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2007.12.19 21:38 |  開業 / 病院経営  |  研究  |  医療制度 / 行政  |  海外留学  |  DAICHAN  | 推薦数 : 1

アメリカの文系と理系

 ドクトル虎の巻先生の記事にコメントしようとしたら長すぎてできませんでした。記事にさせていただきます。
 アメリカでは,4年制学位が、B.A. (BACHELOR OF ARTS)=文学士,B.S.(BACHELOR OF SCIENCE)=理学士 というように分かれていますが、単に文系と理系というわけ方は、できません。

 化学科では、B.A .IN CHEMISTRY  ,B.S.IN CHEMISTRYの二種類あります。 

 とにかく、その大学が要求する単位数があれば、専攻もB.A.かB.S.もいつでも変更可能です。私は、3年生のときに、生物科から化学科に変更しました。

 アメリカでは、B.A.またはB.S.とってから、4年制医学校に、入学します。医学校の必須の単位を取れば、歴史学、経済学部でもかまいません。


 そしてアメリカでは、外国人医師は、すべて M.D.になります。

 アメリカでは、WHOが認める医学博士は、M.D. とD.O.があり同じ医師として認められています。
 D.O.(DOCTOR OF OSTEOPATHY OR DOCTOR OF OSTEOPATHIC MEDICINE )は全米50州で認められており、州により、同じライセンスボード(MEDICAL LISENSE BOARD)と,D.O.とM.D.の二つのライセンスボードがある州がありますが、医師数で言えば、全体の5-10%です。でも1970代に、全米で5医学校だったのが、今では、30医学校以上存在し、ほとんどが、州立です。その理由は、僻地医療に従事する確立が高いからだそうです。現在一番増加している医師の集団です。その両者を差別するとアメリカでは訴訟され大変なことになります。今、アメリカの陸軍、海軍、空軍の20%近くの軍医が、D.O.です。日本の厚生労働省は、WHOが認める医師で海外で医師免許を持っていれば、アメリカのM.D とD.O.は日本の医師国家試験が受けられます。下記にWikipediaのD.O.
の説明を引用しました。
__________________

オステオパシーOsteopathy)とは1874年にアメリカミズーリ州の医師アンドリュー・テーラー・スティル(Andrew Taylor Still)によって創始された。我が国ではカイロプラクティックスポンディロセラピーと共にアメリカ三大整体術と呼ばれている。しかし、スポンディロセラピーはすでに失われた手法であり、詳細は明らかではない。 また、オステオパシーとは、療法を指す用語ではなく、たとえば、東洋医学の中に鍼療法があるように、オステオパシー医学という医療哲学のひとつの体系のことである。従って、その意味では、オステオパシー「療法」というのは正しくない。

オステオパシーはギリシア語のOsteon(骨)とPathos(病理、治療)の2つを語源とし、日本では整骨療法と呼ばれていたこともあるが、骨のみを調整する手技とは異なり、骨格などの運動器系、動脈・静脈やリンパなどの循環器系、脳脊髄液の循環を含む脳神経系など、解剖学的あるいは生理学的な広範囲の医学知識の元に、手を使って治療を加える。現在ではオステオパシーとそのままで呼ぶ。 しかし、単なる療法ではなく、オステオパシーとは、そのままでひとつの哲学であり、1、身体全体をひとつのユニットとして考える、2,身体の機能と構造は一体のものであると考える、3、自然治癒力を鼓舞することを主眼とするなど、独特の医学体系を持つ。

 歴史

スティルは南北戦争の従軍医師であったが、二人の息子と養子を次々と髄膜炎によって亡くし、自分の無力さに嘆き、それから研究を重ね10年後の1874年にオステオパシーを創始した。

元々、スティルは人体の自然治癒力を阻害している原因は骨にあるとしていたが、後に筋肉やリンパ、内臓、神経、血管等の異常を治せば自然治癒力が高まると提唱した。

当初は西洋医学からは受け入れられなかったが、多くの人に支持され、1892年にアメリカン・スクール・オブ・オステオパシーがミズーリ州に設立され、1910年に医学認可を受ける。

