島孝志氏経営コンサルタント・ジャーナリスト |
第63回「ポスト・ビッグ3はポルシェVW連合」(2008/12/3)
ビッグスリーの凋落後の自動車市場を巡る勢力図について今回は見てみましょう。カギを握るとにらんでいるのが、独ポルシェです。フォルクスワーゲン (VW)社長でもあり、現ポルシェオーナーのピエリ氏(ポルシェ創業者フェルディナント・ポルシェ博士の孫)の数式として考えてみます。
まずビッグスリーの置かれた現状の厳しさを改めて見てみましょう。11月26日付日経産業新聞によると、米調査会社のオートデータによる10月の 米国新車販売で、GMなど米ビッグスリーのシェア(乗用車)は前月比3.8ポイント減り32.1%でした。対して日本メーカーは3.3ポイント増の 48.9%です。シェア急減も当たり前です。だって倒産するかもしれないメーカーのクルマを買う人はいませんからね。買った後、メンテナンスに対応しても らえるかどうかわからないところのクルマを買うわけがありません。
GMの株価は2ドルを切りました。フォードも似たようなもの。クライスラーだけは非公開企業ですからね、でも株式の80%を保有するサーベラスはどうするんでしょうね。
経営危機のビッグスリーに対し、米国政府の金融支援の調整が大詰めを迎えています。250億ドルとか500億ドルといった巨額融資に応じるかどう かの瀬戸際なわけですが、仮に融資が実現したとしても、ビッグスリーにとっては急場しのぎに過ぎません。ガソリンがぶ飲みの車を長年作り続けてきて、いき なりエコカー生産へと急に方向転換ができるわけがありません。
私はビッグスリーが延命できる策としては1つしかないと思います。それは政府管理下に置いた上で「ビッグスリー・カンパニー・ホールディングス」といった持ち株会社化の形での存続です。
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は年内にビッグスリーのうち1社以上のデフォルトがある、と予想していますが、私はGM、 フォード、クライスラーのどれか1つを破綻させる、という選択肢はとりにくいと思うのは、オバマ次期大統領の所属する民主党を、全米自動車労組(UAW) が支持しているからです。ですからいったんは持ち株会社にし、彼ら自身に工場や車種ごとの存廃を決めるのです。
幸いなことに、米メーカーの工場はおおよそクルマ単位で別工場に分かれていますから、今後も生き残れるクルマなのかどうかを判断し、工場の統廃合を進めるのが妥当だと考えます。
ビッグスリー関連全体の従業員が約300万人といわれます。部品メーカーや、その家族なども加えると1000万人くらいは軽く超えるのではないでしょうか。それだけ自動車産業は裾野が広いですからね。
現在でこそ、金融危機の余波で消費は落ち込み、米国の車販売は落ち込んでいます。しかし、中長期的に見ると、いずれ景気は回復する。しかしそのときにビッグスリーの生産能力は半分以下に減っているのではないでしょうか。
するとクルマが足らなくなる。そのときこそがトヨタ、ホンダなど日本メーカーにとっての好機となります。「シェア争い」というゼロサムゲームの中では他人の不幸は蜜の味なのです。
そしてもう1つ、ビッグスリーが失ったシェアを拾うのではないかと考えるのが、ポルシェ・VW連合です。
ポルシェはVWの株式の75%を保有、年内に子会社化を目指しています。
VW株のオプション取引でヘッジファンドを向こうに回し、ぼう大な利益を上げたことが大きく報じられました。
マネーゲームにおぼれたロンドンのヘッジファンドを、モノ作りに徹するポルシェが負かしたことに全ヨーロッパは溜飲を下げたという見方もありまし た。この結果、ポルシェの2008年7月期決算は、税引き前利益が約1兆円と、売上高(約9200億円)を上回る異例の事態となりました。
このポルシェ・VW連合はファッションブランドの世界のLVMH(ルイヴィトン・モエヘネシー)グループに似ています。競合するブランドのように 見えて実はすべてグループ企業——ポルシェ・VWグループにはアウディのほか、ブガッティ、ベントレー、ランボルギーニ、という高級車ブランドまで保有し ています。
