< ビックスリー破産=世界恐慌 | メイン | ビッグ3破産は時間の問題 >
2008.11.20 17:15 |  開業 / 病院経営  |  海外留学  |  DAICHAN  | 推薦数 : 1

ビックスリーを救うかどうか?

ビックスリーは生き残れるかということに関して面白い記事を見つけました。アメリカ政府、共和党、そしてシティー銀行は、公的資金の援助に反対しています。

結局、UAW(全米自動車労組)が強すぎて、今のアメリカ自動車産業のひどい状態を作りました。もうつぶしたらいいという意見もありますが、アメリカ株価はもっと下がり、不安が不安を呼び、不安が不況を呼び、世界恐慌が起こるのが怖いです。今のビックスリーの破産危機は、自業自得です。でも私は、もう一度だけ、チャンスをあげても良いと思います。

今全米平均のガソリン価格(レギュラー)は1ガロン2.072ドル(1リットル約53円)です。一時期は、1ガロン5ドル近くになりました。

_________________________

中島孝志氏 経営コンサルタント・ジャーナリスト

中島孝志氏

経営コンサルタント・ジャーナリスト

第61回「米ビッグ3に明日はあるか・GMワゴナー会長の数式」(2008/11/05)

 ビッグスリーの代表格、ゼネラル・モーターズ(GM)の誕生年であり、初の量産自動車「T型フォード」の生まれた年でもある1908年から100年の今年。米国自動車メーカーが米国発金融危機の中で存亡の瀬戸際に立たされています。

 今回は米ビッグスリーの今後を展望してみたいと思います。中でも最大手、GMのワゴナー会長の数式として考えてみましょう。

 

 GMとクライスラーの合併交渉が大詰めを迎えていると米メディアなどが伝えています。合併すると4工場を閉鎖し、部品メーカーを加えると5万人規模のレイオフが実施されるという見方もあるようです。

 またGMはクライスラーとの交渉前に、フォードとの合併を検討したともされています。このままだと、「ゼネラル・フォード・クライスラー・モーターズ」といった、ものすごく長い名の自動車メーカーが誕生する可能性もあるかもしれませんね。

 長い社名で思い出すのは日本の金融グループです。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループといったところが代表格ですが、こんな長い社名になったときも今のビッグスリーと同じ経営環境を抱えていたのです。

 つまり単独企業では生きていけなかった。97年金融不況に端を発した金融再編による生き残り策が合併という選択肢でした。

 どうです? 今のビッグスリーと置かれた立場は似ていませんか?

 金融不況時には銀行に公的資金を注入、銀行の自己資本を厚くすることで貸し渋りや貸しはがしを無くし、融資先保護を図りました。

 同様に今回ビッグスリーは08年9月に250億ドルもの低利融資を政府に要望しています。低利融資の名目である「環境対応車」への研究開発費というのが大義名分です。

 まさにビッグスリーが将来をかけるには環境対応車の開発を急ぐしかないのです。

その流れに沿い、GMは先日、戦略車として新型電気自動車「ボルト」を発表しました。プラグインハイブリッドタイプのこの車を、GMは10年に発売する予定です。

 トヨタ、ホンダ、日産、三菱自動車や富士重工など日本のメーカーが先行して電気自動車や燃料電池車、クリーンディーゼル車などのエコカーを発表し、三菱自動車のi MiEVが09年に発売される中、どうしてもGMのエコカー戦略は出遅れ感が否めません。

 私はさらに、米国自動車産業特有の要因があるために、ビッグスリーの環境対応車はなかなか軌道に乗りにくいのではないかと考えています。それは北米最大級の労働組合、全米自動車労組(UAW)における厳然たる職能制度の存在です。

 電気自動車の組み立て工程は従来のクルマの組み立てとはかなり異なります。従来の自動車組み立ては機械工が担当していたのに対し、ハイブリッド・エンジンは電気工が担当します。ハイテク電子部品の塊ですから組み立て作業も電気工なのです。UAWの元では、機械工と電気工のどちらかが組立作業を担当するとなると、もう一方は仕事がなくなってしまいます。

 ならば、ロボットで組み立てるといいではないか? いいえ、こうなると機械工も電気工も不要になってしまいますからよけい大問題になってしまいます。

 一定の人件費内で抑えようとすれば、ビッグスリーは中国などのアジア諸国の比較的労賃が安い国・地域で組み立てることしか、現実的な対応策はないかもしれません。

 こうした構造問題があり、GMの電気自動車の生産工程はうまくいくとは思えません。

 さらにいえば・・・いずれ原油は枯渇します。現在でこそ、やや一服感があるものの、中東で戦争が起きたら一気に原油高となるのは目に見えています。景気が戻れば、また投機マネーによってヒートアップする可能性は小さくありません。

 この点、日本は元々資源のない国ですから、メーカーも化石燃料に頼らない先端技術を基礎にした「次世代エコカー」の開発では先行しています。

 各メーカーともこの金融不安を背景にした世界株式市場の混乱で株価が急落していますが、実力から見て、日本の自動車メーカーは安泰でしょう。逆に言えば、この株安は個人投資家にとっては大きなチャンスで、トヨタ自動車など、普段は手が出ない高嶺の花の株がいまなら比較的容易に手に入るメリットもあるのです。