日本にオステオパシーが入ってきた時期は特定できないが、明治から大正にかけて伝わったとされている。日本ではオステオパシーそのものの形ではなく種々あって一つの理論がないといえる整体の一分野に形を変えて行われてきたが、戦後オステオパシー医が来日するようになり、オステオパシーが独自の手技療法として広まるようになった。

 

 基礎理論

オステオパシーでは、次のような基本的理論のもとに治療を行う。

  • 身体はひとつのユニットであり、身体の諸器官や組織は互いに関連して機能している。
  • 身体の機能と構造は相互に関係する。
  • 身体は自己治癒力を備えている。
  • 自己治癒力を上回る何らかの外力または内的変化が生じた時に病気が発生する。
  • そのような機能障害(オステオパシーでは体性機能障害という)を、筋、関節、神経、血液(動脈・静脈)、リンパ、脳脊髄液、諸内臓などを総合的に観察した上で見つけ、矯正することにより、健康に導く。

従って、本来は整骨という意味であるが、現在では骨や関節のみならず、身体全体の器官や組織全てを治療対象としているため、オステオパシーを整骨療法、整骨医学と翻訳するのは適切とは言えない。アメリカオステオパシー学会でも、整骨医学ではなく、オステオパシーという名称として認定している。

また、治療法は、大きくわけて次の2つに分類される。

  1. 直接法
    ある部位の機能障害を起こした時、その動きには一定の制限(バリア)が生じる。すなわち生理学的な限界点が異常に変化し、センターポイント(中心点)から近い状態になる。直接法はそのような病的限界の先に力学的動作を加えることにより、生理学的限界を正常に近づけようとするものである。
  2. 間接法
    直接法とは逆に、より生理学的限界のセンターポイントより遠い方、すなわち、その部位が動きやすい方向に力を加え、誇張する。生理学的な限界が遠い方向は、オステオパシーでは機能障害という。例えば、骨が右に異常弯曲している状態では、骨は右に動きやすいが、左には動きにくい。動きやすい方は病的な方向であるので、右側機能障害という。間接法はその機能障害の方向にあえて動作を加えることにより、脳に異常な様態を認識させ、正常に戻す治癒力を発揮させて治そうとするものである。

各々の方法にはさまざまな手法があり、両者を兼ね備えたものもある。何れにせよ治療を行うのには、詳細な解剖学的知識、生理学的知識が必要であり、またその知識を触診をもって正確に判断し、その結果をもとに適切な治療を加える繊細な技量が必要である。従って当然、短い時間での習得は困難であり、少なくとも数千時間以上に及ぶ医学的教育と技術の習得、研鑽を持たないと、正しいオステオパシーにおける治療を行うことは困難であるのは言うまでもない。

そのためか日本においては、乏しい知識と貧弱な技術、時には誤ったり誤解に基づいた理論に従いつつもオステオパシーと標榜したり、或いは短期で習得できるようなことを宣伝するような学校も少なくない。しかし、それでは決してオステオパシーにおける治療を行うことはできない。