で、さらにドイツのトラックメーカー「MAN」の買収に乗り出しました。ドイツではベンツ、スウェーデンではボルボといった乗用車メーカーもトラックを生産しています。
ポルシェ・VW連合は大衆車、高級車、スポーツカーに加えてトラックにまで触手を伸ばし始めたのです。ここまで幅広い分野をカバーするのはこの企業グループだけだと思います。
いまは世界金融危機で消費は冷え込み、自動車市場も例外ではありません。しかしいずれ景気は回復します。そのとき、ポルシェ・VW連合が大もうけするのは確実です。3年後にすごい会社になるのではと予想します。
ばら色のシナリオがポルシェ・VW連合を歓迎している、と考えていたところ、主力車種「911」の工場停止が報じられました。未曾有(みぞう)の金融危機の影響は、ポルシェ・VW連合にも及んでいることを現した形ですが、たいしたことはないと思います。
ポルシェは電気自動車の開発構想もすでに進めています。ポルシェのエコカー……脱石油の動きはここまで来たか、という思いがします。ガソリンがぶ飲み車にそっぽを向き始めた米国でも大いに売れるでしょう。
しかし、ポルシェ独特のあの排気音はどうするのか——。電気自動車にあの音を積んで走るつもりなのか。いちポルシェファンとして気になるところです。

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国際情勢がわかる 連載<第15回> 吉崎 達彦 氏 双日総合研究所 副所長 「溜池通信」主宰 |
ビッグスリー救済問題から見えてくるもの( 08/12/1)
第44代合衆国大統領に当選したバラク・オバマ氏だが、来年1月20日の正式な就任を待たずして、早くも難題が持ち上がっている。米自動車業界大手3社の ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード、クライスラー、いわゆるビッグスリーを救済するかどうか。労組は民主党の基盤のひとつであり、オバマ当選にも一 役買っている。となれば無下にはできないところだし、仮にビッグスリーがツーやワンになった場合には、そのたびに300万人規模の雇用が失われる恐れがあ る。なにしろ自動車産業は裾野が広いのだ。
政府が貸し出す“サブプライムローン”
大統領選挙後に再開された 米議会では、さっそく自動車業界の救済問題が協議された。上院民主党が提示したのは、ビッグスリーへの250億ドルの融資。期間10年で当初5年は金利 5%、それ以降は9%というから、ほとんど政府によるサブプライムローンみたいなもの。正直なところ、これでビッグスリーが復活するとは考えにくい。
救済案に対して、共和党議員からはさっそく反対の声が飛び出した。それもアラバマ州選出のリチャード・シェルビー議員、ジェフ・セッションズ議員などが中 心となっている。アラバマには、ホンダと現代自動車とダイムラーベンツの工場があり、「別に外国企業でも構わない」とのこと。この辺りに、日米通商摩擦が やかましかった1990年代との決定的な違いがあるようだ。
任期が残り少なくなったブッシュ政権も自動車業界支援には消極的で、不良債権 買い取りのために用意した7000億ドルの枠組みを使うべきではないとの見解である。金融機関を救済することはあっても、製造業を救済するつもりはない。 それではわれもわれもと申請が相次いで、線引きができなくなる。自動車ローンを扱う金融部門を銀行持ち株会社にして、公的資金を入れるというのがギリギリ の線だということになる。
そもそも経営陣はベストを尽くしたといえるのか。公聴会の席上、ビッグスリーの最高経営責任者(CEO)たちに対して、「ワシントンに来るときに使った、プライベートジェット機をまず売り払え」という厳しい声も飛んだ。世論は明らかに彼らに対して逆風である。
議会は審議を12月2日に先送りしたが、この間にもビッグスリーの株価は低迷している。新政権発足を前に、まだまだ予断を許さない状況が続きそうだ。
「企業は救わないが労働者は救う」という視点
