GET OUT OF MY EMERGENCY ROOM=GOMER
このGOMERは ”HOUSE OF GOD"と言う本の中に出てくる ある特定の患者たちを 表現したことばです。
1.医師の指示に従わない患者
2.医師や看護士に暴力をふるう患者
3.医師に対してひどい言葉で誹謗中傷する患者
4.医師に嘘をつき強力な鎮痛剤を要求する患者
5.医師の推薦する手術や治療を受けない患者
6.医師が専門の外科医を呼んでも絶対助からない患者
以上が GOMERの例です。まだ他にもこの言葉にふさわしい患者はいると思います。アメリカは 医療訴訟大国です。上のような患者にかかわると医師自身が訴訟され大火傷してしまいます。上記はあくまでも 大病院でのERで 働く場合です。アメリカの大病院での(とくに公立病院)ERは、まるで野戦病院です。少数の医師で大勢の患者を診察しなければなりません。トリアージをして死にそうな患者から診察し、待てる患者には待ってもらい、助かる見込みの無い患者は見捨てる。一般人の方々には ドライすぎると思われるかのしれなせんが。でも ER医師も生身の人間です。上記のようなGOMERにかまっている暇も無いし、心身ともに疲れるだけで、何の得にもならないです。その上に医療訴訟を起こされるだけです。以前Tai-chan先生のブログに書いたように AMA(AGAINST MEDICAL ADVISE)FORM にサインしてもらい、(自分に何が起こっても死亡しても自分で責任を持ち訴訟しないという承諾書です。)帰ってもらいます。6番の人の場合は死亡確認後、家族に説明し、霊安室に遺体を搬送します。
では私が経験した例を書きます。フロリダのERで 二人の警察官に手錠をかけられて連れてこられた囚人が 手に怪我をして縫合する必要がありました。私の隣にいた同僚がその患者の治療をしていました。彼は警察官に手錠をはずすように指示しました、でもその時その囚人が 彼を殴り飛ばし、逃げようとしました。当然二人の警察官に取り押さえられて、ERから止血だけして刑務所に連れて行かれました。2番の例です。
また肺炎になった患者が、かなり危険な状態で入院するように説明しましたが、入院はいやだといいAMAにサインして自宅に帰りました。その後は知りません。5番の例です。
またある時、腰が痛くて強い痛み止めをくれといい、すべての弱い鎮痛剤にはアレルギーが あるので VICODEN ES(HYDROCORDONE+ ) しか効かないので 処方箋を書いてくれと言われました。一応X-RAYだけ取り異常が無かったので、そのような鎮痛剤は必要ないから、市販の痛み止めでいいと、追い返しました。アメリカでは特定な強力な鎮痛剤を指定するのは、危険信号だと教えられています。4番の例です。
米国南部でのことです。ある時、"ARE YOU JAP?"と老人患者に言われました。"I DONOT WANT TO GET TREATED BY JAP DOCTOR!"と言われたので 私はその患者を治療しませんでした。白人医師が治療したか、死ぬほどの事でなければ、帰されます。人種差別用語は、厳禁です。3番の例です。
またある時 ヘルメットも着けず、オートバーイで 事故を起こし、頭蓋骨骨折でかなりの量の大脳がはみ出していて、耳の穴から血がが出ていました。先輩の医師に、脳外科を呼んでも間に合わないし、ランチに行こうと言われました。ER医と外科医は、食べられる時に食べ、寝られる時に寝て、用をたせる時にはトイレに行くというのは常識です。6番の例です。
医師も人間です。神ではありませんので、最善を尽くすだけです。すべての人の命は救えません。今日は このへんで。ではまた。
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www.snudge-lab.com/i-sm_02a.pdf
あまり上品な単語ではないようですね。というか、「ムンテラ」同様患者サマを小馬鹿にした、仲間内だけで許される隠語ですわこりゃ。鵜呑みにして真似しないほうが良いですよ。
この林先生は
福井県立病院 救命救急センター医長の 林寛之 先生でしょうか。
時代背景も含めて、下記が良くまとまっています。
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2003dir/n2531dir/n2531_04.htm
というわけで、
>パターナリズムを振りかざした随分古臭い権威主義的な内容
というよりも、そういう患者さん達をGOMERと呼んでしまうレジデントの置かれた環境というものに思いを馳せる必要があるのかと思います。
>5.医師の推薦する手術や治療を受けない患者
に向かって出てけというのが通るんだったら現代のインフォームドコンセント・同意書なんていう概念は完全に100%根底から無意味だと思います(笑)。そんなもののなかった時代に戻れれば良いんですが!?(良いんですか?:-))
GOMERという単語を仲間内以外で真似て使用するのはお勧めしませんというのはそういう意味です。医療を行うその建前論です。
21世紀になっても変わらず修羅場で日々辛い思いをされている先生方が、楽屋でストレス解消のためにお使いになる分には一向に構わないと思います。
今日も1日頑張りましょう。
に向かって出てけというのが通るんだったら現代のインフォームドコンセント・同意書なんていう概念は完全に100%根底から無意味だと思います(笑)。
「出てけ」というのは言いすぎですが、例えば手術の適応があって外科医に紹介された患者が、外科医の説明を受けた上で手術に同意しなければ、それ以上外科を受診する意味がないということではないでしょうか。
アメリカでは日本ほどpaternalisticではないので、手術にnoという患者を根気よく説得することもなければ、手術をしない結果起こる不利益の責任を医師が問われることもありません。自分で判断する能力がある患者が、最善の治療を選ばなくてもそれは本人の責任です。
コメントに書こうとしたら、文字数が多くてできませんでした。記事にしました。
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