主要な手法

  1. 直接法
    制限に対して直接外力を加えることにより、可動性を正常に回復する方法である。そのように制限に対して直接アプローチすることから直接法と呼ばれる。てこの原理を応用して行う方法(力点と作用点間の長さにより短てこ法と長てこ法に分類)、瞬間に圧力を入れて行う高速低振幅法(スラスト法)、我が国では故・古賀正秀氏が始めたので古賀技法とも呼ばれている、メンネルM.Dが始めた短い振幅を連続的に与える方法などがある。短時間で効果を現すが、解剖学的な要素や生理学的限界を感知せずに行うと、過誤を起こしやすい。
  2. 間接法
    制限のない方法、すなわちオステオパシーで言う機能障害の方向に動かしていく。この手法では、機能障害を誇張させることによって脳神経にその状態を把握させ正常な状態に戻す信号を出すようにさせる。緩やかな手技が多く人体に過剰な刺激を与えないが、正確な手技を行わないと効果を得にくい。
  3. ストレイン&カウンターストレイン
    緊張した筋と拮抗的な位置にある筋との間にアンバランスが生じると、痛みが生じる。ストレイン&カウンターストレインは、緊張した筋肉を見つけるために圧痛点Tender Point(発痛点Trigger Pointではない)を探し、その点をモニターしながら緊張部位を最大限にゆるめた位置で90秒程度維持し、緊張した筋肉と拮抗的な筋肉のバランスを取ることにより、痛みから解放させるもの。アメリカのジョーンズD.Oが開発した手法で大変普及している手法ではあるが、Tender Pointを捜すために優れた触診力が必要であり、また、最も筋が緊張をゆるめる位置を捜す触診力と解剖学的知識が必要である。この手法は名称がアメリカ・日本などで商標登録されているため、理学療法ではポジショナルリリースセラピーという名称で行われることがある。
  4. 筋・筋膜リリース
    筋膜の緊張に対して、引き延ばすように直接法を行ったり、あるいは収縮させるように間接法的に行ったりしてバランスを整える手法であり、本来はマッサージの技法のひとつ。
  5. 筋エネルギー法
    患者の力を利用しその力に抵抗しながら筋肉を収縮させ、筋や関節の動きを改善する方法。患者の体力にあわせて行えるため危険性の少ない手法である。
  6. スティルテクニック
    ヴァン・バスカーフD.Oが、種々の資料を基にオステオパシー創始者であるスティル博士のテクニックを再現したテクニック。関節の解剖学的構造を考え、直接法と間接法の両方を特徴を持つ技法である。
  7. 頭蓋オステオパシー
    硬膜に緊張があったり頭蓋骨に動きの制限があると脳脊髄液の流れに不調が現れ、その結果全身の神経機能に影響を及ぼし、身体機能が不調に陥る。また硬膜は大孔、第2頚椎、第2仙椎と連続性が見られ、頭蓋の動きの不調すなわち硬膜の緊張は、脊柱全体に影響を及ぼす。頭蓋オステオパシーでは、頭蓋・硬膜の変調を触診で見いだし調整することにより全身状態を改善させる。技術のない人が行うと効果がないばかりか、めまいや吐き気、頭痛、倦怠感、集中力欠如、うつ、様々な痛みなどをおこす可能性もある。この頭蓋オステオパシーを簡略化し家庭でも行えるようにしたのが、アプレジャー博士の頭蓋仙骨療法であるし、また、カイロプラクティック等にも影響を与えた。
  8. 靱帯性関節ストレイン法
    頭蓋オステオパシーを開発したサザーランド博士、創始者のスティル博士に緒を発するといわれている。呼吸を応用する手法や間接法を主に直接法も含まれている。
  9. 内臓マニピュレーション
    フランスのジャン ピエール バラルD.O.、MRO(F)が始めた手法。内臓には呼吸に伴う動きと自発的な動きがあるが、それらを調整することにより内臓を円滑な機能にさせる。
  10. 誇張法
    我が国の斉藤巳乗MRO(J)が創始した手法できわめて弱い力で機能障害を誇張し改善させる。時には、特に四肢においては直接法的にも行う。
  11. クラシカルオステオパシー
    アメリカにおいては、オステオパシーの歴史の中でさまざまな手法が開発されていったのに対し、イギリスでは、スティルに学んだリトルジョンが持ち帰った古典的な手法をほぼ今に伝えている。スティルが徹底して解剖学を重視したのに対し、リトルジョンは生理学的な考えのもとでの治療も必要であることを主張した。このイギリスで行われるオステオパシーの手法を、古典的手法を現代に伝えたものとして、一般的にクラシカルオステオパシーと呼ぶ。