そもそもビッグスリーの経営状況が悪いのは、退職者に払われている膨大なレガシーコストが主な原因である。GMはかつて60年代の黄金時代に、退職者向け の医療給付制度を創設した。ところが、医療費負担はインフレの3倍の速度で増大し、退職者数は現従業員数の3倍に膨れ上がった。このハンディが、彼らの経 営を苦しくしている。
幸いなことに日本では、医療や年金を公的部門が支えているから、企業はそこまで社員の面倒を見なくていい。ゆえに日 米の自動車会社が競争すると、日本が有利になる。実はクルマ作りの技術だけでは、あれだけの差はつかないのである。その証拠に、北米市場が急速に冷え込ん だら、トヨタ自動車が利益の1兆円下方修正をやっている。
レガシーコストを切り離すのに、一番手っ取り早いのは「チャプター11」(連邦 破産法)の申請である。日本では考えにくいことだが、「倒産は経営者の権利である」というのがアメリカの常識だ。航空会社などは実際にこの手を使って、過 去の退職者給付をぶった切っている。ビッグスリーがそれをやらないのは、「チャプター11と同時に、社債が全部デフォルトになってしまう」のと、「消費者 は、一度つぶれたエアラインに乗ることはあっても、一度つぶれた会社のクルマは買ってくれない」という読みがあるからだ。
そこでGMなど が考えたのは、UAWとの間でVEBA(Voluntary Employee Beneficiary Association)という一種の企業信託のような制度を作り、退職者への債務を移管してしまうことだ。時間をかけた交渉の結果、ようやく労使の合意 が成立した。しかるにGMは、10月の米新車販売台数がなんと45%減。しかも自社株が下落したために、VEBAへの資金拠出が覚束なくなってしまった。 ということで、VEBAの合意は宙に浮いている。
ここオバマ次期政権にふさわしいのは、「企業は救わないが、労働者は救う」というアプ ローチではないかと筆者は考える。すなわちVEBAに政府資金を拠出して、ビッグスリーの退職者医療給付の重荷を取り除く。さらにUAWに対して、レガ シーコストの軽減を説得する。それであれば、米国の自動車産業に復活の目が残る。単なる企業救済策では、それこそ「焼け石に水」となってしまう公算が大で ある。
ピンチの裏にチャンスあり
もうひとつの可能性は、「グリーン・ニューディール」である。もともとオバ マは選挙戦中に、「向こう10年で1500億ドルの投資」「米国産ハイブリッド車の生産」「500万人のグリーンカラー雇用を創出」といったエネルギー政 策を提唱した。つまり環境と雇用を一致させ、そこから米自動車産業を立て直そうという提案だ。財政苦しき折から、どれだけのことができるかは未知数なる も、これは全世界にとって望ましいシナリオといえる。
実は今年はGM発足の100周年であり、T型フォードが誕生してからも100年であ る。まことに不思議なことに、自動車という商品は1世紀にわたってその姿の根本を変えていない。つまりガソリンを燃やして、エンジンの上下運動を回転運動 に変え、4つのタイヤを回して走らせるという構造は、T型フォードもレクサスもほとんど違いはない。自動車産業ほど技術革新のめまぐるしい業界はないし、 ここ十数年でもカーナビあり、ETCあり、レクリエーションビークルありと、いろんな新製品や新機能が誕生した。けれども、商品の本質はそれほど進歩して いないのである。
おそらくこれから到来するであろう自動車産業の受難の時代において、自動車は1世紀ぶりに生まれ変わるのではないだろうか。動力をガソリンから電気にかえて、環境に優しく省エネにもなるという形で。
かつて経済学者シュンペーターは、不況は次の好況の懐妊期間と喝破(かっぱ)した。不況期こそ「創造的破壊」が生じ、次なるイノベーションの種がまかれる と。とすれば、この先数年でクルマに新しい可能性が誕生するかもしれない。言い古されたことではあるが、ピンチの裏にチャンスありである。
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