 さて、エコカーは税制優遇措置も受けられます。軽自動車のi MiEVは300万円もしますが、このうち100万円は国から補助されますし、たとえば神奈川県はさらに50万円の補助を約束しています。

 したがって自己負担は実質半額の150万円程度で済みます。税制や行政上のサービスを受けて、今後もエコカーのニーズは高まる一方でしょう。

 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏は07年10月に、中国石油天然ガス「ペトロチャイナ」株を天井価格ですべて売却しました。これも石油時代の終焉と脱石油時代の幕が開けたことを裏付けました。

やや一服感が出ている原油価格。しかしレギュラーガソリンでリッター180円をつけたとき、ハイブリッド車が欲しいな、と思った人は少なくないはずです。日本の自動車メーカーにとってみると、ガソリン価格がさらに高くなると比較優位性が出せていいのかもしれません。

 言い切ってしまえば、いまや、「ガソリン車メーカーの終焉」なのです。

 米大統領選で優位に立っているとされる民主党候補のオバマ上院議員はイラクからは急いで撤退して、代わりにアフガンに戦力を投入しようと宣言しています。米国主導の戦争は新大統領になっても収まりそうもありません。

 有事となると急騰する原油。こうなると、ガソリン車はさらに売れなくなる。ビッグスリーにとって明るい未来をイメージするのは相当難しい局面だといえそうです。

 エジソンが作ったGEが電機部門を切り離す、このニュースが流れたとき、製造業が牽引してきた米国経済は1つの節目を迎えたと感じました。金融立国、金融大国を目指し、それがいま、大失敗に終わりました。

 米国はグーグル、ヤフー、マイクロソフトといったソフトウエアで生きる国への選択をしたのかもしれません。

 ところで、金融危機に関連した世界株式市場の混乱で、世界中で5000億ドル(約50兆円)が現金化されたままです。これだけ株価、為替、商品先物など、すべての金融商品が乱高下すれば、投資家心理として様子見したくなるのは当然です。

 このマネーが狙う新たな投資先はズバリ「エコ関連株」でしょう。とくに株安を機に、この10月からデビューした「新しい投資家」は、目先の利食いを繰り返す「古い投資家」と異なり、中長期レンジでマーケットを見ていると思います。言い換えれば、5~10%のリターンで満足するのではなく、2~3倍のリターンを狙う欲張りなのです。しかし、この判断は正解です。いままで株式市場で傷ついていない「新しい投資家」のアドバンテージなのです。

 彼らにとって、たとえば、ハイブリッド技術の研究開発メーカー、エコカー製造販売会社、リチウムイオン電池メーカー、最新技術のエネルギー開発会社、それらの関連企業、すなわち、「エコ銘柄」は投資先としては要注目でしょう。

 ほとんど底値を迎えている株価ならばいくつも拾うことができます。3年後にはどんな株価になっていることでしょうか?

 ついでにいえば、ガソリンに代わる脱原油の銘柄として私が注目しているのはメタンハイドレード関連株です。

 日本近海にはメタンハイドレードという新種の天然ガスが埋蔵されているといわれます。北海道洞爺湖サミット議長を務め、環境施策を推し進めた福田康夫前首相が置き土産として南海トラフの事業化調査など予算措置を決めました。10年度に本格リサーチし、実験的に採掘しながら18年ごろには実用化予定です。

 いずれにしても、不況になると環境問題やエコなどが隅に追いやられがちですが、実は、投資銘柄として考えるとなかなか面白い、ということに気づかないといけません。

NIIKKEI NET BIZ+PLUS

固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)

トラックバック

この記事のトラックバック URL

http://blog.m3.com/AKH/20081120/1/trackback

コメント

コメント一覧

サブプライムローンから端を発したアメリカの凋落は、ビッグスリーへと波及した。。。という筋書きですが、これはもともとアメリカが持っている「時限爆弾」なんでしょ?
それがいま、カウントダウンに入ったということですね。

ビッグスリーが整理されるのは確かに時間の問題ですね。遅すぎたかもしれません。

少し買い支えが入ってもおかしくはないですが、かなり危険です。

問題は、「Next One」というところかしら。

エコ関連は広く均等に買っておくと安全でしょうね。
わたしお金ないから、DAICHAN買っておいて♡


         ♡

日本の自動車生産も完全にオフへ突入しました。でも、盛り返します。世界のリーダーへと変身することでしょう。

written by 夢見る掃除人 / 2008.11.21 22:51
夢見先生

>サブプライムローンから端を発したアメリカの凋落は、ビッグスリーへと波及した。。。という筋書きですが、これはもともとアメリカが持っている「時限爆弾」なんでしょ?
それがいま、カウントダウンに入ったということですね。

ビッグスリーが整理されるのは確かに時間の問題ですね。遅すぎたかもしれません。


同感です。でもエコ関連も投資には、早すぎます。ビックスリーの動向次第です。アメリカ富裕層も今は、様子見です。
written by DAICHAN / 2008.11.22 03:29

コメントを書く

ニックネーム*
メールアドレス*
URL
内容*
※「利用規約」をお読みのうえ、適切な投稿をお願いします。
DAICHAN
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2012/05 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

トップページ

Doctors Blog

新着コメント

新着トラックバック