 医療・医業等との関連

アメリカではオステオパシー医はDoctor of Osteopathy(D.O.)の学位・称号を有し、西洋医学医師(M.D.)と同様に正規の医師である。D.O.はすべての州で「医師免許」を認可されており、西洋医学医師(M.D.)と全く同等に「診断・外科手術・処方・投薬」等の全ての「医行為」が認められている。オステオパシー医学を学ぶ医学校も、西洋医学医師(M.D.)を輩出する医学校と同様に、大学院レベルに設置されており、通常は4年制である。しかしながら現在では専門の手技療法を医学教育の最終段階で多少学ぶ程度の様である。また、D.O.は臨床研修(レジデンシー)を経た後は、類似する分野である整形外科医のみならず、救急救命医・一般内科医等の専門を選ぶ事もできる。アメリカ軍の軍医の中にはD.O.の医師も多数存在している。因みに、カイロプラクターは、アメリカではDoctor of Chiropractic(D.C)などと称されるが、認可していない州もあり、また、M.D、D.Oと違い医学博士ではない。

日本ではカイロプラクティックと同様に法制化されていない。スティルに学んだリトルジョンが広めたイギリスでは、オステオパシーの専門家は4年制のカレッジを卒業することが必要で療法士(セラピスト)として開業できる。多くの先進国では、米国オステオパシー協会の認定基準に従った一定以上の技術と医学知識を有するものを認定するものとしてMRO(Member of the Register of Osteopaths)という資格がある(前述のイギリスでは法に基づいた独自の資格がある)。我が国では、日本オステオパシー学会、全日本オステオパシー協会、関西オステオパシー協会が加盟する日本オステオパシー連合(JOF)が、民間資格であるが世界共通の技術、知識を有することを認めるものとして試験を行い、合格したものをMRO(J)(JはJapanの略)として認定している。

日本オステオパシー学会では、長く創設者が会長を務めていたが、その手法に反対するグループが主導権を握り会長が交代。しかしその後、法的な経緯でもともとの会長が再度就任し、一時主導権を握っていた人たちが会を割る形で独立。それにより日本オステオパシーメディスン協会、日本オステオパシープロフェッショナル協会が設立された。

2006年イギリスのクラシカルオステオパシーに特化したオステオパシー団体、日本クラシカルオステオパシー協会が設立。同年7月ジョンワーナムクラシカルオステオパシー大学と国際提携契約を交わし認定団体となった。

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文系と理系
文系と理系って、どうもぴったりくる訳語がありません。 理系ってScience?じゃあ文系はScienceではないの? 文系ってhumanities?なんのこっちゃ? わが国は、どうもこの文系理系の... [続きを読む]
posted from 「野戦病院」の研究室 2007.12.20 00:15

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DAICHAN先生

わかりやすい詳細な解説記事を書いていただきありがとうございました。
DOの存在は日本ではほとんど知られていないと思います。
私もアメリカにいたことがありながら、DOの肩書きを持つ人と話すまで、その存在を知らなかったのです。

文系に数学は不要とか、理系に文学、芸術は不要とか、日本はそんなせこいことをいっているからダメになっているような気がしています。
学問の底があさいのです。
written by ドクトル虎の巻 / 2007.12.20 00:14
初めてサイトを訪問しました。現在DOスクール3年の生徒です。日本で国家試験を受ける資格がもらえるなんて知りませんでした。最近のこちらの医療状況を考えると、日本のほうがまだまだいいのでは。。。と思っていますが、どうなのでしょうか。ネヴァダ州は訴訟で医師の支払う額のキャップを除くという法律を通そうという動きがあります。数年前はキャップがなかったのでいい医師はみんなほかの州に出て行ってしまいました。状況はいまだに変わっていません。こういう州または国では患者中心の医療行為なんてのんきなことをいってられません。日本もこういう環境になってきてしまっているのでしょうか。。。
written by nori / 2009.05.28 17:30

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